ABRACADABRAの使い方
目的
2022/05/14に今後Stargate USDC、Stargate USDTを担保にレバレッジを設定しMIMを借りる。そして複利運用もできるプールがそのうち提供される。ということで、今のうちにABRACADABRAの使い方を教えてもらったので、次に備えるために資料にまとめました。
操作方法
https://abracadabra.money/ に接続し、これから運用が始まるStargate USDC、Stargate USDTを確認するために、画面上部のBORROWをクリックします。
対象となるものに絞るために、検索を行う。
左端から、
COMPONENT
預けるトークン
TOTAL MIM BORROWED
現在MIMが借りられている数量
MIMS LEFT TO BORROW
MIMを借りることができる数量
INTEREST
年間の借入金利
LIQUIDATION FEE
精算されたときの手数料
となっており、右端のアイコンがあるものが複利運用をしてくれる。という意味になります。
今回、年間の借入金利が0%になっていて、通常トークンを借りる時に金利がかかるのが一般的ではあるが、今回0%なんです。
これは流動性を深くするためにみんなにトークンを入れてほしいので、この様な形にしているようです。
借入
続いて、担保にするトークンの方をクリック。
ここでは、Stargate USDTをクリックします。
まずトークンを担保にMIMを借りる前に右下の重要な場所をチェックします。
Maximum collateral ratio
担保のトークンに対して、MIMを借りることができる割合。
今回は98%になっているので最大98%のMIMが借りれます。
Liquidation fee
精算発生時の手数料。
精算がもし発生してしまった場合0.5%の手数料が取られます。
Borrow fee
借入時の手数料。
今回は0%ですが、借りた場合にこの割合分引かれます。
Interest
年間の借入金利。
今回は0%ですが、借りた分に対してこの割合をかけた分を返す必要があります。
続いて、右には自分のポジションの情報と預けるトークンの価格とMIMの価格の情報が記載されています。
現在ポジションはないのですべて0です。
アイコンがあるので複利運用してくれます。
このときの1 MIMは1 USDで、1 Stargate USDTは0.9986 MIMのようです。
続いて左上の借入操作の画面ですの、入力項目、選択項目についての説明です。
DEPOSIT COLLATERAL
担保にするトークンの数量を入力します。
BORROW MIM
借り入れるMIMを入力します。
ここで借り入れる最大は、右下のMaximum collateral ratioの割合まで。
Liquidation price
BORROW MIMに直接入力せず、用意されている割合を選択する or customの部分で自分ので割合を指定できます。
Change leverage
チェックをすることで、レバレッジの設定を行う画面が表示されます。
今回このプールではレバレッジを掛けられるので、そちらの方法を説明します。
Liquidation Priceの上のスライダーでレバレッジの設定を行います。
重要なのは、上記の画像だとLiquidation Priceの$0.8850の部分になります。
この設定の状態だとレバレッジを掛けてStargate USDT(USDT)の価格が$0.8850になると精算される。ということになります。
自分の中でここまでは下がらないだろう。っていうラインを意識してレバレッジを掛ける感じになると思います。
他の部分の表示はExpected MIM amountで借り入れているMIMの数量が表示されており6354.6606。Expected leverageはレバレッジの値で6.59倍になっています。
注意
1000預けて最大98%借りれるので、MIMが980借りれるのか!?
と思っていたのですが、最大は「968.5868318123856」となるようです。
このタイミングは、1 Stargate USDT = 0.9985 MIMなので、1000 * 0.9985 = 998.5MIMの価値なので、998.5 * 0.98 = 978.53MIMが最大?とも思ったのですが、その値とも違うのでこの誤差については自分は分かりませんでした。。。
レバレッジの仕組み
レバレッジの機能が実行していることは、1000 Stargate USDTでMIMを借りて、その借りたMIMをUSDTにスワップして、そのUSDTをStargate USDTのPoolに入れて、またStargate USDTを担保にMIMを借りる。を繰り返しています。
このレバレッジを掛ける = 何度もStargate USDTを担保にMIMを借りることになるので、その都度借入時の手数料と借入の年間利息がかかることの理解が必要です。
このレバレッジを指定できる機能がない場合、下記のタイミングのトランザクション手数料が毎回必要になります。
USTDをStargate USDTのプールに追加するとき
Stargate USDTを担保にMIMを借りる時
MIMをUSDTにスワップするとき
これをレバレッジの機能でまとめてトランザクションを作成するので、手数料が安くなりお得な機能になっています。
諸々設定が決まれば、後は実行して運用開始になります。
最初に記載した通りこちらは複利で運用してくれるので、自分でclaimもしなくてもいいので、claimのトランザクション手数料もかからないので通常の運用よりも手数料がお得になります。
返済
REPAYを選択して、返済の画面を表示します。
上記の画面では、Deleverageのチェックを選択する項目がありませんが、レバレッジと正反対の仕組みで返済を行う機能があります。
こちらもワントランザクションで返済処理をしてくれますが、MIMを用意して手動で返済するよりかはガス代がかかります。
MIMを用意できるのであればガス代節約のために手動での返済を行い。ない場合は、デレバレッジの機能を使用して返済します。
ポイント
今回は借入時の手数料、年間の借入金利も0なのでシンプルにはなりますが、目安として運用開始時のガス代、借入時の手数料、年間の借入金利、運用終了時のガス代の金額をStargate USDTのAPYからどれぐらいで回収できるのか。は重要なポイントになります。
運用しているのに、ガス代・手数料を回収するのに1年とかかかってしまうと、その期間に相場が変わったりするかもしれない。途中で引き出しとかをするとマイナスになってしまうこともあるので、よく考える必要があります。
今回の運用もどのタイミングで返却するかもポイントになります。
今(2022/05/14)は下げ相場なのでステーブルコインでの運用は向いていますが、上げ相場の場合は他のトークンでの運用にしたほうがいい場合もあります。
その辺りはそれぞれの考え方なので自分の資産やポートフォリオと相談してちゃんと理解して運用する必要があります。
余談
下げ相場ではステーブルコインでの運用が向いている。とありましたが、そちらの極端な例です。
わかりやすく1 ETHを持っている状態で、ETH/USDが下記のように動いているときに下記のルールでどうなるかを検証します。
$2000を下回れば、下げ相場と判断
$1000を下回って、また$1000を超え始めれば上げ相場と判断し$3000まで上昇
どの相場でも1 ETHで保有の場合
最終的に$3000の価値。
下げ相場に入ってUSDTで保有してそのままの場合
下げ相場に入る判断の$2000でUSDTにスワップするので、1 ETH -> 2000 USDT = $2000。
1 ETH = $1000のタイミングでは、2000 USDT = $2000なので、$2000の価値。
そのまま1 ETH = $3000まで上がると、変わらず2000 USDTは$2000。
最終的に$2000の価値。
下げ相場に入ってUSDTで保有。上げ相場になってETHで保有の場合
下げ相場に入る判断の$2000でUSDTにスワップするので、1 ETH -> 2000 USDT = $2000。
1 ETHが$1000を下回り、$1000に戻って来たタイミングで上げ相場になった。と判断するので、2000 USDT = $2000、2000 USDT -> 2ETHにスワップ。
上げ相場で、1ETH = $3000になるので、2ETH = $6000。
最終的に$6000の価値
下げ相場はETHで保有。上げ相場になってUSDTで保有の場合
$2000 -> $1000は下げ相場なので、そのまま1 ETH -> $1000。
ETHが$1000を下回り、$1000に戻って来たタイミングで上げ相場になったと判断するので、1 ETH = $1000、1 ETH -> 1000 USDTにスワップ。
上げ相場でもそのまま保有し、1000 USDT = $1000。
最終的に$1000の価値。
これを踏まえて、どういう相場なのでどのトークンで保有して運用するのかが重要になると考えられます。
今回のように運用する時にもらえる年利でガス代、手数料分を回収できるタイミングが長いとその間に相場が変わる可能性もあるので、どのトークンでどのぐらいの資産を保有するのか。保有するのであればどの期間で運用するのか。自分にあった運用を考えましょう。
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