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「パッション」で仕事を選んではいけない

- 好きなことを仕事にするよりも、自分が得意なことをどんどんやっていくべきだ。
- 「好き」というのは、職業の種類ではなく、やっていることが好きかどうかで判断するべきだ。
- 長期的に成功するためには、まず得意なことを選んで取り組むことが重要だ。


今までは「お金のためよりも好きなことを仕事にするべきだ」と、よく言われましたが色々なキャリアガイドを読んでいると、「好き」で選ぶことにも問題がある、と思えます。

ニューヨーク大学の教授で今、人気の書籍やポッドキャストをたくさん出してScott Galloway氏は度々、「パッション(好き・情熱)」で仕事を選んではいけない、それよりも自分が得意なことをどんどんやっていこう、と提案しています。

なぜならば、得意でどんどんできることは自分でも気持ちが良いし周りも認めてくれるので必ず好きになる、というわけです。

今までの風潮では、つい親が子供にお金の儲かる職業、弁護士と会社とかエンジニアになれと強制する風潮があり、それは良くない。それよりも好きなこと(自分でパッション、情熱があること)を仕事にしよう、と言われました。

問題は、その「好きなこと」というのがおそらく勘違いが多くて、「自分が情熱を持っていることを仕事にしよう」と思うあまり例えばゴルフが好きだからゴルフを仕事にしようというようなことがあったわけです

でも現実にはプロゴルファーとして食っていけるのは本当に一部。
それではゴルフに関連したことということで例えばゴルフショップの経営とか、ゴルフコーチになるという道がある。
それで本当にハッピーならいいのですが、実はあまり仕事に満足しないケースが多い。

これはなぜかと言うと、ゴルフショップでもゴルフコーチでも「好きなことができる」仕事を選んでいないからです。

ゴルフショップの場合はやっている仕事の中身は「セールス」です。これはたまたまゴルフが好きで、しかも人にいい商品を紹介するとかコンサルティングセールスが好きな場合はもちろん向いているのですがセールスが嫌いな人には向かない。

ゴルフコーチの場合も「先生」、「教えること」が好きで得意でなければ向かないでしょう。

好きで得意で儲かること

勝間和代さんの本に確か、仕事を選ぶ時は、好きで得意で儲かることを選ぼうというのがありました。

それはもちろん正しいのですが、その3つが合わさったところというのは実は結構見つけるのが難しい。

1つの問題は「好き」ということを判断する時に上記のゴルフの例のように「ゴルフが好き」という風に職業の種類が好きかどうかで決めてしまうからです。

そうではなくて、やっていることが好きということで判断すれば自分が好きで得意なことをやる道が見つかると思うのです。例えば、ゴルフが好き、しかも教えるのも好きで得意、という場合はゴルフコーチに向いている、というふうに。

就職する時にメーカーにするか金融にするかという判断は、この先の経済においてその業界にニーズがどのくらいあるかという意味では必要かもしれないけれど、自分の「得意・適性」からいくとメーカーかどうかではなくてメーカーの中で「セールス」か「研究開発」をするのかで適性は全く異なります。

前述のScott Galloway先生の主張は、まず得意なことを選んでやっていれば、自分が人よりできることは必ず好きになる、というわけです。

日本の大学の新卒採用の場合はまず、業界と会社を決めて就職してそこから配属される事が多いため、この時点で自分の得意なことというのを最初から絞るのは難しいかもしれません。でも、人生100年時代になって、最初に就職した会社にずっと生涯勤めて定年退職する人というのはおそらく少数派になる。

であれば、途中でファインチューニングというか、方向性を何回も変えられるという前提で、常に自分が何が好きな職業ではなく、好きで得意なことをやれる場所はどこかということを探索していくことが必要だと思います。


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