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検定から見る鑑識技術色々の紹介。

「警察官になりたい!」

と考える人の中で、最近では鑑識官に興味がある人が多いことを最近知りました。


 そこで本記事では、鑑識官のスキルや知識等、具体的な能力を書ける範囲で書いていきたいと思います。


 なお、そんな鑑識官になる方法について詳しく知りたい貴方はこちらの記事をお読みください。

【鑑識官になる道順と方法とは?】


1、警察内での鑑識活動の位置付け

 警察官は全員、警察学校で鑑識の初級検定を取得しています。

 そのため、全ての警察官は基礎的なことなら鑑識活動を行えます。


 しかし、多くの警察官は初級しか習得していないくせに

「鑑識活動なんて誰にでも出来る簡単なことだから、頑張ってやる意味がわからない」

のように思っています。


 位置付けがその程度なので、「面倒なこと」となりやすい分野です。

 それでも昨今では裁判資料として物的証拠の重要性が高まっているので、溜息をつきながら仕方なく行う警察官が多いのが実情です。



2、鑑識初級検定

 では、全ての警察官が習得している鑑識初級検定とは具体的にどんなことでしょうか?

 試験は大きく3種類あり、全部出来て合格になります。


<指紋>

【試験内容】

 平らな板に付着している指紋を、用意されている刷毛とアルミ調合粉末を使用して顕在化し、粘着テープで採取します。


【難易度】易しい

 職場体験の中学生でも簡単に行えるレベルです。 



<足跡>

【試験内容】

 平らな砂場に足跡を付けて、水に溶いた石膏を流し込んで採取します。


【難易度】普通

 職場体験の中学生でも、センスのある生徒なら成功する場合もあります。

 石膏の硬さ調整が難しいです。


 柔らかすぎると、砂と石膏が混ざってしまい、足跡が採れません。

 逆に硬すぎると、石膏を流し込む衝撃で足跡が壊れてしまいます。

 


<写真>

【試験内容】

 事件現場を想定した家屋の状況をフィルムの一眼レフカメラで写真撮影します。


【難易度】普通

 フィルムの一眼レフカメラを使用しますので、初級の中ではちょっと難しいかもしれません。

 しかし、一眼レフカメラの使用よりも、事件現場を撮影する場合に重要な部分を意識することを知る程度の試験です。


 そのため、一眼レフカメラの調整はある程度指定され、実質的にはピント調整くらいです。



3、鑑識上級検定

 鑑識上級検定は4種類あり、それぞれが独立した検定になっています。

 そして、4種類全部を取得すると【鑑識総合上級】となります。


 警察署の鑑識課員でも総合上級を持っていない人はいます。

 初級とは比べ物にならないくらい難易度が一気に上がります。


 殺人事件等を専門的に扱う警察本部の鑑識官は、最低でもここからの上級検定レベルのスキルを持っていないとちょっと使いモノにならないかもしれません。

 彼らは、上級検定が最低ラインと言うくらいにレベルが高い職人集団になります。



4、指紋上級検定

【試験内容】

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