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貴方のエイプリルフールの安易な嘘は損害賠償問題になる!

1、エイプリルフール

 4月1日はエイプリルフールです。

 そのため、多くの人が嘘を付こうと考えていたり、企業もユーモアのある嘘宣伝を出したりします。


 今現在まで(4月1日 9時)だけでも

◎ ファンタベジタブル発売

◎ (容器まで完全に)透明なコーラ

◎ 吉野家が牛肉から撤退し、鶏肉専門になる

◎ アドビからナノマシン配合プロテイン発売

等々を見掛けました。


 これはこれで面白いですし、皆が笑えるような嘘なら許容されます。

 しかし、注意しなければならないことがあります。

 下手に嘘を付くと取り返しがつかなくなる場合もありますのでご注意下さい!



2、信用を失う

 ツイッター等だとお祭り・イベント感覚で盛り上がりますが、現実ではそんな雰囲気は特にありません。


 多くの人はエイプリルフールなんて何とも思っていません。

 そのような人に対して、普段嘘や冗談を言わない人が慣れない嘘をついてしまうと

「そんな人だったんだ」

信用を失う可能性があります。


 これは嘘を楽しそうに付く姿だけではなく、エイプリルフールなんてモノに乗り気な姿で信用を失うケースもあります。


 誠実、真面目な印象が付いているような人は、浮かれて安易な嘘を付かない方が良いと思います。



3、法的な問題

 先程の問題はまだ個人的な信用を失う可能性があると言うだけでした。

 特に実害はありませんし、場合によっては

「実は面白い人だったんだ」

と好転する場合もあります。


 しかし、実は安易な嘘は実害を伴う場合もあり、これが一番問題になります。

 それが心裡留保(しんりりゅうほ)と言うモノです。


 心裡留保は、嘘を付く人が嘘だと自覚しながら、付く嘘のことです。

 (エイプリルフール用に多少変えて説明しています)


 そして、この嘘は正式な意思表示として、相手が過失なく信じてしまった場合は契約として成立してしまいます。


 つまり、嘘だろうと、本気じゃなかろうと、嘘を実行しなければならないと言うことです。

 行動ではなく、物をあげる等の嘘なら、その物を入手してあげなければなりません。


 この場合、法的に契約が結ばれるので、

「嘘だったんだよ!エイプリルフールだよ」

は認められません。


 法律にエイプリルフールに関する記述は存在しませんので。

 もし、契約を実行できないなら損害賠償の問題になります。


 損害賠償を頑なに拒否するなら裁判沙汰になり得ます。

 もちろん、「エイプリルフールだから」は通用しません。


 これが成立するためには相手に過失がないことが条件なので、ツイッター等で事前に【#エイプリルフール】等と載せている場合は大丈夫だと思います。


 それを見落として信じた場合は、見落としたという過失がありますので。



4、最後に

 不要・無用で安易な嘘はイベントだろうと付くモノじゃないと思います。

 今まで貴方が積み上げてきたモノを崩してしまったり、本意じゃない契約を結んでしまったりしますので。


 介護現場では相手を思う嘘は日常的に付かれています。

 その嘘によって安心できる・心が落ち着く人がいるんです。

 ご利用者が幻覚・幻聴、思い込みの中にいると分かっていても、話を合わせると言う嘘をつくんです。


 しかし、エイプリルフールで貴方が付く嘘は相手を思う嘘ですか?


 貴方のその嘘で誰かが救われますか?

 貴方のその嘘で誰かが傷つきませんか?


 エイプリルフールだからこそ、是非嘘について考えて欲しいと思います。



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