物語にトーンカーブをつける【WEBコンテンツ入門01】

のっぺりした写真のコントラストをつけるために、トーンカーブをつける人は多いだろう。実はこの作業、のっぺりした展開の物語にも有効なので紹介したい。

まずは写真のトーンカーブから。こちらの写真は、

このようにトーンカーブがついていない。


これを操作してこのようにすると、

コントラストがついて濃淡がはっきりする。明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗く、という処理をしているわけだが、物語でも同じような効果が出せる。また、実際に脚本術などはこのコントラストの話が多い。

例えばこちらの図解は恋愛ゲームの会社「ボルテージ」の解説本、「『胸キュン』で100億円」に中でてくる、同社のゲームの脚本のフォーマットだ。見た目からトーンカーブに似ているが、中身もほぼ同じなのだ。 

A側(ダーク)とB側(ライト)の価値観のせめぎ合いを描くドラマは多いが、その際にダークはもっと暗く(例えば悪人はもっと残酷に)、ライトはもっと明るく(例えば主人公はもっと上機嫌に)、という調整を脚本ですることが多いのは、まさしくトーンカーブをつける作業だ。

もちろん脚本をきまったパターンで書くのに抵抗を感じる人もいるだろう。脚本は本来自由だし、写真もまた自由だろう。ただ、トーンカーブを知らないカメラマンがありえないように、脚本にかかわる以上、物語のトーンカーブも知っておいて損はない。

のっぺりした写真のように展開がのっぺりしているのは、明暗のコントラストがついてないだけのことが多い。もちろんほのぼのした物語なら逆にこのコントラストを消していくのだろうが。人物でもコントラストが有効なのは男の方で、女性はもっとふんわりしてて良い。

しかし書籍「『胸キュン』で100億円」はとても面白い。いろんな物語のフォーマットを社内で共有し、だれでも物語を作れるようにしているそうだ。

WEBコンテンツについても、試しに色々な教材を作ってみたい。

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『胸キュン』で100億円

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