自分が面白いと思っているだけで、他人にとっては退屈なものは、自分の伝え方がなってないからかもしれない。

面白いと感じたことをどう伝えるかで、その面白さは「面白いもの」になるか、はたまた「つまらないもの」に変わってしまうかと思った話。

読書習慣というほどでもないが、ここ最近はもっぱら小説ばかり読んでる気がする。小説が実用的かどうかと問われれば、即効性はないものの、人生において必要な感性が備わるのではないかと思う。
(30過ぎてからいうことではないが)

できれば子供の頃に読書をしていればよかったのだが、読書の魅力を理解できるようになったのが最近だから仕方ない。子供の頃から読書が好きだったら、今とは違った人格になっていただろう。
お子さんがいる方は、是非お子さんに読書習慣を身につけるようにした方が良いと思うから一方的におすすめしておく。

さて、ここ1、2ヶ月で読んだ小説はいくつかあるのだが、詳細は割愛。
まぁなんと言うかベタな作品ばかり。なんとでも言ってくれ。
自分の感情としてはどれも面白かった。

ただつらつらと面白かったポイントを簡略的にあげてもいいのだが、
それでは作品の面白さが減ってしまうだけで、
自分が感じている面白さが伝えきれない(し、伝えられる自信もない)。

自分は面白いと思った作品を他人に説明するのがとても下手だということを最近自覚した。自分の感動を妻に伝えようと思っても、なかなか興味を持ってもらえない。なぜだ。あんなに面白いのに。

妻に興味を持ってもらえない(気がする)のは、自分の説明が拙いというのもあるし、要点がまとまっていないということもあるだろう。結局、面白いものを「面白かった」とただ伝えても、相手にとっては「面白かった」という言葉が入ってくるだけで、面白くもなんともない。

相手が全く知らないものを面白いと思ってほしかったら、まず相手にどうやって興味を持ってもらうかを考えないといけない。そこから物語のあらずじを語り、その中で起きるどんなことが面白いと感じたのかを説明しないといけない。話が面白い人(芸人さんなど)の話術の技量には感服せざるを得ない。

話が上手い人は自然とやっているんだろうが、自分には難易度が高い。
簡単にできることに越したことはないが、妻にとってもっと魅力的に聞こえるようにするには、しっかりとした下準備が必要だと感じた。訓練が必要である。

一方で、どれだけうまく面白さを伝えられたとしても、興味を持ってもらえない場合もある。その場合は諦めるしかない。誰も彼もが興味の持てるものなんてないだろうし。

最後に1点だけ最近読んだ作品を紹介して終わろう。

週末は自堕落に過ごすことを幸せに感じている怠け者の主人公、
そして、皆から慕われている「ぽんぽこ仮面」という怪人をめぐる不可思議な物語。

時は土曜日の祇園祭宵山。皆から慕われているはずの「ぽんぽこ仮面」が何故か街中の人から追われる立場に。ボロボロになりながらぽんぽこ仮面は、自身を捉えようとしている人物を突き止めようとする。

しかし、いけどもいけども主犯格には辿りつかない。体力も尽きかけた頃、主人公と再会。疲れ切って寝てしまったぽんぽこ仮面の正体を知ってしまった主人公が、気まぐれに仮面を被ったとき追手に遭遇。

自身は否定しながらも、追手も捉えようとする目的がわからず、依頼主と会えば目的がわかると言われしぶしぶ納得し、ついに主犯格と対峙することに。ところがこれまた主犯格ではなかった。

いけどもいけども辿りつかない真の主犯格。ついに真の主犯格にたどり着いた主人公が聞いた真の目的は?そして何故ぽんぽこ仮面は主人公に2代目就任を迫っていたのか?奇想天外な登場人物がヘンテコな土曜の宵山を彩る群像劇。おすすめです。

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