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ズキーン




以前書かせていただいた【歯】について

今回は元夫から言われた言葉という視点で

掘り下げていこうと思う。


元夫は人の気持ちを理解するという部分が欠けていた。

発した言葉に関しても、受け取った言葉に関しても

感覚がズレていた。


かくいうわたしにも

酷い言葉を言われてもあまり気付かない

という能力が備わっていた。


友人の前で夫婦でやりとりをしていると

あとから『旦那さん厳しいね』とか

『結構キツイこと言うのね。』と言われ、

あ、確かに。言われてみれば。と気づく事が多かった。


そんな私でも思い返してはじわじわ、ふつふつと

怒りがこみあげてくるエピソードがある。


ある日わたしは大嫌いな歯医者に

意を決して予約の電話を入れようとしていた。


なんだか痛い気がすると思うけれど

行きたくない、でも行かなきゃもっと痛くなる。


そう考えながら家の中をぐるぐる。

ため息をつきながら歩いていた。


すると元夫『RiAちゃんってさ、なんでそんな

虫歯多いの?口ん中不潔ってこと?』

と、唐突に質問をしてきた。



まぁそうねぇ。そう思われても仕方ないよね。

たくさん行ってるしね。

というと


携帯片手に笑いながら


女で口ん中不潔って最悪だな


と言ってきた



ズキーンと



心臓がえぐられるような



痛いいたい言葉を浴びた。


私は最悪なのか。。


この時はまだ梅干しの事も産後の体質変化のことも

私の知識になかったので


単純に、そうなのか…もしれない。という

仮説を受け入れなければいけない状況だった


知った時には離れていたのでもう言い返すことも

証拠提示する事もできないけれど


それで違かったと分かった時の納得感や安堵感が

この言葉のおかげで増したというのは

感謝したいと思う。


べつの話。


産後また変わったことといえば


月経痛が酷くなり、

かなりキつい時は生活に支障があったので

病院に行くと子宮に病気を患っている事が分かった



相談のつもりで病院に行き、検査をすると病気が

見つかる。という、あまり心の準備が出来ない状況で

伝えられ、もちろん先生は義務として最悪な結果に

ついても話をしてくれたり今後の治療や

これから色んな検査もしていくよという話を

私は半泣き状態で聞いていた。


そうか、これから私はこの病気と

付き合っていかなきゃいけないんだな。

検査は痛いかなぁ。持病があるってことになるのかな。

これから大丈夫かなぁと色々考えながら帰宅すると



元夫がソファーで携帯を大事に抱きながら

ぐーすか寝ていた。


幼稚園児の娘は

夕方で日が落ちてきたのにも気付かず

電気をつけないままひとりで部屋で絵を描いている。



私に気付いた娘が『おかえりーぃ!!』

と大きな声で駆け寄ってくる。


留守番が上手だねと褒めていると


その声で起きた元夫が『あぁ、帰ったんだ。』

と上体をおこすわけでもなくそのまますぐに

携帯を確認している。

寝起きすぐに画面の中のゲームが再開されていた。



『いま病院行ったんだけどね。

検査したらさ、なんか病気があったんだよね。

これからもっと詳しい検査したり、

たくさん薬試してみたりするんだって』

と報告をしてみた。


すると元夫が

『ふーん』

と画面から目もそらさずに返事をする。



少し心臓が


ズキーンとする。


病気と聞いて何も驚かないのかとこちらが驚いた。



『興味ない?』と私が問う



すると



『うーん  その病気死ぬの?』



と聞いてくる。



『今すぐ死ぬとかじゃないけどいつか取らないと

将来は悪性になる可能性もあるって』

と、さっき聞いたばかりの怖い話を泣くのを

堪えながら伝える。




目は一向にこちらをむかない。



あまり時間をとらず次に元夫から発された言葉は




『死ぬ病気なってから落ち込んで?』



心臓に矢が命中した。

突き抜けるようなズキーンとした痛みが来る。



この時、一気に涙が溢れたような記憶がある。


不安で押しつぶされそうな時、手を取って

優しい声でこの言葉を伝えられたら

もしかしたら、励まされていたのかもしれない。

励ましの言葉だったのかもしれない。


でも、その時の元夫は

本当に

どうでもいいからごはんを早く作ってほしい

という意思表示のほうが強く出ていた。



その時

娘はこのやりとりを聞きながら

私のお腹をさすり『いたい?だいじょうぶ?』と

気にかけてくれていた。




関係性や環境が変われど


元夫の武器振り回し体質と

1番の理解者の娘という形は

いまもなにも変わらない。










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