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【日刊ドローン情報 No.64】NEXCO東日本とFaroStar、ドローン自動衝突回避システムの実証実験を実施

 この記事を見たときに,なぜNEXCO東日本がドローンの管制システムの検討を行っているのだろう?と気になったので,ドローン自動衝突回避システム開発の目的と,優位性について少し考えてみました。
 NEXCO東日本は,いわずもがなですが高速道路を管理する企業で,そのグループ経営ビジョンは「地域・国・世代を超えた豊かな社会の実現に向けて、「つなぐ」価値を創造し、あらゆるステークホルダーに貢献する企業として成長します」。あまり簡単かしてしまうと,このビジョンに込められた意味が抜けてしまうかもしれませんが,高速道路というインフラで人や物の移動をつなぐことで,世の中に価値を提供するということを理念としていると理解できます。それも,地域内や国内だけでなく,世代をも超えて豊かな社会を実現すると。
 モビリティ革命の進展によりマイカーが半減するとも言われる中で,次世代の移動をつないでいくための戦略の一つとして,ドローンや空飛ぶクルマの管制技術を構築し,空と陸の交通手段の統合を実現することで,単に空だけでなく地上も合わせた移動を「つなぐ」ことを目指しているのではないでしょうか。
 NEXCO東日本は,経営資源として高速道路インフラを持っているので,他のドローン管制システムを構築している企業と異なり,陸と空の移動体を同時に管制システムで管理するための基盤を持っているという点で,優位性があると感じます。
 この実証実験は,来るべき自動車の自動運転と,空の移動革命に向けた準備の一つといったところでしょうか。

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