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Happyメキシコ山生活の幕開け

クリスマスもニューイヤーも酒だ音楽だパーティーだ!と激しくなるサンクリストバルを逃げ出す計画で静かな山で色んな国の方々と土の家づくりを手伝うボランティアに行こう!そして瞑想ももう少し静かな環境で行いたかったので、サンクリストバルから乗合バスで40分弱のTeopisucaに移動。

Teopisucaの山小屋オーナーは『予定が変わりました』と言って、あらゆる約束や言ってたことが二転三転。(海外あるあるです)
行く予定日ギリビリに家のある場所は、山を大人の足で40分上がるとこだと聞かされ(実際は1時間以上かかる)
到着してみたら、敷地には誰一人とおらず、植物がほぼ枯れていて、部屋もベットも寝具もキッチンも全て埃と土と虫だらけの家だった。
ブランケットを開けば虫のさなぎやら、卵やら死骸だらけ・・・ばほっとすれば茶色い土埃が舞った。

それまで歌まで歌ってご機嫌だった道中のテンションは一気に失せ『もう帰りたい・・・・』全員の心が合致した瞬間だ。
送られてきた数多くの現地写真と現実は遠くかけ離れていて面影があるかないか程度に劣化していた。

なぜに綺麗でたくさんの人たちが来ていた頃の昔の写真を送ってきたのか未だ謎だ(なぜなんだ?)

更には、飲み水もなく、水道、ガス、電気がないことを事前に教えてくれなかったのは何故(なぜ?w w w)
私たちがいる間に2組のボランティアがここは無理。とキャンセル&ギブアップしたが、『わかるよ・・・過酷だよね』と、その答えに疑問はなかった。
毎回だが、何故だかオーナーが水道、ガス、電気がない現代人三重苦をボランティア希望に伝えないのだ。(なぜ?w w ww)
私の時もメールで散々聞いたのに最後までそこには触れずに現地の行き方とやってほしいことだけ伝えてきてた(なぜ?WWW)

夕方まえに到着した私たちは山小屋の現実に立ち尽くす。
『この用水路的なところの水は飲めるのか?どこかに電気はあるのか?』
『みなー!!!日が暮れる前に探すんだー!!』
何かをめくるたびに虫が出てくる恐怖と闘いながら、生きる方法を探す。
もう今からサンクリに戻る時間はない!
しかも、ここの小さな町にはホステルもない!!!

本気で流石に困りすぎてオーナーに連絡。
オーナー、必ずメールで対応(なぜ?)
『近所の友人があなたの手助けをしてくれるでしょう』と送られてきた、友人のWhatsapp。
『お願いです。ここに来て色々教えて欲しいです。』
彼に連絡するとサンクリから仕事で戻っているので、着いたらそっちに行くよ!』とのメール。本当に彼がいなかったらマジで無理だった。
せめて、何もないことを教えておいてよ〜〜〜〜〜〜!だった。

流石に彼が素肌にチョッキで現れた時は、いつの時代かの戦士にしか見えなかった。すごく逞しいよね。だってその日めっちゃ寒かったから。
チョッキて肌守る箇所少ないじゃんね。相当強い長が来たと思ったよ。

彼とはその後めちゃ仲良くなるのだけど、この日は初対面。それからも素肌にチョッキは何度かお見かけした。彼のお気に入りの格好だ。

生い茂る草木の中登場した、彼が『ここの施設の説明をするよ』と、案内してくれたのだけど・・・・

『これがガス・・・・あ。壊れてるね、くっさ!』
ガスコンロが壊れていた事実を四人で発覚した瞬間だ。
『じゃあここで木を拾ってきて、料理は作ってね。すごい煙だけど別の穴を鍋で塞いだらいいよ』

この後25日間、私たちは毎度家中を覆う真っ白い煙に目が潰れたのは言うまでも無い。日に日に虫は減り、猫をも逃げ出すほどの煙だのだ。
何故なら、最も大切な煙突が詰まっているので使い物にならない。毎回、ここはあの世なのか?と思うほど台所も寝室も白い闇に包まれる。
『ママ〜!苦しい!』
『やばい!目がぁぁぁ!!!!』
これが毎回の調理時に響く叫び声だ。火を焚いている私は毎回油断すると『グオ!!!!』『うぐわぁ!!!!』と声にならない悲鳴が上がる。
夜ともなると闇の中の闇で火を焚くので白い煙が見えないのだ。
もうこうなると大惨事で、ヘッドライトをつけてみると煙で先が見えない。
闇の中、『まま!苦しい!!!』『目が!!!』『ぐわはっ!!!』
3人の苦しむ声が響くだけだ。この時、猫はドアの前でドアを開けてくれと待つ。ドアを開けると光の速さで外に走りでる。
それとともに我が家から出る山火事のような煙だ。

火で作るご飯もお湯も最高だ。
だが、煙突が壊れているのはいかん。そして25日間の滞在でたった1日だけ現れたオーナー。『煙突壊れていてすごい煙なんだよ。』それだけだった・・・・(直してくれよ・・・ガスか煙突)

話が戻って、ご近所さんの案内は続く。

『ここがシャワーだよ✨』
そう告げられたところは、鬱蒼とした茂みとボロッボロの布があとこちにかかった謎エリア。
上には超絶汚い穴が数箇所空いたバケツがぶら下がっている。
下には無惨に転がるでかいタライ。あちこちに這う虫たち。
『ここでお湯を作って、バケツに入れて紐をここに引っ掛ければ、手作りシャワーさ!でもお湯ができるまでに結構時間かかるし、大変だけどw』
明らかに彼はここのシャワーを使ったことがないのだろう、説明する顔に薄ら笑いと困惑の色が見える。
私たちは更に絶望の淵に立たされた・・・どうやら今夜は体は洗えない・・・というかこのでかいタライにお湯わかすのどんだけ時間かかるんじゃい・・・・。
案内されるほど落ち込む私たち3人。末娘は小声で『帰りたい・・・・』
そりゃそうだ・・・だって私も帰りたいもん。母は完全に心折れていた。

さぁ!元気出してよ!と言わんばかりに隣人の彼は
『次は最高だよ!プライベートビーチだよ!!!ここでシャワーが浴びれなくてもそこならいつでも簡単に自然のシャワーが浴びれるよ!』

曇っていた私たちの顔にも少し光が差した。
『あ、来る前に調べたあの素敵な川じゃない!!!!!やっぱり水着持ってきて良かったね!!!』
4人で全く誰の手入れも入ってないボーボーを通り越して、自然のフェンスと化した草をかき分けて、潜っていくように進んだ先を指差して隣人は

『さぁ!!!ここだよ!僕たちはここが大好きさ!!!!』

私たちの目の前に現れたのはチョロチョロ流れる用水路。
この時は流石に3人一緒に白目剥いた。
さっむいし、あっさいし、せっまいし・・・・
私は隣人の首を絞めて『ビーチって言ったよね!!!!!???』と首がもげるほど揺さぶり倒したい衝動を抑えた。
水を触ってみると『何これ・・・・用水路じゃん・・・・スンゲェ寒いし、小さいんですけど・・・・』
下には泥が山ほど沈んでいる。少し刺激すればたちまち泥水だった。

がぼーーーーーーーーーーーーん。の一言である。
こんなプライベートビーチ紹介されたところで元気が出るわけもなく、私たちの生気は失われていく一方だった。

『以上だよ。あとは質問あるかい?』

C『飲み水は?まさかあの川的な・・・』
R『いや。ないね。どうやらオーナーが用意できなかったみたいだ。今日は僕のところの飲み水をあげるよ』

C『電気はどこにあるの?』
R『ははは!ここには電気はないよ!充電したいなら僕が預かるよ』

C『オーナーはいつ来るの?』
R『う〜ん・・・・わからないなぁ。前にあったのは2ヶ月くらい前だったよ』

『わかった・・・・ありがとう。とりあえず挑戦してみるね』

慣れない手つきでくらい中、火を焚く
暗闇の中、煙で天井やらあらゆるところから蜘蛛が落ちてくる。
きゃーきゃー騒ぐ私たち。
『ダメだ!早く寝て、明るくなるのを待とう!!!!』虫探しように持ってきたヘッドライトで寝室を照らす。
2階つくりのベットスペースがあって、子供たちは無邪気にハシゴをのぼり『今日は私ここで寝たーい!』『ダメだぞー!俺が寝るんだー!』
『ほらほら喧嘩しないで、そんな高いところ転がったら危ないから寝るならママのスペースだよ!』
よくある親子のほんわかした会話だ。

ヘッドライトをつけた娘がハシゴを駆け上がって、ベットスペースを照らす。
娘『げっ・・・・。まじか』
息子『何?』
母『どした?』

娘『なんか山盛りうんこがいっぱいあるんだけど・・・・』
息子『嘘でしょ?何のうんこ????』
母『私、むりや・・・・うんことは寝れん』

何のうんこの嵐なのかわからなかった。暗闇すぎて・・・・w
でも何かの獣のうんこだってことははっきりわかった。
私はもうすでに心がポッキポキに折れていたのでハシゴを登ってうんこを確認する気にはなれず、その後2日間は見ることができなかった。掃除する勇気が湧かなかったからだw

これがハッピーメキシコ山生活の始まり。
ここから25日間もいるなんて、この時は誰も想像してなかったと思う。


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