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「もっといろんな人の価値観に触れたい。オンラインとオフラインの垣根をなくす。」医学生チャンネルプロジェクトリーダー、中村恒星さん

動画メディアを通して、多くの人の素敵で、貴重な出会いを作り、そこから始まる「次」へと繋げていく。次世代の、医療を変えるためのネットワーク、動画チャンネルを運営している中村恒星(なかむら・こうせい)さんにお話を伺いました。

【プロフィール】
出身地:岐阜県生まれ
活動地域:北海道を主に、全国で活動。
現在の職業及び活動:
富山大学薬学部創薬科学科を2018年に卒業し、その後北海道大学へ編入し現在医学部医学科3年生。表皮水疱症友の会 DebRA Japan 賛助会員、疾患SNS CARE LAND 運営ボランティア。
座右の銘:一期一会

世の中から病気を消すこと

Q1中村恒星(以下、中村)さんは、どんな夢(ミッション)をもっていますか?
中村)世の中から病気を消すこと、治らない病気を無くすことですね。その為に、病気に対して問題意識をもって共に研究者としてやろうという人を増やしたいです。そのために世の中の人をどう巻き込むのかを考えています。

企業を巻き込んだプロジェクト

Q2.その夢を具現化するためにどんな計画をたてていますか?
中村)直近としてはMAKERS UNIVERSITY(メーカーズユニバーシティー)という学生向けの起業を支援する学校に入り、難病関連の事業を展開していきたいです。まずは個人で事業化をして徐々に拡大していこうと思っており、動画メディアはそのための手段の一つとして考えています。

その先にどういった発展があるか?を考えるだけでワクワクしてきます。 未来を創っていくメンター(師匠)と共に企業の研究者を巻き込んだ取り組みをしていきたいです。

具体的には1年後までにそこまで持って行き、起業準備もしながら今自分がやっているZoomを使った医学生チャンネルをモデルにして、企業を巻き込んだプロジェクトを考えています。

実際ですが、患者さんにヒアリングすると治療薬を作って欲しいニーズより、今の眼の前の生活をなんとかしたい、QOL(Ouality Of Life、生活の質)
を向上させたいという人が多いんです。

乳幼児向けの皮膚に使う何十種類かのプロトタイプの薬はあるのですが、世の中にでたのはほんの少しというのがあり、価値の或る他の出てないタイプを提供してもらうことが出来たら面白いと思うんです。シャンプーや化粧品、靴、爪切りとか色々あるんです。

そのことを通して、企業のまだ見ぬ潜在的な価値を掘り起こす事業をできたら面白いとも思うんです。企業が気づいていない価値が私たちの様な一般の人からみたらまだあるんじゃないかと思うんです。

皮膚難病に関わる専門医は日本に5人しかいないくらい少ないのですが、 オンラインでその専門医をZoom(アプリ)に招待して、その他皮膚科の看護師さん、ソーシャルワーカーも交えた事業をやったりも出来ると思うんです。

将来的にはガンの研究者になって、再生医療の研究をしていきたいです。 
そして、それは決して一人ではなく誰かといっしょにですね。私自身、キャパがあるわけじゃないのでいろんな人を巻き込んで行きたいです。

そのためにも医学生チャンネルで、アクティブな学生に出てもらって話をしててもらい、将来自分が色々と挑戦していく時に協力し出来るような場を作って行ければ良いなと考えています。  

周りを巻き込んだチーム作り

Q3.その夢を現実化するためにどんな実践をされていますか? 
中村)医学生チャンネルを通して、チーム作りをしたいです。自分1人で出来ることは限られてるから、周りを巻き込む必要があると考えています。協力することが大事だし、協力の仕方も考えてやらないといけない。

情報発信したり、いろんな活動している皆でいっしょに何かをやる。問題意識を共有して活動する難病に興味を持つ学生が増えれば10年後には、必ず実を結ぶと思います。

オンラインはあくまでも、オフラインで実際に話しをして、形を作り、やりたいことを成熟させる為のきっかけです。実際に、医療×ITのオンラインサロンをやってるのですが、ただオンラインで集まるだけでは、やりたいことへの行動へとなかなか移すことが難しいんです。

自分はこんな事やりたいです!とオフラインでしっかり、話をして方向性が定まってからオンラインでフォローし、成熟させることが出来たらと思っております。

世の中にはこんなに大変な人がいるんだ

Q4.夢を持つようになったきっかけは?
中村) 医療に興味を持ったのは小学5年のときにテレビでロシアのエイズ孤児の番組の特集をやっていて、当時、「自分はこんなに健康なのに、こんなに大変な人が世の中にはいるのか。」と思い、同時に「エイズという病気を僕が治したい」と思うようになりました。

ありがたい事に、勉強は出来た方だったので医療の世界に入ろうと思いました。私の中で大きくこれ!!っていうきっかけがあるというよりは、色んな体験や経験の積み重ねがあったり、人との出会いがあったり少しずつ思うようになったのが強いです。

ミャンマーに行った際に、治らない病気が沢山あることを知る中で、「じゃあ僕が治すよ」って。自分が出来ることは限られているはいるが、世の中から病気を無くすことに人生をかけようと思いました。

記者)世間一般の難病に対する情報発信の現状はどうなんでしょうか?
中村)詳しくはわからないですが、難病ということに腰を据えて発信している人は当事者以外いないです。自分も当事者ですけど、ほぼ健常者の部類に入ります。今ある多くの患者会も当事者のみ、いわゆる世界の中心の人だけでやっている。

難病に対する取り組みや動きが今ひとつ広がって行かないのは、解決策を持っている人と難病の世界の問題をくっつけないことだと思っています。解決策は外にあるのです。

徐々に、外に向けている20代、30代、40代の若い患者会が増えては来ています。ただ、どうしても情報発信という点で60代の方だとネットの操作であったりが難しい面が出てきてしまいます。

自分はそういった方々の情報発信のお手伝いをしたく、患者数が1000人の稀少難病のものにフォーカスしたいとも思ってるんです。

Q なぜ稀少難病に焦点を当てるのですか?中村)誰もやってなかったからですかね。少なくとも僕が認識する範囲でやってる人がいなかったから。誰もやってないところに価値が或ると思います。

Only Oneになること

Q5.AIが活躍していく時代に必要とされるニーズはなんだと思いますか?
中村)Only one になること。誰でもできることはAIや機械が代替します。大事にしていることは僕にしかできないことじゃなくて、僕しかやらないこと。

そこで僕しかやらないことを持ってると、AIに代替された時にそこの第一人者になっていれば、「この領域といえばこの人だ」みたいになる。

今メディアなどで発信している人はエッジがきいてるというか、珍しいと思うんです。医学部の中で頑張っている人、その頑張りを発信して彼らの5年後に価値になってたらすごく嬉しいんです。

AIって誰でも出来ることをやると考えていて、工場のパッケージのマシンとか?医学の世界では、画像診断、病理が一番導入が早いと思います。最終的にチェックする人が1人であり、それ以外はAIであるとか。

自分のブランド力は別になくてもいいって思っている人は危ないんじゃないかな?と思います。どんな狭い領域でもいいからその分野の領域で一番になることが大事かなと。

個人個人の叡智が集結する時代

Q6.どんな美しい時代を創っていきたいですか?
中村)個人個人の、※叡智が集結する時代 いろんな人と関わると一人一人特徴や価値、長所がある。みんなが持っている価値が結束してもっと大きな価値を生み出す。そんな世の中が美しいし、それを具現化することが自分が今やってることかなと思います。
※叡智
① 優れた知恵。深い知性。
② 真実性や真理を捉えることのできる最高の認識能力。

Q7.最後に読者の皆様に一言お願い致します?
やりたいことがあったら、まず動く。そして、その世界を見てみて、試行錯誤して、少しずつ前に進んでいきましょう。

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中村さんの活動、連絡先についてはこちらから↓↓

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MAKERS UNIVERSITY:

【編集後記】
インタビューを担当した亀井と深瀬です。

「世の中から病気を消す」という言葉から始まったインタビュー。こんな若い人がいるのかと記者もドキドキ・ワクワクしながらの時間となりました。インタビュー中は記者の質問に対して、一生懸命、向き合い、この場でまた新しい事を創造したり、気付いたりしてるのが印象的でした。真っ直ぐな考え、向かいたい方向性を迷いなく答える中村さんの姿勢・態度をみて、間違いなく医療業界に革命の風を吹かせる人物であるなと確信しました。

これからの活躍を応援していきます!!
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この記事はリライズ・ニュースマガジン”美しい時代を創る人達”にも掲載されています。

https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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