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【たわごと#244】他人に媚びて作った作品なんてつまらない

私がよく見ているパチンコ番組があって、CSなので知る人ぞ知る番組ではあるものの、今年10周年を迎える、なかなかの人気番組だ。パチンコライターの四人のオッサン達がわちゃわちゃとパチンコするだけの番組だけど、みんな良くも悪くも個性があって面白い。ところが突然この中の一人が番組を抜けることとなった。

この理由がなかなか驚かせられるもので、Twitterに公開された内容を見てファンがざわついた。もともと弄られキャラで、正直なところ見ていて不快になる弄られ方をする事もあった。でも、それは台本通りという事もあって納得していたらしいんだけど、最近自分が出ていないYouTubeで残りのメンバーが悪口を言っていたのに心が折れたそうだ。このTwitterが炎上のタネとなってなかなか収まらない状況となったため、昨夜、メンバー全員でZoom会議が行われ、その内容がリアルタイムで公開された。

1時間半ぐらいやっていたけど、終始ギクシャクしたモードで怒号が飛ぶようなこともあった。それでも素で言い合いをしている状況はなかなか見応えあった。よくバンドが解散する時に言うような「方向性の違い」っていうのは、こういうことを言うんだなという内容だった。辞めた人にも問題点はあるのは見ていて分かったけど、彼の言い分も分かる部分もあるし、他3人の言い分も同様。どっちも悪いし、どっちも正しいといった感じ。

演者というのもなかなか大変な仕事だ。どうしても視聴者の声が優先されてしまうので、視聴者が喜んでくれるような作品を作ろうとする。そのために俗に言う「いじり」なんてのもやったりするんだけど視聴者は勝手なもんで、散々喜んで見ていたのに演者が「いじり」に苦しんでると知った途端にパワハラだと言い出す始末だ。これからの時代、演者も仕事だと割り切って、要求されたまま演じていると痛い目にあったりする。だからと言って視聴者の声を無視すると、すぐにつまらないと言われてしまう。その加減がすごく難しい。

少し前にも人気番組に出てた人が炎上を気にして自殺した件のときもそうだったけど、視聴者っていうのはつくづく王様なんだなと思う。でも視聴者が悪かというと、それは違うと考えている。だって演者と視聴者ってそういう関係だから。もともと演者は好きなように演じて、それを誉めたり貶したりして楽しむスタイルで、結局は見てもらえるわけだし、演者は何を言われてるかなんて大して問題にならなかった。

でも今は演者と視聴者の距離も近くなったし、視聴者はたくさんのコンテンツの中から気に入るものを選べばいい。つまり昔に比べると視聴者がとっても強くなってしまった。まずは作品を作る側が、その事実を受け止めるべきだと思う。その上で視聴者の言いなりにならずに、ちゃんとコンプライアンスの枠の中で自分達の作りたい作品作りをして視聴者にぶつけて欲しい。今回の問題は、視聴者の目線で作品を作ってしまった弊害だと思う。

ここまで書いて、若い人がプロが作ったテレビを見なくて、素人が作ったYouTubeを見る理由がわかったような気がする。いくらプロが作っても媚びて作られた作品に心がなびかないのではないか。逆に素人でも面白いと思う事を全力でやれば面白さは伝わる。結局そういうことじゃないかな。

#たわごと #日記 #面白い番組

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