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諦めない!50代で未経験職種への転職


社会情勢の変動が激しさを増すにつれ、50代の「居場所」がなくなりつつある職場が多くなってきたと感じています。
とくに新型コロナ流行で勤め先の経営が圧迫されてから、ますますその傾向が強まったように思うのは、きっと私だけではないはず。
 
じつは運よくリストラに遭わなかったものの、変化の激しさに加え、人間関係のストレスなどで職場を離れざるを得なくなってしまうミドル世代も多いでしょう。

…実は筆者も、ストレスで仕事を続けられなくなり、転職迷子になったミドルの一人です。

今回はそんな50代で転職を考える方たちが、未経験の職種につけるのか、正社員で就職できるのかについて、また就活の現実を調査・解説。
また人間関係に縛られずひとりでできる仕事や「キャリアの棚卸し」について説明し、新たなキャリア形成の考え方を紐解いていきます。

筆者自身が実際に転職活動で知ったリアル情報も、たっぷり紹介しますので参考にしてください!

50代で未経験職種に転職するのは無理なのか

しかし実際この歳で転職するとなると、制約が多いのも事実。
 少し古い統計ですが、このように入職できる割合は50歳前後が最も低いことがわかります。

(出典:平成30年雇用動向調査)

ハローワークの求人を見て判るように、60歳を超えれば「シニア向け」求人があります。また少し下の年代は「氷河期世代」向けの求人も出ているのですが、ちょうど50代だけは受け皿がない状態です。

そんな中、孤立無援で民間転職サイトを頼りに就活をするわけですが、じつはその頼みの綱のサイトですら50代の味方ではないらしいのです。

50代転職活動の罠と現実


来る日も来る日も転職サイトでエントリーしては、すぐ「お祈り」着信の繰り返し。もしかして50代は歓迎されていないのでは? と勘付きはするものの、ではどうして事実上応募できない案件がサイトに紹介されるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

案件を探している側にしてみれば、星の数ほどある案件をチェックするだけでも根気が要ります。「こちらはちゃんと登録情報で年齢・経歴を入力しているのだから、それに見合った求人だけを表示してくれればいいのに…」

と、感じているのではないでしょうか。
 
実は、この疑問に答えてくれている記事がありました。

記事を要約します。

2007年10月に『雇用対策法』が改正され「年齢を理由に求職者を断ってはならない」ことになりました。

そのため50代でも求人は閲覧・応募できるのですが、求職者の登録情報をデジタルデータで処理する際に、実は年齢でソートしているのだそう。つまり「事実上の年齢制限」がありながら、その事について直接責任を問われる人はいない、ということです。

そして間に立っている人材紹介業者が「本当は50代は応募できない」という真実を伝えられない歯がゆい立場に置かれているのは、かつての人身売買防止に由来する就職あっせん関連の法律に縛られ権限がないから、とのことです。

確かに、これではサイトやエージェントを責めるわけにはいきませんね。50代求職者はクレームの持って行きどころがありません。

50代未経験転職OKの職種

(出典:PhotoAC)

転職に関わる法律や制度に憤りを感じたところで何の解決にもなりません。
それより50代でも元の待遇で採用されるような職種はあるのでしょうか?

今求職中の50代の中には、昨今のコロナ禍もありリモートワークのできる職種や、人間関係に縛られず自宅でひとりでできる仕事を望んでいる人も多いでしょう。

しかし、既に就職リサーチをされている方はお気づきでしょうが、50代で応募可能な正社員としての求人がある職種は、主に現場職系になります。
 
以下、応募可能な職種を具体的に紹介します。またひとりでできる職種、コミュニケーションが苦手でもできる職種についてもピックアップします。


まず、50代未経験でも正社員採用が望める職種を紹介します。

①清掃員

50代未経験でも正社員になれる職種に、清掃員があります。

清掃員のメリットは、応募の際に年齢・経験・資格をほとんど問われないことです。さらに短時間から正社員まで働き方が選べて、責任者・正社員になれば月20万円も可能になります。

また対人関係が苦手な人でも比較的”コツモク”で働ける傾向にあります。
そしてテクニックを身に付ければ定年以降に自営で清掃業をやる道も。手に
職という意味では狙い目かもしれません。

清掃員のデメリットは清掃道具が重いこと、限られた時間で作業を行わなければならないことです。

仕事先はマンション、商業ビル、オフィスビル、公共施設、病院などさまざまあります。自身の通勤の便に合わせて選択するとよいでしょう。

清掃というとかつては女性の仕事のイメージでしたが、近年は男性清掃員が増えており、男性でも抵抗を感じずに済みそうです。

近年は核家族化や超高齢化社会で「特殊清掃」の需要も増えています。気になる方はチェックしてみてください。

②警備員

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50代未経験でお勧めの職種に、警備員があります。警備員には年配の人も多く50代は若手の部類になるでしょう。

警備員のメリットは、24時間勤務があるかわりに明け休み+公休があり、プライベートの時間が取りやすいことです。フルタイムで1カ月の勤務が10回など、他の職種では考えられません。

また、警備員は比較的福利厚生がよく、給与面も悪くありません。持ち場は固定ではなくローテーションすることが多いようですし、資格取得でキャリアアップも可能です。

警備員のデメリットは、勤務が不規則なこと、有事の時の責任が重いことです。警備はモクモク仕事と思われがちですが、いざというときには連携が必要です。

もうひとつ、警備員は誰でも応募できるイメージがありますが、じつは『警備業法の欠格事項』があります。当てはまるものがないかどうか面接時に必ず署名・捺印を求められるため、あらかじめ確認しておきましょう。
 

・18歳未満
・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
・過去に禁固以上の刑または警備業法の規定に違反し罰金刑となり、処分から5年以上経過していない者
・直近5年間で警備業法に違反した者
・集団・または常習的に警備業の規則に掲げる罪にあたる行為を行う恐れがある
・暴力団員と関わりがある
・アルコールや薬物の中毒者
・心身に障害を抱え、警備業務を正しく適切に行うのが難しい者

(出典:株式会社プロガードセキュリティ)

 最終項について、特にメンタル疾患を含む持病のある方は、主治医に確認しておきましょう。欠格事項に当たるかどうかは「医師がOKしているかどうか」で、医師がNGと言ったら欠格事項に該当することになるからです。

実際に加療内服中で「万が一事故が起こった場合は訴訟になりかねない」と主治医に警備員就業を止められた人もいます

欠格事項に該当しなければ、警備員の仕事は魅力的です。

一口に警備といっても施設警備や交通誘導など仕事はさまざま。現場が変われば仕事内容も異なり、会社によっても専門性や強みが違います。たとえば都心のオフィスビル警備では英語力が求められる場合もあります。

自分の特性や通勤の便に合わせて職場を選択するとよいでしょう。

③マンション管理人

50代におすすめの職種にマンション管理人があります。

マンション管理人は現職も求人も40代以上が多く、男女を問いません。転職サイトに登録すると50代でもオファーが多く来るでしょう。

仕事内容はマンションの清掃や設備点検、入退去の立会い、住人の安全見守りなどです。場合によっては管理費の督促などもあります。就業に必要な資格はありませんが、就業してから「管理業務主任者」「マンション管理士」などを取得すると業務の幅が拡がり、待遇アップが狙えます。

マンション管理人のメリットは、住人から頼りにされ、やりがいを感じられることです。また難しい内容のトラブル対応は管理会社へ振ってしまってOKなど、未経験でも取り組みやすい仕事です。

デメリットは、話しやすい管理人の場合に住人からの要望が多くなることでしょう。

マンションの管理人は、コミュニケーションと身体を動かすことが好きな方におすすめの仕事です。

④介護職


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50代未経験でおすすめの仕事に、介護職があります。

介護職は人手不足のため、50代でも正社員雇用の可能性が高いです。

介護職のメリットは、やりがいがあること、交代制勤務で比較的定時であがれること、給与が安定かつ微増傾向にあることです。

行政からの「処遇改善」により手当が年々上がっていることに加え、在籍期間と資格取得で手取りが増えていきます。さらに夜勤を厭わなければ、夜勤手当が通常1回5000円以上、月4回の夜勤で2万円以上を稼げます。

もうひとつ、介護の職場は意外にダイバーシティで個性的な人材が多いです(インクルーシブかどうかは別として)。

デメリットとしては多忙なこと、特に正社員だと職務が煩雑になりすぎることがあります。また欠員などで残業が発生する可能性も増えてきました。

ライフスタイル重視、または利用者さんとの関わりに徹したい方は、委員会に参加せずに済む非正規雇用を検討するとよいかもしれません。

なお介護業界はICT化・DX化が遅れているため、ペーパーレス化が進めば多重業務が改善される可能性もあります。

介護職はコミュニケーションが好きな方、人のためになる仕事をしたい方におすすめです。番外編として、私服にお金をかけたくない方にも、おすすめします。

⑤営業

50代未経験でおすすめの職種に、営業があります。50代でも不動産・生命保険の営業は、転職サイト経由でオファーがしばしば届くのではないでしょうか。

営業のメリットは、頑張りが給料に反映されること、顧客との人間関係を築けること、日々の仕事に変化があることです。もうひとつ、現場仕事に比べれば体力を使わなくてすむといえます。

デメリットは、近年変わってきたとはいえ体育会系でノルマがキツイことでしょう。また、手取りが低い場合に被服費が負担だという方もいます。

営業は押しの強い人しか務まらないと考えられがちですが、近年は家庭を訪問しても警戒されないために、物腰が柔らかい方が有利といわれるようです。

会社側から見た50代が営業をするメリットは、若い世代よりも信頼を得られやすいことにあります。長年の社会経験で得た知識や傾聴姿勢などの対人スキルが、顧客を安心させると考えられます。

営業は頑張った分だけ報酬アップしたい方におすすめです。また現場仕事で関節を傷めた方も、条件次第では営業職を検討するとよいかもしれません。

関連記事:上肢障害・腱鞘炎でできる仕事


営業関連番外編:苦手の克服


⑥調理師

50代未経験で就職できる職種として、調理師があります。

調理師免許を持つ前の調理補助ならば、コツモク作業の要素もあり、コミュニケーションが苦手な人でも比較的応募しやすいようです。

調理師の仕事は、朝の仕込みに始まり、営業時間の調理、賄づくり、夕食時間後の清掃まで。

調理師のメリットは、手に職を付けられること、職場によっては賄い食があり、食費が浮くことです。また調理師免許の資格は実務経験2年以上で取得できるため、キャリアアップも充分狙えます。

調理師の働く現場はホテル、旅館、医療機関、介護施設、リゾートホテルの住み込みなどさまざまあり、活躍の場は多いといえます。

調理師のデメリットは、下積み期間が長いこと、一日の拘束時間が長いこと、立ち仕事であることです。

調理師は料理が好きな方、手に職を付けたい方におすすめです。

⑦飲食店店長候補(テイクアウト店含む)

50代でも未経験で応募可能な正社員の求人があるのが、飲食店店長候補です。転職サイトの50代向けオファーも多い印象です。

現在ではテイクアウト専門の中食業態も増えているため、従来の外食産業とは違い深夜勤務がない職場も選べます。変わった所ではスーパー銭湯のレストランなどという職場も。

飲食店店長候補のメリットは50代のマネジメント力が活かせ、キャリアアップも望めること。

デメリットは、アルバイトの欠勤穴埋めがあり得ること、決まったシフトがなく予定が立てにくいことです。お酒を出すお店などでは、マナーの悪い客の対応に追われることもあるでしょう。

飲食店店長候補は、思いっきり仕事で采配を振るいたい方、料理が好きな方、人に喜んでもらいたい方におすすめです。

 ⑧マンションモデルルーム案内係

女性に多い求人かもしれませんが、50代におすすめの職種にマンションモデルルーム案内係があります。

営業と同じくインセンティブのある仕事で、会社によってはVIP向けの物件担当者に”おしゃれ手当”を支給する場合もあります。

メリットは比較的富裕層を相手にするため、接遇を学べることです。またシニア向け住宅の案内担当ならなおのこと、これまでの人生経験と知識を接客に活かせるでしょう。

デメリットは営業成績で収入が変わること、ノルマの圧力がかかることです。不動産は1件のインセンティブが大きいため、有無による差が大きくなってしまいます。

マンションモデルルーム案内係は、おしゃれをしたい方、インセンティブで収入を大きく増やしたい方におすすめです。


ここから先は、ひとりで働けそうな「コツモク職種」を紹介します。
 「実はコミュニケーションが苦手で、これまでは騙し騙しやってきたけれどコロナストレスで限界」という方は参考にしてください。

⑨倉庫作業員

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一つ目のコツモク職種は倉庫作業員です。

倉庫作業にはフォークリフトでの荷入れのほかにピッキング、梱包、検品といった軽作業があります。

倉庫作業員のメリットは、無資格・未経験でも就業できること、働きながらフォークリフトなどの免許・資格が取れることです。またキャリアを積めば管理者へキャリアアップも可能です。

倉庫作業員は多くの場合、交代制勤務のため比較的定時で上がれます。

デメリットとしては、作業内容によっては運動量が多く身体がきついこと、冷蔵・冷凍倉庫などでは内外の温度差で体調を崩しやすいことです。また一見楽に見える梱包作業でも、手の関節を傷めるケースがあります。

軽作業については”コツモク”のイメージがありますが、新しい流通形態をとる会社では業務を連携しマルチタスク化している現場もあります。

たとえばA社やインテリア系I社などの外資系では、年齢・性別などの属性で差別されずに働けるかわりに、多分にコミュニケーション能力が必要とされるようです。多少自己主張が強いくらいがちょうどよいかもしれません。

蛇足ですが、最近建設された新しい倉庫はかなりの確率で、カフェテリアと見紛うような清潔で明るい食堂があったりします。

近年の流通革命で倉庫の数が爆発的に増え、働く場はたくさんあります。倉庫作業員は体力に自信のある方、働きながら免許を取りたい方、キャリアアップしたい方におすすめです。

⑩工場作業員

工場作業員も倉庫作業員と同様に、50代のコツモク転職におすすめの職種です。基幹産業は特に若者に敬遠されるようで、50代でも求人・オファーが多い印象です。

工場作業員のメリットは、多くの場合シフト制・交代制なので残業が少ないこと、コミュニケーションが苦手でも一つの作業に集中できれば仕事ができることです。

工場は郊外にある場合が多いため、格安の社員寮を用意している会社も多いです。

デメリットは、特に製造ラインでは一つ所に立ちっぱなしになることでしょう。疲労を溜めないコツや回復法を身に付ける必要があります。

工場で採用される50代は若手に比べると、周囲への気遣いや事故時の判断力などに長けているため重宝されています。

工場作業員は、一つの仕事に長時間集中できる方におすすめです。

⑪タクシードライバー

50代が1人でできる仕事として、タクシードライバーもおすすめです。

タクシードライバーへの応募は普通免許でOK。二種免許は入社してから取得できます。

タクシードライバーのメリットは、給料は歩合制のため頑張っただけ収入が上がること、職場の人間関係に囚われず働けることです。また勤務時間の融通が利き、休みも取りやすいといわれています。

仕事でも日々環境が変わるので、気分転換にもなります。

さらに将来個人タクシーへの道も拓けると考えれば、働くモチベーションも高まるでしょう。

デメリットはガソリン代や車の清掃費用などが自己負担であることです。また健康診断がシビアだともいわれており、精神疾患や心疾患の既往があると、面接を通過しても就業がままならないかもしれません。

タクシードライバーは、車の運転が好きな方、将来独立したい方、仕事の時間と量を自分でコントロールしたい方におすすめです。

⑫配送ドライバー

配送ドライバーも、50代のコツモク転職におすすめの業種です。

大型トラック以外なら普通免許ひとつで経歴や年齢にかかわらず就ける仕事です。コロナ感染拡大以降に高まった宅配需要で仕事量は増加、それに対し人手不足のため常に求人があります。

配送ドライバーのメリットは、仕事中は1人のため職場の人間関係に囚われないことです。

デメリットは、都市部の配送が多いと渋滞にはまりやすく、計画通りに仕事が進みづらいこと、天候にかかわらず配送しなければならないことです。

配送ドライバーの中には2社掛け持ちする方もいるので、楽に稼げる仕事ではないかもしれません。

仕事の種類はトラックによる配送や軽自動車での小荷物配送など、運転エリアや荷物の形態もさまざまです。決まった店舗や事業所を廻るルート配送もあります。

軽の小荷物配送は、会社が車を貸してくれる場合もあるもののレンタル料が高く、自前で用意するのが基本のようです。契約形態は社員と業務委託とがあります。

報酬は最低給与保障(日当1万5000円など)か完全出来高制か、または選択制の会社も。完全出来高制だと稼げるようになるまでが大変だといいます。なお効率よく稼ぐコツは積み方と廻り方なのだそう。

配送ドライバーは、車の運転が好きな方、仕事中はとにかく1人になりたい方におすすめです。会社勤務からドライバーに転職した方は、口を揃えて「もう会社員には戻れない」と言っています。

50代未経験職種への転職には「キャリアの棚卸し」が重要

これまで、50代が未経験でも就職可能な職種について見てきました。
でも本当は職種を考える前に、やっておきたいことがあります。

転職活動をした事のある人ならご存じかも知れませんが、これからの業種、職種を考えるのには「キャリアの棚卸し」をして、これまでのキャリアを整理する作業が有効です。

キャリアの棚卸しのやり方

「キャリアの棚卸し」テンプレートは転職サイトごとにあります。ここでは見やすくシンプルなため、公的機関の配布した資料のテンプレを例にとりました。
 
キャリアの棚卸しとは、これまで仕事で行ってきたことを時系列で掘り下げる作業のことです。

まず、普段の業務と経験を振り返ります。

そして経験を洗い出すうちに、自身の強みだけでなく価値観も明確にすることで、最終的に納得のいく仕事選びに結びつくという訳です。

改めてキャリアを棚卸しすることによって、自分ではずっと忘れていた出来事の中から、じつは大事にしていた事が何だったのか、気が付くことがあります。
 こうして書き出した自分の「価値観」は、自分と仕事の相性を考えるヒントになるのです。

作業としては

  • どんな仕事をしてどんなスキルを獲得したか

  • 実績

  • どんな姿勢で仕事に向き合ってきたか

ということも書いていきます。そのとき何も大きなプロジェクトや成果を書かなくてもよいのです。
 
この作業を通して「自分が仕事に何を求めているのか」が見えてきて、そこから新しい仕事や職場、もしかすると定年後のライフワークのヒントが見つけられるかもしれません。

それでも気になる、周りの目

キャリアの棚卸しのやり方、50代が未経験でも就職できる職種の魅力を紹介してきました。

いわゆる『ガテン系』などの職種は、勤務時間が一定でないかわりに融通が利きやすいことや、オフィス勤務より残業が少ないなど、案外ワークライフバランスが取りやすいことがわかっています。また働き方によっては、収入も決して悪くありません。

しかしそれでも、前に挙げた職種への抵抗感が拭えない方もいるでしょう。

特に高学歴の方や、それまでの交友関係がブルジョアジー中心の場合、旧友に自分の新しい仕事を打ち明けられないと感じてしまうかもしれません。まして望まぬ失業からの転職であったりしたら、なおさらのことです。

「二度と同窓会に行きたくない」と思ったり、趣味友達ともバッサリ縁を切ろうかなどと考えてしまうかもしれません。

しかし職業と同じように交友関係も、人生のフェーズにより変わってくるのは当然といえます。

自然に離れて行く友達は追わなくてよいでしょう。それでも付き合える友達が残り、価値観を共有できる新しい友達も必ず現れます。

それで人生トントンではないでしょうか。

50代の未経験職種転職は自分を見つめて開拓するプロセス

(出典:PhotoAC)


人生100年時代。50代はまだその折り返し点です。
それだけではなく現代は5年後・10年後がまったくわからない変化の時代でもあります。

転職するにしても残るにしても、50代からもう一山越えるつもりでキャリアの再形成を考えなければなりません。毎日をルーティンではなく、経験と学習の積み重ねと意識する必要があります。

そのために、転職する・しないに関わらず「キャリアの棚卸し」を行うとよいです。
 
現在の仕事や職場に自分のミッションが見つかれば、現在いる組織でキャリア形成をして行けばよいでしょう。またもし他の仕事が自分の「天職」だと気付いたら、これから新しいキャリアを築けばよいでしょう。

キャリアの棚卸しで見えた自分の強みは、今後の長い人生を生き抜く羅針盤となります。自分が「仕事を創る」意識で臨み、50代からも建設的にキャリア形成を行いましょう。


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