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昔のSF映画2編


 どこかで名前は聞いた事があるほどの昔の名作2本なんですが、観た事の無い方もいるんじゃないかなという事で紹介しようと思います。

 なおどちらも著作権が失効し、現在では映像のみパブリック・ドメインになっています。
(もともと無声映画なので音声は色々な方が後付けしており、その部分は著作権が残っている場合があります)

埋め込みコードが上手く作用しない様なのでリンクを貼っておきます。それぞれのリンクからストリーム視聴またはダウンロード出来ます。

月世界旅行(1902)

リンク(Internet Archive)
 世界初のSF映画。 フランス。ジョルジュ・メリエス監督のファンタジー溢れる作品です。日本だと「ひらけ!ポンキッキ」のエンディング曲「さあ冒険だ」で使われていたので、一部知ってる映像があるかもしれません。

ストーリーは至って単純で、パリの天文学者学会がロケットを作って月に行くというもの。12分弱と短いストーリーの中にも素晴らしい世界感、ありとあらゆる特殊効果が盛り込まれています。

 この映画は一つ悲しい事があって、当事の著作権に関する法律や条約など、世界的にフォーマットが決まっておらず未整備なところがあって、そんな中でこの映画が製作されました。
最初フランスで公開され人気を博したものの、メリエスが知らないうちにアメリカに渡って公開されてしまいました。

そのアメリカでの興行収入はメリエスには1銭も入ってきませんでした。

 それでも「私の存在が知れ渡った」と喜んだというか納得したというか。
ですが結局、破産してしまいました。これを良しとするかは本人の意思ではありますが、アーティストに徹する一方でビジネスには鈍感であった様です。

それほどの思いで作られたことを頭の隅におきつつ鑑賞すると、また違った見方が出来るのではないかと思います。

参考リンク:人生論的映画評論・続: 月世界旅行('02) ジョルジュ・メリエス

メトロポリス(1927)

リンク(Internet Archive)  
 ドイツのSF映画。フリッツ・ラング監督。月世界旅行がある意味実験的作品だったのに対して、こちらは緻密な描写とシリアスなストーリーにより、「SF映画の原点」となっています。 近未来が舞台で、管理された階級社会から自由を取り戻すという内容。

 こちらも紆余曲折ありまして、この映画は2時間30分と長尺だったため配給会社の都合によりカットされ、オリジナルのバージョンというのは封切りとほぼ同時に無くなってしまった様です。
(2001年にデジタル編集された復元バージョンがオリジナルと同じ尺の様です。)

 ここでリンクしているのは英語字幕にドイツ翻訳の字幕が被っている1時間58分のバージョンです。

また、YouTubeでは2001年のデジタル復元バージョンも観る事が出来ます(何本もアップされており、違法コピーの可能性があるのでここでは載せない事にしました)。

参考リンク:増幅する『メトロポリス』に関するノート
(復元に携わったベルリン工科経済大学教授 マルティン ケルバー氏のノート)

 世間はゴールデンウィークに入りましたね。もしお暇ならこの2本で過ごしてみるのはいかがでしょうか :)

 また、このInternet Archiveにはパブリックドメインの映像作品が多数収蔵されていますので、好みの映画を探すのも良いかも。

 今後もたまに軽く紹介をしていこうと思います。
こういった感じで皆さんの好みの映画を紹介しあっていくというのも良いかも知れませんね。:)

記事はこれで終了です。もしご支援頂けましたら大変有り難く存じます。


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