予備自衛官補の試験内容

能登半島地震のこともあり、注目度が高まっている予備自衛官という存在。
受かったものの訓練などたいして行っていない俺ではあるが、後続のちゃんとやる気のある人のため、せめて教えられることは教えておこうと思う。

とはいえ、俺が言えることはそこまでない。なぜか?
単純に、こんな過疎ページまで辿り着くくらいだから、すでにかなり多くのことを調べている人が大多数と思われるためだ。
だから余計な説明はせず、何をやるべきか、だけを単簡に書く。

性格検査


性格検査の方は、じつは大して意識することはない。強いて言えば馬鹿正直に答えないこと。なるたけ優等生の回答を繰り返せばいい。

Q よく人と話すほうである。
1. とてもそうだ
2. そうだ
3. ちがう
4. まったくちがう

こんな感じの選択肢が出てくるはずだ。もちろん選ぶべきは1である。
本当の答えは3とか4でも、1を選ぶこと。
まれに過去の問題との整合性を求めるような選択肢も出てくる。問題文を変えただけの同様の答えを要求するようなものだ。
その場合は選ぶべき選択肢が変わる可能性もあるが、ふつうに考えればまず大丈夫なので、あまり気負わずに頑張っていただきたい。

学力試験


適性検査の片割れにして、おそらく一番みなが気にするところ。
はっきりいう。

自衛官候補生の問題をやるだけで十分。

まちがいない。
だって試験の程度がほとんど変わらなかったので。
ただこれは数学とか国語の話であって、世界史の方が元の自衛官候補生の方に問題があったか、ちょっと覚えていない。もしなければ中学生〜高校1年生の試験用簡易テキストなどで知識を補完すればいいだろう。
不安であれば数学や国語も同じように、同程度のテキストで対策をすればいい。

小論文


これも大して構えることはない。
試験内容は公開してはいけなかった気がするので、多少ぼかすが、問われたのはそう難しくない内容だ。

「あなたが過去に学んだ、あるいは現在学んでいることは、国防という観点において、どう役に立つと思いますか」
「予備自衛官補となろうと思ったきっかけは何でしたか。具体的な理由をお書きください」
「あなたが予備自衛官補、ひいては予備自衛官になって、自衛隊で成し遂げたいことはなんですか」

こうしたものが出題される。書き忘れていたがここまで全てパソコン上で受験することになる。
面接時だけ自衛隊の基地に向かう形だ。

まあとくに気構えることはない。
自分の調べたこと、熱意、もろもろを出し切れば済む。

面接


学力試験と並ぶ関門のひとつ。そしてこれさえ突破すればあとは何もやらなくていい。
俺は神奈川で受けたのだが、朝っぱらからやるので遅刻しかけたことを覚えている。
いや嘘、というか遅刻した、、
なんとか滑りこめた、とかじゃなく、遅刻をした。
幸いもう一人遅刻した人がいたので、自分だけが恥晒しにならずに済んだが、受験用の中部屋に入るともうほぼ全員が着席して俺たちを待っていたのを覚えている。
なお面々は基本的に学生が多い。社会人もいたがまばらだった。
あとこれだけは絶対に覚えてほしいが、

絶対にスーツで来ること。

私服で来た猛者😅もいたが、俺含め全員スーツだったので居心地が悪そうであった。
ここで覚えていてほしいのは「私服はわからないが、遅刻する程度であれば合格自体はできること」。
なので寝坊、電車の遅れなどで途中やばそうだからって、カンタンに諦めないでほしい。
とはいえ30分遅れるとかであればわからないが…。

面接内容について。
これも大して対策することはない。
今日はどうやってここまで来たか、なぜ予備自衛官補になりたいのか、趣味は何か、友人はいるか・いたら多いか少ないか・うまくやれているか、今関心を持っている国際的な問題は何か、持っている資格は何か、学校で何を学んでいるか(社会人ならどういう仕事をやっているか、だろうか?)、など。
威圧感のない雰囲気ですいすいと進んでいったという所感だ。

俺が個人的に意識したことは、なにより礼儀だ。
どうせ他と大きな差がつくことはない。だから面接官の偉そうなオジサンに頭を下げることもそうだが、隣で何かを記録していたオッサンにも入退室時に頭を下げたりした。
意外とここを見落として、面接官のオッサンだけを終始注視する人は多いんじゃないかと思った。
でも、俺は差をつけるならここしかないと思い、礼儀と、あとは徹底的に、言葉遣いの元気さあたりをアピールの材料にした。

結果、合格。
サイト掲載までずいぶん時間がかかったが、結果が載ってからまもなく担当自衛官から「おめでとう」という電話があったことを覚えている。

…と、いったところ。あとは述べることもそんな多くはない。

予備自衛官補とちがい、予備自衛官は他国との戦争時に逃げることを許されないのは知っていると思う。
50日の訓練を経て、これを見ている君たちは、本物の軍人となる。
敵はロシアか中国か、あるいは他の国か。
未来は予測がつかない。
しかし十分にあり得る未来として、君たちは殺し合いに関わることになる。
俺のように軽い気持ちでなるのであれば、意味がない。
どうせ行かなくなるだけだ。
訓練もそうだが、わりと訓練の準備も面倒くさかったりする。
無駄に金もかかるし。

そうしたことを熟慮して、本当にこの国の防衛を担いたいと思う人材であれば、いうまでもなくこの試験を受けるべきだと考える。

駄文はこのくらいにしておこう。
最後にひとこと。

がんばれ、未来の自衛官!


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