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20230627_HiProBizさんセミナー登壇 & 企業導入のステップについて少し検討してみました(ChatGPT部, 大城)

こんばんは、ChatGPT部(チャットGPT部)、部長の大城です。明日の出張打ち合わせに備えて大阪行きの新幹線の中でこちら書いております。私も本業の方で顧問として登録しているHiProBizさんよりChatGPTセミナーの依頼がありましたので、そちらの簡単なお知らせと、1枚だけ企業導入についての補足をしたいと思います。(講演資料は参加者&アンケート回答者のみ配布なので基本非公開の予定ですが、もし希望者いらっしゃいましたらお声がけください)

セミナー情報

こちらですね。前情報では申し込みは100名を超えたとかなんとか。ChatGPT熱の高まりを感じますね。(当日のライブ参加は85名前後だった気がします)

本日の1枚:ChatGPTの企業導入に向けたステップ

1枚だけ抜粋するとしたらこちらでしょう。今朝云々唸りながらまとめてみました。

フェーズ0:情報収集・個人利用

こちらは企業利用の手前の調査段階ですね。ChatGPTはとりあえず課金してGPT-4とプラグインを使ってから評価した方が良い、という主張をしました。月額20ドルはこの規模のシステムとしては破格ですし、まぁ新しい分野を勉強するときの教科書代とも言えます。

「GPT-3.5じゃダメなのか?」という部分に関してはこちらのセンター試験の成績比較をされたnoteなどが参考になると思います。日本語で使うならChatGPT-4一択かと。(もちろん雑談などは別ですが、ビジネスだと時短大事です)

あと、twitterフォローするならChatGPT部でも定期的に記事にしているこの辺の方々などはおすすめです。普通に手に入る情報源としてはtwitterが現状最速だと思います。

勉強会だとconnpassでLLM、ChatGTP、生成AIなどを調べると良いでしょう。(以下はChatGPTでの検索結果)


あと、セミナーでは伝えるの忘れていましたが、「リアルの繋がり」はめっちゃ大事です。不特定多数・オンラインで言えることは限られますからね。最近はオンライン以外の勉強会も復活してきましたので、是非参加して名刺交換や懇親会など行かれると良いと思います。
( 初心者LT(ライトニングトーク)、みたいな感じで何かトライした内容でも話すと参加者からも顔と名前を覚えてもらえるので、おすすめです )

フェーズ1:雑談・壁打ち利用

こちらはいよいよ企業内での利用です。
・AzureのAPIベースのサービス活用 (or 3rd Party製品)
・OpenAI社のWeb版有料プラン
の2つを両方導入することをお勧めします。
前者は業務利用、後者は最新機能の確認ですね。

この段階では雑談やアイディアのブレストなどから初めて行くのが安全かと思います。(社内の運用ルールなども未整備でしょうし、取り急ぎ一番無難なデータ、安全なツールでの利用ですね)

個人的にはどこの会社にも5%〜10%くらいは「ChatGPTヤバい」とめっちゃ反応・行動される方がいらっしゃるのではないかと思っていますので、彼ら・彼女たちに調査を任してしまうのが良いかと思います。
( 大企業でChatGPTの調査を役員から部長に指示が出て、1週間何も触ってない、ということもちょくちょくあるので。自分で身銭を切って触って、本当にこれはヤバい、と感じられるかどうかが一つ人材アサイン時の見極めのポイントではないでしょうか。というか、そういう人は会社から指示が出る前に個人で動かれている気がしますね。)

ちなみにユーザー企業側で「これヤバい」で即導入を決めたのはの代表格といえばパナソニックコネクトさんかなと思います。(確か2月に12500名4月にグループ全体の9万人で利用。ただし、会社のデータは入れてないとかなんとか。壁打ちがメイン?)

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00537/052300026/

こちらの記事を見ると、社内のアンケート解析などは既に利用されているようですよね。(やっぱりそうですよね。)

・生産性向上だけじゃない、パナソニックコネクトがChatGPTを全社導入した理由
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2304/21/news067_2.html


フェーズ2:業務データ連携

ChatGPTを活用するなら、こちらがやはり本命ではないでしょうか。ただ、大企業各社が活用に動いた結果、本家のマイクロソフトさんの開発スケジュールは半年先までいっぱい、という噂も聞こえてきますので、実際これから企業での活用を検討している、という企業さんはフェーズ1までを3ヶ月くらいで終わらせて、その間にフェーズ2に備える、という形が良いかと思います。

フェーズ2、詰まるところはずっと我々がやってきている「データ分析」「データサイエンス」の領域なので、安全な形でデータ分析をするためのデータ基盤を作ったり、利用許諾を取ったり、N匿名化処理を施したりと、やることはかなり沢山あるかと思います。
( あと、ChatGPTと各種システム連携のためのSE / SIも必要ですね )

この辺りはデジタル広告関係の方々は動きが早く、代表的なところではサイバーエージェントさんが広告運用の業務効率を30%改善して、月次7万時間の削減にチャレンジ、というプレスリリースを4月に出されていました。
(時給2000円と仮定しても、7万時間だと原価ベースで1.4億円/月の削減ですね。また、実際その分もっと多くの仕事を受けられるのであれば売上ベースではかなり大きくなるのではないでしょうか)

あと、個人的には日本で一番ChatGPTをビジネス活用している社長さんがいる企業の一社として、インティメートマージャー社があります。やなしま社長はちょくちょく生成系AIの勉強会でお会いしますが、いつもだいぶ先をいかれていてかなり先進的です。
( というか、やなしま社長は10年くらい前からずーーっとデータを使った面白い取り組みをされているので、多分その一部の活動なんだと思います )

https://www.businessinsider.jp/post-270546

一応、会社の方でもちゃんと活用されてます。

フェーズ3:DXの結実と社員のリスキリング

ここから先は各社がDXで変身したい未来、の話なので、各社それぞれだと思いますが、業務効率化の先にある「社員のリスキリング」「配置転換」は遅かれ早かれ念頭において人事制度などを考える必要が出てくると思います。

ChatGPT活用で業務効率全体が30%改善したら、仕事の量が増えない場合はその30%分の働き手の配置をどうするか、という話になる訳で。
( もちろん、業務委託の場合は削減という手もありますが、安直な人員削減は生成AI全般の反対論にもつながりますし、失業率が増えすぎると犯罪も増える可能性があるので、個人的にはリスキリングで頑張ってもらう、という形になるのかなと思ってます。もちろん、私自身も含めて・・ )

セミナーでは業務効率化を進めつつ、年間15%前後くらいずつリスキリングや配置転換を進めては、という話をさせていただきました。まずは新領域への兼務、などからでしょうか。

一方で、ChatGPT活用はスピーディーな展開ができればそのまま新規事業として他の領域に参入したり、蓄積したノウハウを外部の企業にコンサルティングしたり、ということも可能になると思いますので、そのような攻めの領域への配置転換もありかもしれません。

所感等:二極化が進んできているので、早くキャッチアップすべき

ChatGPTや生成AI関係、最近は1ヶ月で1年分くらい技術が進歩している感じがあります。ChatGPTに関しては昨年11月末から登場して半年が経過していますので、6年分のギャップ、くらいな感覚でしょうか。(GPT-3.5、その後のGPT-4、プラグイン、そしてマルチモーダル対応の予告など、毎回度肝を抜かれています)

ひとまずはその差がこれ以上開く前にキャッチアップして、「自社に影響が出そうかどうか」の情報収集を進めるのが初めの一歩かと思います。(GPT-4は月額20$なので、尚更)

一方で肉体労働系や味覚を使う仕事などにはほとんど影響がない、とゴールドマンサックスのレポートでも言われていますので、今回はあくまで「頭脳労働の代替」という観点かと思います。ただ、何かこれまで苦手だった頭脳労働やプログラミング領域をChatGPTに指示してできるようにする、という意味ではある意味影響が少ない領域を生業とされている方々にとっては、一つのチャンスにもなるかもしれません。

ということで、思いの他長文になってしまいましたが今日は企業導入の際のステップについての提案でした。
それでは皆さんもどうぞ良いChatGPTライフを・・! (大城)

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