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茶屋爺ちゃんの蕎麦昔話【茶屋のお便り3月26日号】

 こんにちは。茶屋ファームです。ところで社名の「茶屋」ですが、これは組合員の屋号からいただいたものです。利賀村は「野原」姓がとても多くて野原さんだらけなので、屋号や下の名前で呼び合っています。

 先日、夕食に呼ばれまして茶屋一家の団欒に混ざってきました。そこで茶屋家のお爺ちゃん(通称、茶屋爺ちゃん)が子どもの頃の話をしてくれたので、皆さんにも披露しようと思います。


■ 子どもの仕事

 蕎麦粉を挽くのは子どもの仕事でした(※手回しの石臼で)。学校から帰ってくるとお母さんから指令が下り、茶屋爺ちゃんは弟と一緒にゴリゴリと石臼を回して、セッセと製粉していたそうです。

 一刻も早く遊びたいのでサッサと終わらせたいのに、お母さんの細かな注文がそうはさせてくれません。

『鬼に見えたとか見えなかったとか』

 玄ソバを入れるのは石臼1回転につき5粒だけしか許されませんでした。横着して多めに玄ソバを入れても、子どもの悪だくみは必ずバレるものですね。フルイにかけた時に粉が粗いのが丸分かりで、お母さんの目は誤魔化せなかったようです。

 「よーく怒られたもんじゃったわ。」と懐かしそうに茶屋爺ちゃんが話してくれました。

■ 銀シャリ食いてえなー

 熱湯を注いで作る椀がきを味噌汁に入れて食べるのが茶屋家の定番だったようです。でも茶屋爺ちゃんは石臼を回しながら「今日も晩飯は蕎麦がきか。あーぁ、銀シャリ腹いっぱい食いてえなー。」と思ってたそうです。

『旨旨旨』

 やっぱり白米は美味しいですからね。蕎麦がきに関しては、遊び時間を削られた恨みが混ざっているのかもしれません。

■ 雪かき大好き茶屋爺ちゃん

 蕎麦とは話が逸れますが、茶屋爺ちゃんは雪かきが大好きです。大好きというか、使命感に突き動かされているようでもあります。

 雪が降り積もって除雪の出動となると、0時に出て5時か6時くらいに帰ってくるのですが、爺ちゃんがまだ暗いうちから玄関前と車庫前の雪を道に押し出しています。それを僕が除雪車で所定の位置まで押しやるところまでがルーティーンとなっています。

 雪かきに夢中で除雪車の死角に入ってくることもあります。80歳も超えて背中も丸く、完全に姿が見えなくなる時があるので、踏みつぶさないよう細心の注意を払ってますね。

 昨シーズンは腰を痛めてしまって途中から雪かきをお休みしてましたが、すっかり良くなって今シーズンは何事もなく春を迎えられそうです。菅笠を被って雪かきしているのが村のお馴染みの風景となってますので、身体が動くうちは頑張って欲しいなと思っています。

 以上、思わぬ話が聞けたので、ゆるい番外編のようなことを書かせていただきました。最後までお読みいただきありがとうございました。


 私ども茶屋ファームは富山県南砺市利賀村で主にソバの栽培をしている農業法人です。日頃の農作業や六次産業化の過程、そばを使った料理、蕎麦についての豆知識など色々と発信していこうと思っています。

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文中の画像は「ぱくたそ」さんのフリー画像を使用しています。

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