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#映画検定対策 キネマ旬報ベストテン2018から問題傾向を予想する。

こんにちは、チェ・ブンブンです。

映画検定対策記事を書いていきます。

映画検定はキネマ旬報が主催している検定なので、キネマ旬報ベストテンから問題が出題されます。特に1級になると、過去のベストテンから作品名を当てさせたりしてきます。とりあえず、確実にどれかの級で出題されるであろう昨年度のベストテンから予想問題を考えてみることにしました。尚、キネマ旬報ベストテン文化映画部門は毎回出題が避けられる傾向にあるので、除外します(強いて言えば原一男監督の『ニッポン国VS泉南石綿村』を抑えておけば大丈夫でしょう)。

※下線ある作品はブンブンのレビューに直結しています。

第92回キネマ旬報ベスト・テン日本映画

1位:万引き家族
2位:菊とギロチン
3位:きみの鳥はうたえる
4位:寝ても覚めても
5位:孤狼の血
6位:鈴木家の嘘
7位:斬、
8位:友罪
9位:日日是好日
10位:教誨師

第92回キネマ旬報ベスト・テン外国映画

1位:スリー・ビルボード
2位:ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
3位:シェイプ・オブ・ウォーター
4位:ファントム・スレッド
5位:ボヘミアン・ラプソディ
6位:15時17分、パリ行き
7位:顔たち、ところどころ
8位:1987、ある闘いの真実
9位:ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ
10位:判決、ふたつの希望

予想1:樹木希林に気をつけろ

90%以上の確率で、樹木希林に関する問題は出題されることでしょう。映画検定では毎回、故人に対する問題が出題されます。樹木希林は昨年9月になくなりました。彼女の出演作『万引き家族』と『日日是好日』はキネマ旬報ベスト・テン日本映画部門に選出されています。

そして問題作成者側に立った際、樹木希林ほど問題を作りやすく且つ難易度調整しやすい女優はいません。

彼女のフィルモグラフィーを見ると、ありとあらゆるシリーズ物に出演しています。『男はつらいよ』、『トラック野郎』、『若大将』、『クレイジーキャッツ』に『コント55号』、さらには『金田一』ものにも出演しています。また、是枝裕和監督とは頻繁にタッグを組んでいたり、彼女の演じる役柄も多岐に渡ります。

【予想問題】
昨年9月に亡くなった樹木希林が出演している作品を(ア)〜(エ)の中から選びなさい。

(ア)続・男はつらいよ
(イ)男はつらいよ フーテンの寅
(ウ)新・男はつらいよ
(エ) 男はつらいよ 寅次郎相合い傘



【答え】
(イ):旅館の女中役で樹木希林が出演しています。ちなみに本作は数少ない山田洋次が監督していない『男はつらいよ』(もう一本は『新・男はつらいよ』。監督はフジテレビプロデューサーにしてドラマ版『男はつらいよ』を生み出した小林俊一 )であり、監督は後に三國連太郎×佐藤浩市と実際の親子共演で話題となった実写版『美味しんぼ』を撮っている森崎東です。『美味しんぼ』にも豆の魅力を佐藤浩市演じる山岡士郎に教える役として出演しています。

予想2:大杉漣とポルノ映画

昨年2月に亡くなった300の顔を持つ男こと大杉漣最後の主演作『教誨師』が10位にランクインしていることから、彼関連の問題も出題される可能性が高いです。該当作『教誨師』はタイトルの時点で耳慣れないので、3級あたりでは、大杉漣演じる『教誨師』とはどういう職業か?といった問題が出されるかもしれません(正解は、受刑者の道徳心の育成や心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く人)。そんな大杉漣ですが下積み時代にピンク映画、日活ロマンポルノ映画に多数出演していました。そして、これらのピンク映画出身監督は後に大出世して、再びタッグを組むケースが多く、2級、1級ではこの辺の関係性が問われるのではと睨んでいます。彼がよく組んでいた監督には、高橋伴明、滝田洋二郎、廣木隆一、周防正行がいます。

【予想問題】
大杉漣は後に巨匠となる監督のピンク映画に多数出演しているが、彼の出演した『変態家族 兄貴の嫁さん』に関する説明として誤っているものを(ア)〜(イ)の中から選びなさい。

(ア)この作品の監督はアカデミー賞外国語映画賞を受賞している。
(イ)この作品は小津安二郎のカメラワークにオマージュを捧げている。
(ウ)この作品の美術を手がけた人物は後にジョン・ウー映画の美術を手がけている。
(エ)本作で共演した下元史朗とは『TATTOO<刺青>あり』でも共演している。


【答え】
(ア):アカデミー賞外国語映画賞を受賞したのは滝田洋二郎。『おくりびと』で受賞しました。『変態家族 兄貴の嫁さん』の監督は周防正行なので誤り。(ウ)は種田陽平で『マンハント』の美術監督を務めています。彼は他にもクエンティン・タランティーノの『キル・ビル Vol.1』、『ヘイトフル・エイト』の美術も手がけています。

予想3:実話ものに注目

映画検定では、時に映画の中での事件を問題にすることがあります。外国映画のベスト・テンには幾つか実話に基づく劇映画が選出されています。『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』、『15時17分、パリ行き』、『1987、ある闘いの真実』、『10位:判決、ふたつの希望』がこれに該当します。イーストウッド監督は、ここ10年実話ものばかり手がけているので、例えば、実話に基づいていない作品を選ばせたりするのではないでしょうか?また、『ペンタゴン・ペーパーズ』はベトナム戦争とトンキン湾事件関連で『大統領の陰謀』や『ザ・シークレットマン』、『フォッグ・オブ・ウォー』を答えさせる問題が出題されるのではないでしょうか?

【予想問題】
『1987、ある闘いの真実』は韓国で起きた光州事件に基づいている。次の中で同様の事件を描いた作品を選びなさい。

(ア)折れた矢
(イ)トガニ 幼き瞳の告発
(ウ)殺人の追憶
(エ)タクシー運転手 約束は海を越えて


【答え】
(エ)昨年、日本では光州事件をテーマにした作品『タクシー運転手』が公開されました。光州事件による民衆の蜂起は韓国で度々映画化されており、『ペパーミント・キャンディー』、『光州5・18』、『星から来た男』などがそれに該当します。また、光州事件後の民衆の政治に対する高まりと、それを鎮めようとする韓国政府を文化面で描いた作品が『サニー 永遠の仲間たち』。昨年日本でも『SUNNY 強い気持ち・強い愛』としてリメイクされました。

最後に...

こんな感じで定期的に試験対策のアウトプットをしていこうと思います。頑張って2級は獲りたいゾ!!

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