ウイロ

イラストや小説・シナリオ(ファンタジーetc)などを、まったりつくっている者です…❄︎ …

ウイロ

イラストや小説・シナリオ(ファンタジーetc)などを、まったりつくっている者です…❄︎ 暖かい目で見守ってくださいませ。 I create illustrations and stories❄︎ Twitter→@checobya Instagram→uiro_yuki

最近の記事

血がしたたるほどに…

 みぞおちからへその上られんまでが、まるでミキサーにかけられてるかのよう。そんな苦しみ。  ストレス性胃炎。だからしょっちゅう吐く。  [ゲロ女]  そんな私が、学校やら家やら色んなところで、色んな人につけられたあだ名だ。  嫌だ嫌だ。もうどこもかしこも、なにもかも嫌だ。    家も嫌だ。学校も嫌だ。バイトは、嫌々行くたび、体調不良で休んでばかりなので、次々とクビになる。  もうどこに行けば、私は居ることができる? この小さな屋根裏の、ガラスのトレーのように小さな

血がしたたるほどに…

    レシートの裏に描いた適当な落書き①🧾

    レシートの裏に描いた適当な落書き①🧾

    アルパカと少女。冬、山古志アルパカ牧場

    アルパカと少女。冬、山古志アルパカ牧場

    beautiful winter in Echigo

    beautiful winter in Echigo

    星々の昔話 〜エピソード2〜

    星々の昔話 〜エピソード2〜 月ナギホ(ちぇこ) ●広い宇宙の中、水色の小さな二つの星々が、お互いに向かい合って、高速で回り合っている。 弟:まったく嫌んなっちゃうよ! 兄:何がだってんだ! 弟:何で死んでまで、兄さんと顔向かい合わせてなきゃいけないのさ! 兄:おいおい、つれないな。 弟:死んだら星になるとは聞いてたけど、こんなの、あんまりだ!双子だからって! 兄:僕は死んでまで、揃って一緒にいられて、幸運だと思うけどな……。 弟:そんなこと言えるなんて、兄

    星々の昔話 〜エピソード2〜

    レディー・シンデレラ

    舞台は寂れた塔の中の一室、テーブルと簡素な白いベッドが端にあるだけの、狭いレンガ造りの部屋。格子も戸もないむき出しの小さな窓の外は雨が降っている。 シンデレラ:(薄汚れた白いうさぎのぬいぐるみに話しかけて)ねえ、シャルロット。あの人はいつ帰るかしら? シンデレラ:……。(シャルロットの首をゆっくり傾けさせて)そうね……。今日も帰ってこないわね。 シンデレラ:シャルロット。私考えてしまうの。どうしてこうなってしまったのって……。 シンデレラ:(シャルロットをベッドに置き

    レディー・シンデレラ

    よっちゃん

    ●田舎の日本家屋。広い仏間での法事の後の宴の席 ワイワイする大人たちの中に、ポツンとするセーラー服の美夏。 おじさんA「いやー、美夏ちゃんももう中一か!」 おばさん「ほんとにねー。しかも東京のお嬢様学校に通ってんでしょ?憧れるわ~」 おじさんB「立派なもんだ!なあ?」 美夏は愛想笑いをすると、体育座りをする。 ●美夏の心情空間 ガヤガヤする人影が黒く陽炎のように揺らめく。 同級生A「ゴールデンウィークに軽井沢の別荘で静養して…」 同級生B「私はマルタに行ってきたわ。美夏さん

    よっちゃん

    星々の昔話 ~エピソード1~

    ●宇宙。彼方に太陽系が見える。 紅い星「あら、あなた新顔ですわね。生前は何を?」 蒼い星「どうもこんにちは。いやぁ、お恥ずかしい。うだつの上がらない政治家をしておりました」 紅い星「まあ、政治家の先生!偉いのねぇ」 蒼い星「いや、最初はそうだったかも知れませんがね…」 紅い星「と言うと?」 蒼い星「最初はいきがってましたよ。腐敗したこの国を変えてやる!とね。…。しかし、何度も選挙に落ち、選挙に落ち、を繰り返して…」 紅い星「それは苦労されたのね…」 蒼い星「いや、とうとうそん

    星々の昔話 ~エピソード1~

    踊り子うさぎ

    「わたしはあわれなうさぎ…」  一羽だけの夜、わたしはよく、こう月に語りかけてしまう。  わたしは体の不自由なうさぎ。耳は折れて、右耳だけたれさがり、後ろ足は変なかたちに骨がくっつき、他のうさぎのように自由にとびはねたり、かけまわったりできない。  耳が片方たれたよちよち歩きのうさぎを、周りの元気なうさぎたちはどう思っているのかしら?どうあってもわたしのようなうさぎは、群れの中で目立ってしまう。  ここは岩場の多いところ。おいしいエサを食べるためには、遠くまでかけて取りに行か

    踊り子うさぎ