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burton 2020の「ミステリー」で復活 Landlordはなぜ名作と呼ばれるのか。 進化した2つのポイントを徹底検証!!

その出会いは偶然

それは、昨年の10月初旬

仕事帰りに ふらっと立ち寄った神田スポーツ街でした。

当初の目的は、子ども用のスキーが安くないかなー 程度にフラフラしていたのですが、

冷やかしのつもりで立ち寄ったスノーボードの専門店のバートンコーナーで、見つけちゃったんです。

2020シーズン Burton Family treeのフラッグシップ。。。

最高グレード、最高価格のMystery Landlordです。

2020シーズンはもう終わってしまいましたが、あと5ヶ月ほどで2021シーズンが始まります。

そうです。夏が終われば、すぐ冬がやってきます。

ということで、2021シーズンの準備を兼ねて、この比較的新しいモデルLandLoadについて、手元のカタログと過去HPのデータから歴史を整理してみたいと思います。

Landlord 誕生の経緯

Maloloの後継モデルとして、2013/2014に登場したLandloadは4シーズン続き、その後、モデルチェンジで、よりアグレッシブなGate keeperへと続きます。

Maloloまではテリエ・ハーコンセンとニコラス・ミューラーという、その当時のBurton屈指のバックカントリーフリースタイラーが開発担当のライダーでしたが、Landlordファーストモデルはニコラスが消え、テリエのみが開発に参加していました。

ちなみにニコラスは、そのシーズンでは、他のFamily TreeモデルであるFlight Attendantの開発を担当していました。

いずれにせよ、そのポテンシャルはMaloloと同様に、パウダーライディングをこよなく愛するライダーから大絶賛されていました。

Landlordのリリースサイズについて

まずは、各シーズンのリリースサイズをまとめてみました。

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シーズン毎のリリースサイズ(じゃん調べ)


シーズンによって、154のリリースがありませんが、ほぼ3サイズ展開です。
また、パウダーボードということもあり、スプリットボードのリリースもありました。
私は試乗会等で、もっぱら163を楽しませてもらいましたが、
どのシーズンでも完成度の高い乗り心地でした。

Landlord アウトラインまとめ表

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左側は従来4シーズンのサイズ Mystery Landlordと違いは黄色に注目!

そして、19/20のMystery Landlordはなんと、スペックの上では大きく2つの変化が!

① 154と163がワイド化

② 推奨体重レンジが広範囲をカバー

①については、サイドカーブやランニングレングスなどエッジからエッジの切り替えしや、ターンのドライブ感に関するスペックは従来のままですが、軽量化によるメリットを最大限に使って表面積を稼いだと考えられます。
スペックがそのままでワイド化すると、切り返しが遅くなりもっさりした印象になりますが、最高級のマテリアルを使っていることもあり、乗り心地を犠牲にすることなくワイド化したようです。

ただし、ボリュームゾーンの159はそのままのスペックです。

②については、各サイズのカバーする体重のレンジが広がっています。
ということは、いままでよりもワンサイズ小さくする方が、板の性能を発揮できると言えそうです。
特に163については、最低体重が82kgと今までと比べると、数値的にはややハードな乗り心地になるかもしれません。

もっとも、ガチでバックカントリーに持っていくなら、体重+荷物のことを考えると、163が調子いいですね。

Landlord 構造・マテリアルの比較表

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シーズン毎の構造・マテリアルまとめ表(じゃん調べ)

2シーズンのブランクの後、(18/19はMystery Maloloがありましたが)待望の復活でした。

Mystery Maloloの場合、コアの軽量化により500g程軽くなっていましたが、
Landlordのモデル末期ではDragonfly Coreだったので、ミステリーシリーズになっても、そこまで軽量化の恩恵はないような気も・・・

と思ったら、やはりそこは、王道ブランドのBurtonです。

先ほどの推奨体重のカバーレンジ拡大でもわかるように、徹底した軽量化がされています。
しかも、Methlonベースを引っ提げての復活なので、トータルパフォーマンスは以前とは桁違いでした。

過去の経緯を振り返ってみても、コアやファイバーグラスは適度にアップグレードを行っており、Burtonの肝いりモデルだったことがわかります。

また、Family Treeは、基本的に1シーズン限りのラインナップで、よほどのことがない限り数年続けてリリースされることがありません。

これらのことから、Family Treeの創生期を代表するモデルと言っても大げさではありません。

各シーズンのトピックスとグラフィック

2014年

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2014モデル 163 (参照:Burton HP)

Family Tree元年の2014モデルに CheetahとConartistとともにフリーライドボードとして登場。

開発にはテリエが関わり、Maloloをルーツにして、Barracudaと Fishのあいだの使い勝手を想定してリリースされたモデルです。

今でも当時のグラフィックはゲレンデで見かけますが、かっこいいです。

当時は、Family Treeのラインナップで一番人気だったと思います。

2015年

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2015年モデル 163 (参照:Burton HP)

2シーズン目はスペック面での変化はありませんでしたが、スプリットボードのリリースが話題になりました。

しかもスプリットボードのみ154、168という、実験的なサイズを精力的にリリースしたシーズンです。

この年に、バックカントリーマガジンの2014年の編集者賞、アウトサイドマガジンの2014 ギアオブザイヤー賞を受賞しています。

2016年



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2016年モデル 163(参照:Burton HP)

3シーズン目になり、コアがDragonfly Coreにアップグレードされ、より一層扱いやすくなったとの評判でした。
また、初めて154がリリースされたシーズンでもあります。

個人的には、ゲレンデでの遭遇率が一番低い気がします。(気付かないだけか(汗

また、細かい点ですが、このシーズンだけモデル名の記載がビンディング間ではなく、テール寄りに記載されています。

2017年

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2017年モデル 163 (参照:Burton HP)


 個人的には一番好きなデザイン。一旦はシリーズ最終ということもあり、それなりに人気が出ましたが、既存のユーザーは、1~2シーズンで乗りつぶすようなハードな使い方をしていないこともあり、即完売と言った感じではなかった印象です。

MYSTERY LANDLORDはどんなユーザー向きか?

まず、間違いなく言えるのか、お金持ちであることです。(笑  

あとは、どんなコンディションでも1つのボードだけで滑りたい人におすすめですね。

このボードは、パウダー以外のコンディションでも、ある程度こなせるポテンシャルがある一方で、ミドルからハイエンドボードが2本買える価格です。

このシーズンだったら、the day用にMOON BUGGY168とCUSTOM X FV 156でシチュエーションに合わせて使い分けるのも楽しいかもしれませんが、ハイスペックな板を徹底的に使い倒す楽しさにはかなわないでしょう。

しかも、最近の傾向からすると、Mystery シリーズは、コレクターズアイテム化しており、中古マーケットに滅多に出てこないので、気になった方は無理してでも購入した方がいいと思います。

私自身 一時の気の迷いでMystery Maloloの162を売却してしまったことを今でも後悔しています。

いままでの傾向では、Mystery = そのモデルの集大成 といった感じが強いので、今後もこのモデルがリバイバルする可能性は低いと思います。

え?

お前はどうするかって?

そりゃ、来シーズンに向けて、真剣に悩んでます。


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