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チーズがぐらぐら カンパラより

拝啓 りなさん

最初の日記をありがとうございます。
あの楽しく盛り上がったスカイプ会話の流れでゆるりと交換日記が始まるなんて、不思議なご縁を感じます。リモートワークが一気に活発になったここ最近、新しいお友だちを作るのもリモートでできるとはなんとも楽しいです。

『チーズはどこへ消えた』、ずっと昔に読んだのですが、りなさんの日記を読んでまたパラパラと(キンドルなのでTap Tap と?)読んでみました。
たしかにこの歳で読むと、また響くものがありますね。この交換日記のテーマとしてとても相応しい本を最初に挙げてくれてありがとうございます。

りなさんが中学生の段階で既に「国連職員を目指そう」と思ってそれに一直線に進んで最短で達成したこと、本当にそのパワーと実行力に驚かされます。
そうした苦労や努力の積み重ねで達成したこと(=チーズ)そのものを疑問に思ったり、またそれを手放すのは大多数の人にとって難しいことですよね。それが良いことで、信じることだから勝ち取ったのに。そしてそのポジションをキープするためにみんなが血眼になるような厳しい組織で。
なので、そのチーズの変化を見極めようとする姿勢を持ち続けているりなさんは、きっとすごく高いスタンダードでお仕事をしている優秀な職員さんなのだということが想像できます。

私はどうかな、と振り返ると、そもそもチーズがぐらぐら定まっていない人生です。
アフリカでNGO職員とかをやっていると、それがとても定まっているように思われがちで、優しい友人たちは私が「昔からの目標を達成した!」と喜んでくれたりもしますが、実際のところまだ全然わかっていないのです。基本的に何事にも自信がないタイプなので、自分がやっていることは自分で選んだものにもかかわらず「これでいいのか」と常に思ってしまう方で、というかむしろネガティブな面に目を向けがち。
とは言えそんな中で、今の仕事ではジェンダーをはじめとする差別や偏見を取り除くということに直接的に力を注ぐことができて、それは常に自分の関心の中心にあるので、それはとても有難いことです。
(それを実践する方法については、やはり各論では日々悩ましい所もありますが。)
少なくとも、常にチーズを探す体力をずっと鍛え続けなくてはいけませんね。

昨年末までは思いもしなかった、このCOVID-19 による世界中の混乱。そんな最中に始まった交換日記、これまたどう進むかまったくの謎ですが、楽しくお話して、チーズを探す旅をあれやこれや共有できたらうれしいです。
基本は一人旅なのだけれど、やっぱり悩みや喜びを共有できる仲間がいると心強いので。

やすこ

(写真はウガンダで買えるお気に入りのキプロスのチーズ、ハルミチーズです。焼いて食べます。)


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