見出し画像

食べたもので人の体は変わる。だから食はおもしろい|市川広樹さん

FRESH CHEESE Delivery(オンラインショップ)や& CHEESE STANDで取り扱っているプロダクトの生産者をインスタライブにお招きしプロダクトにこめた想いを語ってもらう「&なCraftsmanとProducts」を9月から毎週配信していました。第3回目のゲストは、素材と健康にこだわったグラノーラを販売する「MY BEST GRANOLA」の市川広樹さん。CHEESE STANDと創業時期が近いことから、代表の藤川真至と仲の良い市川さんに、グラノーラと健康について聞きました。(インスタライブ配信日:2020年9月25日)

画像1

総合格闘技選手のマネージャーから食の世界へ

――市川さんとは、男二人で飲みにいくような仲ですが、まじめな話をするのは初めてかも(藤川、以下同)。

藤川くんに付きまとわれる感じです(笑)。

――おい(笑) ! CHEESE STANDとMY BEST GRANOLAは同じ時期の創業で、さらに食のプロダクトを販売するという点でも同じ。いろいろと相談にのってもらってきました。

お互い卸しの経験がなかったので、店に置いてもらう方法なんかをけっこう苦労して、卸先を紹介しあったりもしましたもんね。

――市川さんがMY BEST GRANOLAを始めた経緯がブランドの個性になってると思ってるので、まずはきっかけを話してもらえますか?

ひょんな出会いで格闘技の選手のマネージャーになって所属会社を一緒にやり始めました。それから4、5年経つと、その選手も成長して、ある程度先が見えてきて、僕はちょっと違うことやろうと考え始めたんです。

ちょうど総合格闘技はアメリカでブームになっていたので、選手といっしょにアメリカに行って現地のトレーニング方法を見ていると、たとえば減量の仕方とかがかなり科学的で、糖質制限とかも積極的に取り入れてやっているんですね。そこで、食べるものによって選手のパフォーマンスが変わっていくのを目の当たりにするようになるんです。

それまで食の仕事に関わった経験はないし、お店もやったことがなかったんですが、これはおもしろいなぁと思い始めたんです。

それで、渋谷のジュースバー「スカイ・ハイ」でアルバイトを1年を始めました。クレンズジュース(一定の期間、ジュースで過ごす美容法)が流行る前だったんだけど、そのコンセプト自体はすごい好きだったんで。ジュースをやりたいなと思ったんでが、僕自身がお腹が弱くて、ジュースを飲み続けられなかったんです(笑)。

まぁ、それは理由の一つなんですが、実際は果物たっぷりのジュースはどうしても糖質も高くなるし、値段も高くなってしまうんです。そうすると健康的に日常に取り入れるものとしては、おすすめできないなと思ったのが大きいですね。

そこでジュース以外で健康にいいものがないかと思って考え至ったのが、グラノーラだったんです。

インスタライブ用_市川さん

毎日食べるものだから品質と価格にこだわる

――毎日食べて健康になってもらえるように、オーガニックやナチュラルで高品質な素材を選ばれているそうですね。

そうですね。でも、すべてがオーガニックとういわけではないんですよ。大きいのは価格の問題です。

初めはすべてオーガニックにしたいと思っていたんですが、グラノーラは朝食で食べるのもの。あんまり値段が高すぎても、食べてもらえなければ意味がないと思ったので、部分的にオーガニックにしています。

たとえば、ドライフルーツはオーガニックとそうでないものの差があるので有機栽培を使うとか。オーツ麦も有機栽培を使っています。一方で、メープルシロップは有機である必要はそれほどないと考えているので、カナダ・ケベック州の普通のものを使ったりしています。

そういえば藤川くんにも一度相談しましたもんね。一般の人に買いやすくなきゃいけないけど、品質は落としたくないって。そのあたりは、今でもすごく難しいと思っています。

画像3

週で2、3回の朝食をグラノーラに

――グラノーラの作り方を教えてください。

オーツ麦やヒマワリの種、アーモンドスライスとかがベースで入っていて、そこにメープルシロップとか鹿児島のキビトウ、ハチミツ、シナモンなどで作ったソースを入れてよくかき混ぜるんです。

画像5

画像6

混ぜ合わせるのも機械でできるのですが、そうするとナッツとかが割れちゃうんですね。あまり割れているのは好きじゃないので、手で混ぜるようにしています。

まぜ終わったら天板に並べて、焼いていくと色がついていきます。140~150℃で10分単位で、2、3回まぜると、カリカリに仕上がっていい感じになります。しっかりまぜ切らないと、ムラができるのと、カリカリ感、サクサク感が少なくなるんですね。ここがポイントです。

画像6

画像7

1日で200㎏くらい作ってるかな。1日1000袋くらい作ってますね。穀物に味をつけて焼けばすべてグラノーラなので、いろいろな味付けがあっていいんですよね。だから、自分がいいなと思った形でやってるというのが大事かなと思っています。

――グラノーラは一時ブームになりましたけど、いまは落ち着いているんですか?

そうですね。ブームのときに比べたら少し下がっていますが、みなさんパンやご飯の朝食をされるなかで、週に2、3日グラノーラにする、というような感じで続けていらっしゃるのではないでしょうか。

オーツ麦が主体なので、食物繊維がしっかりとれるから、お通じがよくなりますよ。毎食グラノーラを食べなくても、週に1回でも2回でも食べてもらえればいいと思います。

――昨日、 DEAN & DELUCAさんで、MY BEST GRANOLAを見かけましたよ。

ありがとうございます。ほかには最近だと、明治屋さん、東急プレッセさん、東急ストアさんの一部、三浦屋さん、ザ・ガーデンさん、いかりスーパーさん、NATIONAL AZABUさんとかに置かせていただいております。

――海外の商品を扱っているようなスーパーマーケットさんが多いように思うのですが、そうすると海外の安いグラノーラが競合になってしまいますよね。それでも選ばれるのは、どういう点だと思いますか?

」ですよ、なんて(笑)。確かに、海外のものよりウチのはどうしても高くなってしまうんですけど、ちょっと試してみようかな、とか。たまには違う味を食べてみようという感じで使ってもらえるだけでもいいのかなって思っています。

――MY BEST GRANOLAではサブスクとか定期便はやらないんですか? CHEESE STANDでは定期便を始めたんです。

へぇ。それは、月に1回届くやつですか?

――いちおう選べるようになっています。2週に1回の方とかいらっしゃいますが、月に1回の方が多いですね。

CHEESE STANDの定期便が月に1度届くのはいいですね。チーズっていろいろと歴史を調べていくと、食べ物として完成していて、タンパク質とかも豊富でいいから。

それにスーパーに行くと、どうしても日常モードになっちゃうから、モッツァレラチーズを買うっていう気持ちにならない気がする。だから、届けてもらえるというのは、非日常の演出としても嬉しいですよね。

Craftsmanに学んだ食への向き合い方

――CHIEESE STANDの2号店、& CHEESE STANDがオープンの時にコラボでリコッタに合わせたオリジナルグラノーラを作ったんですよね。ベリーがアクセントになって、シナモンの香りもすごくあっていました。

リコッタにベリーはすごくあいますよね。シナモンも、ご家庭でふりかけてもらってもいいんじゃないですかね。

開発の時に「アレ入れて、コレ入れて」って、うるさいなと思ったけど(笑)、じっさいにやってみると、加える食材にとって、花の開き方が違うんですよね。シナモンだけでも違うし、ハチミツだったり、メープルシロップでもぜんぜん違うから、チーズってすごいなと思いましたよ。

――経営者として今後目指していることなどあれば教えてください。

僕は料理出身ではないから、藤川くんとか料理人さんとかにすごい憧れがあるんです。Craftsmanになりきれないのがすごく悲しいんです。ただ、そういった方々にに勉強させてもらって、いいものを作るというところは見習っていきたいと思っています。

Craftsmanって定義が難しいけど、みんなすごいですよね。先週のインスタライブに出られていたKurata peppeさんとかもすごい。

Craftsmanは、プロダクトを作るか、もしくは原料をつくるのかってところですね。なので、僕はそこに行けきれないのですが、健康を日常に取り入れつつ、おいしくて、体にいい物っていうものを軸にしていけたらなと。体にいいものっていっても嘘もあるから。そういうのではなくて、ちゃんとしたものやりたいですね。

でも、体に本当にいいものを突き詰めていくと、おもしろいことにCraftsmanが作ったものになるんですよね。

たとえばチーズも、昔から作られている発酵させた保存食で、栄養が凝縮されて栄養効果が良くなる。昔から食べられている保存食っておもしろいですよね。やっぱり生きてくために人類が作ってきたもので、タンパク質を取ることがすごい重要なことだったりします。チーズやソーセージとかがそうですよね。

経営者としてよりも、いいものを食べてほしいということが強い。そういうことは、藤川さんから学びました。

――僕も、そこは自分でもブレちゃいけないと思っています。最後に、CHEESE STANDとMY BEST GRANOLAとの相性を教えてください!

チーズの持っているパワーってすごくって。グラノーラと一緒に食べてもらうといいかなと思います。

画像2

牛乳で食べるイメージがグラノーラにあって、チーズは同じ乳製品ですから合わないはずがないですから。栄養素としても、食物繊維が豊富なグラノーラと、タンパク質と良質な脂質をもつチーズを一緒に食べてもらえれば完璧です。

画像8

ーーーーーー

CHEESE STANDの「出来たてリコッタ」と相性の良いMY BEST GRANOLAの「季節のグラノーラ」をwebストアで販売中です。季節により、様々なフルーツが入っています(12月は「柿と無花果」です)。カラダもココロも喜ぶモーニングをぜひ!

画像10

文・構成=江六前一郎

ーーーーーーーー

次回の「&なCraftsmanとProducts」は、「巣鴨養蜂園」の米田望さんです。CHEESE STANDのnoteをフォローしていただいて、次回もお見逃しないようにしてくださいね!

&なCraftsmanとProducts」の記事をまとめたマガジンの登録もお願いいたします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?