クメン法

クメン法はフェノールの合成方法として有名である。高校化学で習うね!

クメン法

図1 クメン法のスキーム

ちなみにウィキペディアのクメン法のページがこれ。そして英語版のWikipediaに掲載されているCumene processのページがこれ。全然情報量が違うことがよくわかるね。情報を集めるにはインターネットを使いこなすのと同じくらい英語を使いこなすことが必要だよ。確かに翻訳ソフトの精度はすごくよくなったけど,結局読む対象が決まっていれば英語の能力はそこまで問われないだけ。英語で調べたり,やりとりしたりするには英語がそこそこできる必要がある。

化学系だったら絶対使ったことがある「アセトン」。年間50万トンくらい生産されているんだけど,その80%がクメン法で合成されている。クメン法で作ってるから,器具の洗浄に使えるくらい安いんだね!

フェノールの合成はクメン法の他に「トルエン法」でも行われている。聞いたことがないひとも多いだろう。この方法では,トルエンを空気酸化して安息香酸にする。これを銅塩を触媒として使ってフェノールにする。酸化的脱炭酸ってやつだね(下のスキーム)。

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図2 トルエン法のスキーム

トルエン法を知らないのは無理もない。国内のフェノールの95%はクメン法で合成されている。トルエン法はとてもマイナーな方法なんだね。

ちなみに,化学系だったら絶対使ったことがある「アセトン」。年間50万トンくらい生産されているんだけど,その80%がクメン法で合成されている。クメン法はとても経済的な方法なんだね!

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