コロナが新しい地域活性策を促しているように思えてなりません。

先日、6月21日朝のNHK総合テレビで、赤羽大臣を囲み数人の観光業界のスペシャリストが討論会で話していたとおり、これからは「地方がその土地ならではの観光の魅力を創出していく」ことが大事なのですが、これが「言うや易く、行うは難し」なのですね。

　専門家さんの観点はとても重要。けれど、それが主張で終わってしまっているのが、今の地方の観光振興の現状です。つまり、やってる側が「確信」が持てずにやっているようにしか見えない。そして、そこには「やり続ける」という信念とパッションが不可欠なのですが、なかなかこれが継続しない。どうしても「自分」と「地域」なら、「自分」のほうが大事なわけですから。
私は、「流しの魅力発掘プロデューサー」としてこの10年、複数の土地に移り住みながら時には、政令指定都市の観光課の課長をしたり、観光協会の専門員などを務めてきましたから、いろいろな立場でこの「観光振興」に携わってきました、酸いも甘いも経験してきました（笑）。

そんな中、これは、魅力発掘プロデューサーとしてのお願いなのですが、日本のあちこちで、観光で自分の住む地域社会を豊かにしたいと考えている志ある方にぜひ、トライしてほしいことがあるのです。

これさえやれば、おのずと観光客がやがて増えるであろうと私は確信している必殺技です。

それは、

「地域のみなさんが、喜べる機会を定期的に創出する」

ということです。

いまさら私が言うまでもありませんが、観光による地域振興は、いまや、一部の旅行会社や宿泊施設が音頭をとるのではなくて、その地域みんなの「総力戦」になってきています。
総力戦でみなが力を発揮するために最も必要な事、それは、「心をひとつにする」ことです。
では、この「心を一つにする」ことは可能なのでしょうか？

私は、可能だと思っています。

「となりの村で赤ん坊うまれたよ～」的なお慶びごとは必ずあるはずです。それを皆が知って、喜ぶ、そういうことなのです。赤ちゃんが生まれたことを喜ばない人は、まずはいないでしょう。このような「絶対的にうれしい」こと、それを定期的に皆でわかちあうことが、大事なのです。

実は、その担い手は、地域メディアなのですが、その地域メディアが現在はネットに押されて、悠長なことを言ってられない状況です。

だとすると、それが最もできそうな担い手はどこか？

ずばり申し上げましょう。

それは、地元のプロスポーツチームです。

特に、2週に一回の週末は、敵チームを迎え入れて、地元が一団となって応援できる「Jリーグ」は理想的なのです。

皆でワクワクしながら、スタジアム（またはスポーツバー）に行って、地元チームを精一杯応援して、歓声を上げる。そういう共通体験を一年続けてみてください。
これが、どんなに「その土地の都市アイデンティティを育むか」感じてほしいです。

これを続けていくと、その土地ならではの物語や伝説が生まれます。そして、それは、地元の宝になり、この宝があるからこそ、観光客は、そこに行きたいと思うようになるのです。

イタリアではセリエAが、2週に一度、つい数年前までは、土曜日の午後に必ず地元で試合をしていました。
そういう「土曜の午後はスタジアムへ」という習慣ができること、
これが大切なのです。
イタリアでは、よくこの試合前に、黙とうなどが示されます。その地域での事故などで命を失った方のことを皆で偲ぶのです。

このような機会、皆が本当は示したいのにできない「喜怒哀楽」。これを発現できる場所や機会。これがあるまちとないまちとでは、まちの空気感が変わってきます。

手前味噌ですいませんが、私は佐賀で、毎週日曜日に必ず、地元の歴史を丹念に調べて物語にした脚本をもとに歴史寸劇を主催しています。
先週で第404日を終えまして、合計で2020回上演しています。
「佐賀に行くなら日曜日！」というキャッチコピーで、地元ファンやお隣の福岡、そして東京からも多くの人を迎えることができるようになりました。先週末で通算7万7000人が観てくださっています。

この「定期的に」「喜怒哀楽を感じる機会」をぜひ、試してみてください。
けして難しいことではないと思います。
スポーツや私のように演劇上演でなくてもできることはあると思います。
ご質問などあれば、おっしゃってくだされば、いつでも相談に乗らせていただきます。
連絡先 cherrybravo2001@yahoo.co.jp または、FACEBOOK桜井篤までメッセージをください！

アフターコロナをともにがんばり「旅の楽しみ」を失わない世界にしていきましょう！

参考　佐賀に行くなら日曜日！　幕末・維新　佐賀の八賢人おもてなし隊　ブログです↓
https://sagahachikenjin.sagafan.jp/

「魅力発掘プロデューサー桜井篤の「魅力・欲望・快楽」論　↓

https://ameblo.jp/cherrybravo/