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【馬体考察図鑑vol2】重馬場、不良馬場は蹄(ひづめ)を観察

 前回はコース適性を馬体から判断するという話をしましたが、今回は馬場状態によって馬体の考察ポイントを変えている話をしたいと思います。
 四季の美しい日本はもう1か月もすれば【梅雨】の時期に入ってきます。特に近年は異常気象もあって豪雨になり馬場が雨ですごく濡れた状態になることも多々あります。雨でダートや芝が濡れると馬場傾向が変わります。今回は芝についてお話したいと思います。

 まず雨で芝が濡れるとどうなるでしょう?そうですね、芝が濡れて滑りやすくなります。雨上がりの山道や公園の芝生を歩いた事がある方なら想像がつくかもしれません。馬も一緒で濡れた芝では滑りやすくなります。この濡れた芝が得意な馬と不得意な馬がいます。それを馬体のある部分から考察しようというのが今回のお話です。
 馬体の中で唯一、馬場に触れる部分があります。【蹄】です。この蹄を観察する事で重馬場、不良馬場で意外な穴馬を拾えるかもしれません。

 先ずは滑りやすい蹄について考えたいと思います。どんな蹄が滑りやすいのか?ざっくり言うと【大きな蹄】で芝を舐めるようにアプローチする馬は滑りやすいです。地面に対して流れるようなアプローチになるため、濡れた芝では摩擦が生まれずに滑りやすいということです。良馬場の硬い芝では推進力を生み出す大きな蹄も雨では逆に走りづらいという事です。

 逆に濡れた芝でもしっかり走れる蹄の例を挙げていきたいと思います。
昨年の新潟大賞典を例にみていきます。

【お椀型の蹄】
先ずは1着カラテです。カラテの蹄はお椀を裏返したような形をしています。そして舐めるような歩調ではなく地面に対して垂直に蹄のパワーが伝わるような歩調で歩きます。濡れた芝に対して真っすぐ下に圧がかかりますのでグリップ力が高まり滑りにくくなります。是非、去年のパドック映像をみて観察してみて下さい。他にはエポカドーロの皐月賞などもみてみるといいですね

【カギ型の蹄】
 次は3着になったイクスプロージョン。12番人気での好走でした。私の本命馬だった馬です!笑
 イクスプロージョンは繋と蹄の形がカギ型になってます。


カギ型になっているとこちらも地面に対して垂直にアプローチしてくれますので濡れた馬場でも滑らずに走ることができます。ステラヴェローチェなんかもこのタイプかなと思います。

この形になってれば100%好走するという訳ではありませんがこれから梅雨の季節になった時に蹄を観察して馬券を買ってみると意外な穴馬が走ってくれるかもしれません。今回は濡れた芝で好走する蹄についてのお話でした。
(注※ダートではまた違う見方になるので、間違ってダートで使わないようにしてください!笑)

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