Developing Creative Thinking 2

先日、プノンペンのPhilosophy Cafe Cambodiaにて「Developing Creative Thinking with VTS」の第2回目のワークショップを行った。

今回は、事前告知が一週間を切ってたのでカンボジア人2名+日本人1名の3人しか集まらなかったが、十分だろう。

最初に、「観察力の開発」というワークショップの趣旨と、なぜそれがクリエイティブ思考に重要なのかを入念に説明する。
これだけで20分くらい使ってしまったが、ワークショップのキモなので流すわけにもいかない。

今回のお題は「オフィーリア」。

シェイクスピアの「ハムレット」からの悲劇のシーンだが、故樹木希林のパロディー広告で知っている人も多いかと思う。

今回は、ミルキクさんの方法を少しミックスした感じにした。
つまり、最初に30秒見てもらい、何が見えたかとその印象を紙に書いてもらった。そして、それを皆で最初に共有する。

最初の印象は三者三様で、なかなか興味深い。

A氏
「美しい女性が、森の中の滝のそばでリラックスしているようだ。とてもファンタジックで美しいシーンだ。」

B氏
「孤独さや死を連想させるような、不穏な印象があり、すこし恐怖を感じる。」

C氏
「女性が水に沈んでいる。何か事故が起きて、水に沈んでしまったのかな?」

そしてじっくり観察に移る。

じっくり観察では、最初に全員でマインドマップを作り上げることに専念する。

だいたい40分くらいかけてできたマインドマップがこちら。

このマインドマップを作るときに参加者が注目するのは、クラスによって違う。基本的に場所に注目するか、女性の属性(身分や性格など)に注目するかは、ある程度流れにまかせることにしている。

今回の参加者が注目したのは、女性の印象と置かれている状況だ。
本来であれば、印象はここでは重要でないのだけど、印象とセットにしておいてなぜそう思うのか?というのを繰り返し問いただす。

重要なのは、無意識のうちに理解していることを、意識下で明示することだ。それにより、自分が何を知っているかを理解することに繋がる。

好きなところ探しと好きじゃないところを探す

他の人の意見を聞くことはもちろん大切だが、バイアスがある状態ではなかなか自分の意見に取り入れにくい。

そこで前回同様、ロールプレイを行い視点を強制的に変更する。

うっかり写真を忘れてしまったので前回ので恐縮だが、今回もこの LIKE/UNLIKE のマークを頭に乗せる。
見た目を変更すると気持ちも影響を受けて、意見を言いやすくなる効果があるのだ。

ストーリーを作る

そして、マインドマップの作成や近衛の好きなところ・好きではないところの意見交換が終わったら、そこから自分が得た印象とストーリーをまとめていく。
だいたい10分くらいで紙にまとめてもらったのちに、各自発表してもらう。

A氏のストーリー
彼女はとても裕福な家の出身
おそらく、対岸で花を摘んでいたときに、足を滑らせて池に落ちてしまったようだ。
彼女の表情から、彼女はこの事故を予期していなかったように思える。

B氏
彼女は自殺しようとしたのではないかなぜなら(彼女はまだ死んでないにも関わらず)動かずにじっとしているからだ。
おそらく、ここへ来る前にひどいことがあって、自殺を決意したのではないだろうか?

C氏
このロングヘアーの西洋人の女性は、花を摘んでいる際に過って池に落ちてしまったのだろう。なぜなら、対岸にも彼女が持っているのと同じ花が落ちているかだ。
そして彼女の表情は、誰かの助けを待っているように見える。

最後に

上記ストーリーを発表してもらったところで、最初に集めた第一印象の紙を返す。

そして、それぞれ最初のぱっと見の印象とじっくり観察した後の印象の比較を比較してもらい、どう変わったのかを確認してもらう。

A氏とB氏はそれぞれ、印象が変わったようだ。
C氏は印象は変わってないが、より深い理解を得られたと思う。

ここから、さらになぜ変わったのかを考えていくと、もっと深く考えられるのだが、開始時間が遅れたこともあり、終了時間も押していただのでここまでで終了した。

日本人の参加者は面白いと言ってくれたが、カンボジア人2人はどうだったか。
彼らの表情から察するに、微妙だったかもしれない。というか、このワークショップと最初に説明した「観察力の開発」が結びついていないように見える。

これを実感できるようにするにはどうしたら良いかが、今後の課題だろう。

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Tomizawa Kan

カンボジアで教えるということ

カンボジアでの美術教育やデザイナーを育てる仕事で得た知見を元にした教育論(?)
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