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色を教える

前回までは、観察力をつけることを重点として教えていることを書いたが、今回からは色を教えることについて書いてみたいと思う。

カンボジアの人たちは、美術の時間がないので絵を描いた経験がある人が、一般的な国に比べ極端に少ない。
なので、日本人なら小学生でも誰しもができることができない。

もちろん、たまに他国からのボランティアが来て教えてもらうという、ラッキーな経験のある人もいなくはない。

ただ、そういった美術支援のボランティアが持ってくるのは、面倒の少ないクレヨンがほとんどだ。
つまり、ほとんどの人が絵の具を使ったことがない。
いままでデザイナー志望の子に教えて来て、絵の具を使ったことがあるのは(美大の子を除くと)体感で50人中一人程度しかいない。

絵の具を使ったことがないというのは、どういうことかというと「色を自分で作るという発想」が根本的に欠如してしまっているのだ。
そういう子に絵の具を与えても、チューブから出て来た絵の具をそのまま筆になすりつけて、紙に塗ってしまう。

なので、自分の授業では「観察」と同時に色を作る勉強も重視している。
次回以降は、どうやって色を勉強させているかと書いていこうと思う。

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