カンボジアでデザイン・アート系の学校をつくる

カンボジアでデザイン・アート系の学校をつくりたい、という人がちょいちょいいる。

確かに、カンボジアはまだ未発展でそういったまだ学校も少ないように見えるし、将来的にはまちがいなく必要になってくるのモノではある。
なので、今のうちに作っておけば、先行者優位のポジションが取れるのでは?と思ってしまうのも無理はない。

自分の本心も、今、頑張って良い学校をつくれれば、長い将来を見たときにかなりの確率で成功するだろうと思っている。

が、それは本当の本当に、荊の道なのだ。

そもそもなぜ、カンボジアにデザイン・アート系の学校が少ないのか。

それは、すでに学校のマーケットがいっぱいいっぱいだから。

カンボジアの人口を考えてほしい。国際労働財団によるとカンボジア全土の人口は1,610万人で、そのうちプノンペン市の人口が183.5万人。
このうちターゲットである、15歳から30歳までを考えるとざっと40%くらいなので、73万人くらい。

そこからさらに、学校に通えそうな人たちは、家庭月収$400以上はないと無理なので、ざっと50%(イオンの5km圏内で78%だから、雑な想定ではあるがプノンペン全体だとこれくらいだろう)つまり36万人くらい。

日本だと専門学校に通う生徒数のうち、デザイン・アート系の生徒は約6%なので、そのまま当てはめてもたったの2万人。情報処理を含めても約14%なので、約5万人しかいない。
日本の事情ですら14%しか居ないのだから、卒業後の仕事先があるかどうかすらわからないカンボジアではさらにもっと少ないだろう。

調査したわけではないが、一般的にデザイン・アート系の仕事の認知度はかなり低い。

それでも学校作るの?

そんな中、すでにいくつかの学校はあるわけで、そこに参入しようとするのは相当な覚悟が必要だ。

なので、いまから学校を作ろうと思っている人たちは、とにかく最低2年はほぼ売り上げなしの状態で大赤字を垂れ流しながら、我慢する必要があるだろう。先行投資を回収しはじめれるのは、はやくても5年後くらいからだろう。

ぶっちゃけてしまえば、そこまでの資金力あるのなら、わざわざカンボジアでやる必要ないのだけどね。正直、ベトナムのほうがいいと思うよ。
それでも、どうしてもカンボジアに思いがある人は、手伝いますので連絡ください。

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Tomizawa Kan

カンボジアで教えるということ

カンボジアでの美術教育やデザイナーを育てる仕事で得た知見を元にした教育論(?)
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コメント2件

貴重な現場の声をnoteにまとめていただきありがとうございます!
大変興味深い内容でした。勉強になりました。

以前カンボジアに初等レベルの教育を提供するNPO法人HERO(https://npo-hero.org/ )さんへデザイン制作のボランティアを行いしましたが、貧しさから教育の受けられない子供の多さを知り、カンボジアの教育環境の現実を知って驚きました。

本当にカンボジアの教育に貢献したいのであれば、デザイン学校の設立よりも、子供たちの教育環境基盤に対する支援のほうが先のように感じますね。
この記事を通してカンボジアの教育に関心を持つ方が一人でも多く増えることを願います。
コメントありがとうございます!
カンボジアで美術教育支援をされたご経験があるのですね!
実際にご経験されたことは大変貴重ですね。

自分はカンボジアに7年住んで、その間貧民層から裕福層まで幅広く付き合った結果、自分の考えは逆になりましたね。
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#すみません、一旦長々と書いたのですが、記事にしようと思ったので、割愛します。
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教育環境に関しては、言いたいことは山ほどあるのですが、ここでは止めておきます(笑

個人的には、もうカンボジアに海外からお金(または価値のある有形無形のもの)を持って来て、与えるのはそろそろ止めたほうがいいと思います。
(現在活動されているNGOなどを批判するわけではありません)

それよりも、金持ちたちからどうやってお金を引き出して、それを国内に回すかを考える時期だと思ってます。

上が変わらないと下も変わりませんので、まずは上を変えていくのが重要かと思っています。

もし、またカンボジアに来ることがございましたら、Yamada School of Artにも遊びに来てくださいね〜
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