2017年演劇ベスト10

※前置きが長いです

まずはじめに、順位はつけられませんでした。観客の採点により賞が決まる某フェスティバルに携わっておきながら何だという話ですが、順位をつけるって本当に難しいんですよね。今年は自分の演劇の見方を改める、というよりは新しく見方を知る1年だったので尚更。加点法、減点法、5点スタート、などと観劇中に「今○点、ここで1点マイナスで…」と推移を考えようとしてみましたが、私は不器用なので途中で忘れてしまったり、適当になったりすることがほとんどだったような気がします。ラストシーンで印象ががらっと変わる場合もあるので。

さて、ある作品を観るか観ないか、また好みかそうでないか、評価するかしないかの基準を以下に整理してみました。どん。
・役者(声、台詞→立ち振舞い→視線→総合的な役とのバランス→周りの雰囲気)
・脚本(世界観、展開、時間)
・舞台美術
・劇場とのバランス
・照明
・音楽
・制作

内面を探られるようで少し恥ずかしいですね。
ご覧の通り、役者第一主義のようです。ただこの順番に並べられた基準はいつも当てはまる訳ではなく、全てをすっ飛ばして「好き!」という方もいます。
演出よりも脚本(ただし既成脚本の上演の場合はじっくり演出を見ます)。なぜか減点法になってしまう部分です。次に舞台美術。舞台美術は、ブラックボックスに慣れているからこそついつい注目してしまいます。しかしやはり「劇場とのバランス」に美術・音響・照明は集約されてしまうのではないでしょうか。劇場に合った、役者にあった、脚本にあったサイズ感。背伸びしようとしているのは伝わりますが、それが最適とは思えない作品もいくつかありました。
あとは若干制作面が気になります。制作ではないと言い張り続けていますが、初めて行く劇場や見慣れない制作陣の公演は、どうしても偵察気分になってしまうのが最近の悩みです。

長い前置きはここまでにして。
1.よかった作品を学生演劇・ほかと分けて甘めにピックアップ

○学生演劇
シラカン『永遠とわとは』
ヲサガリ『ヲサガリの卒業制作』
劇団なかゆび『仮面の傍白』
後付け『めだまやきくん大集合』
喜劇のヒロイン『べっぴんさん、1億飛ばして』
もぐもぐ熱帯魚『ちぇんじ!』
幻灯劇場『56db』名古屋版
後付け・劇団FAX持ち寄り公演『サフランライス』

○それ以外
MONO『ハテノウタ』
アガリスクエンターテイメント『時をかける稽古場2.0』
劇団しようよ『あゆみ』
笑の内閣『日・韓・米・春のツレウヨまつり』アメリカ編
劇団☆新感線『髑髏城の七人〜Season鳥〜』
七味の一味『家族百景』
地点『かもめ』
『ヤングフランケンシュタイン』
笑の内閣『名誉男性鈴子』息子編・娘編
地点『どん底』

2.総合ベスト10(観劇順)
シラカン『永遠とわとは』
MONO『ハテノウタ』
アガリスクエンターテイメント『時をかける稽古場2.0』
笑の内閣『日・韓・米・春のツレウヨまつり』アメリカ編
劇団☆新感線『髑髏城の七人〜Season鳥〜』
七味の一味『家族百景』
ヲサガリ『ヲサガリの卒業制作』
地点『かもめ』
『ヤングフランケンシュタイン』
笑の内閣『名誉男性鈴子』息子編

(ベスト5でもよかったかもしれない)

来年こそ観ようと思っているのは、
・チェルフィッチュ
・壱劇屋
・ギア

SPAC、F/Tをはじめ、観劇遠征も(就活と両立できる程度に)できればと思っています。
2018年はどんな演劇に出会うのでしょうか。
皆さまよいお年をお迎えください!

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