20代で大動脈解離になった記録

2022/12/7に大動脈解離をおこしその記録です。

2022/12/7、定時17時にお仕事おわり
知人のご自宅で夕食をご馳走になりお酒も頂き
23時頃最寄り駅から徒歩で自宅に向かう途中
背中が痛み血管が裂け血流があふれたような気がしたので、すぐに大動脈解離だと感じた。
人通りがあるところまで歩かないと助からないのではと思い歩いてみたものの、心臓が苦しくなり道路にうずくまってしまった。(絶対安静の為歩かないでください)

119番に電話をし、名前と状況を伝え満足し電話を切ってしまった。
親に電話したらすぐ通じたが実家からは1時間以上かかるので死を覚悟しているところに
非通知の番号で電話がかかってきて、通話ボタンを押したつもりが慌ててしまい間違って切ってしまった。
再度、非通知でかかってきて救急隊からだった。道路上の為場所が分からず困っていた…
スピーカーで通話し「もうわからない…無理…」
と言ってるのが聞こえたのか、通りかかった女性が代わりに電話対応してくださった。

通りかかっても素通りする人がいる中
助けてくださったお姉さんにはとても感謝しております。

その後、救急車がつきほっとした。
以前主治医から「絶対死なないから」と言われてる為、強気のわたしは解離のB型だなと思っていた。
救急隊員に心臓血管外科があるところに連れていってほしいと頼み(3件ほど受け入れ拒否)
救急車の中では血圧を測りながら
親からの電話を救急隊員に出てもらいながら
40分ほどで病院に到着。


病院に到着し、
画像をとり点滴をつけ、大動脈解離と判明。
ICUに入るところで両親と会う。
スマホも没収になるので
会いたい人に会いに行ける、連絡ができるのは当たり前ではないことを実感する。



大動脈解離について
冬場の発生率が多く、
特に、師走は心も周りの状況も忙しなくしているのでなりやすいと。

大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン2020
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/07/JCS2020_Ogino.pdf

ガイドラインそのうち読ませていただきます🫡笑

大動脈の構造は、
本来の大動脈の内腔(真腔)と中膜が裂けて
新しくできてしまった内腔(偽腔)に解離させていく疾患。
真腔から偽腔へ血液が流入するtearをエントリーと言い、偽腔から真腔へ流入するtearをリエントリーとよびます。
(出口なのにexitではないよと教わりました。笑)

急性期 2週間以内

【12/7から12/22救急搬送されたところで入院】12/7 コロナの検査1回目
12/7から12/12はICUで絶対安静。
トイレもいけない。
心電図をつける。
テレビは貸してくれる。
腰が痛くて、背中が痛くて眠れない。(血圧の不安定が原因か?)
危ない状況だ、と言われる。
リハビリをはじめる。(中学時代の先輩が理学療法士さんでした。お世話になりました。)

12/13から一般病棟、4人部屋に移動。
コロナ禍の為、面会はできない。
病棟内は歩けるが基本的に車椅子生活。
血圧が140不安定。吐く。
入院食がまずいので体重が落ちる。
足が動かない状況になったら手術すると言われていた。

12/19 ドクターから検査結果を聞いてる途中、結果が思っていたより悪く怖くなりぶっ倒れる。血圧60に下がり気持ち悪くなる。
(説明が途中だった為自分が今どういう状態なのかわからない、上から下まで裂けたようだ)
急変したら緊急手術と言われていた


信頼している病院に転院したい旨を話す。
書類を書いてもらい転院先の受け入れ待ち。
12/21 コロナの検査2回目

亜急性期 3週間から3ヶ月以内

【12/22から1/28都内の病院に転院】
12/22 高速でびゅんと都内へ
談話室でパスタを食べながらオペ終わりの先生を待ち、検査の書類を渡す
(私がヘラヘラ笑っているので病院に遊びに来たと思われたようだった🙄)
コロナの検査3回目(個室)

今すぐに手術できる状態でもないし
危ない状況だから年末年始は病院で安静。
カテーテルもステントも入れられない状況でした。

12/23 大量の検査をする
コロナ陰性の為、大部屋に移動
血圧は80〜100くらい、歩くと120が理想。

12/26 主治医から手術説明をされる
背中が裂けると大変なので
緊急でステントグラフトを入れた方が安全ではないかと提案がある。

ステントグラフト内挿術



血管が細くてステント入れられない場合は
人工血管の12時間以上の手術になるし血止まらなかったらエンドレス。
一気に上から下まで人工血管にする予定。

ステント人工血管置換
胸腹部大動脈置換(人工血管)

胸腹部の場合、左脇から切る。
開胸だと思っていたので衝撃で、脇を切るのは凄く痛いと言われ痛み止めも強いの使うと言われていた。

若い人の解離と年配の人60歳くらいの解離はもともとの構造が違うようで
若い人の血管の方が柔らかいから上から下まで裂けて年配は動脈硬化により上の一部分だけ裂けるということもあるようだ。



1時間後もう一度呼び出され
血管の状態も変わっていないから手術は中止にしようと結論がでる。


12/27から心リハがはいる。
降圧治療がメインとなり
緊急で倒れても大丈夫なように
オペ室と道具は全てキープできてる段取りをしてもらっている。

1/10 院内フリー
採血の検査結果では炎症反応の数値は出ていないが、夜になると37.5以上の熱がずっと続いていた。

1/28 退院
看護師さんから手術後ではないので特に指導することはないです。と言われる。

心臓リハビリのお兄さんから血圧手帳を頂く。
毎日起きた時と寝る前に血圧をはかり記録することを約束。(外来時ドクターにみせてと)

急変するかどきどきの年末年始、正月休みや外勤後でも心配だからと毎日回診にまわる主治医。
安心してダラダラと入院生活ができ心強かったです。
ただ生きてさえいてくれればいい。と想ってくれててありがたいなあと思ってます。

2/8 教授外来
退院してから自宅に戻り血圧があがった旨を話し降圧剤を変更してもらう。
3月いっぱい急性期だから活動禁止と。
注意をすることは、塩分、寒暖差。
健康的な生活を心がけること。


大動脈解離になったが手術をしなかった理由としては
⚫︎基部が35ミリ以下
⚫︎切りたくない、傷をつけたくない
回復に時間がかかる
⚫︎脊髄に影響があると下半身麻痺で足が動かなくなる、腎臓が使えなくなる。肺が潰れるかもしれない。(胸腹部の為)
⚫︎どこかで血管がふくらみ、また解離を起こす可能性がある
⚫︎どうしても合併症のリスクがあるので長期的にみるとそのままが1番いいのでは。

「ほんの少しでも調子がおかしかったら深夜でも病院きてください…」と言われ
倒れたら…基部が35ミリ超えたら…
手術をしなければならないという状況になっている。

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