阿頼耶の鳥

慈雨に咲いた花に塞いだままでいた
水声に紛れ聴く形而上の囁き

繁る言の葉に絡め取られ
幾つもの意志を見過ごした
六識の檻に囚われた獣よ
奪われたのは牙か、それとも

消魂しい警鐘がいま身体に
渇きを求めよ、と、疾く鳴り渡る
慣性を否定し塑性の明日へ
目眩に脅かされても歩め

道標にした風は今や衰え消えた
夜の帳に謳う北辰の瞬き

恣意の善意に撃ち抜かれて
幾つもの失意を見出した
蔵識の深さを懐かしむ鳥よ
奪われたのは羽根か、心か

朧気な形象がいま脳裏で
力を求めよ、と、遠く駆り立てる
安定を手放し粗製の未知へ
孤独に咽び泣くとも

目眩に脅かされても歩め

執筆活動で生計を立てるという目標を持っております!!