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もくもく作業会をやってみた話

私、「一人で書いてるとサボりがち」なタイプ

趣味で小説を書いていますが、一人で作業をするとだらけてしまったり、つい別のことに気を取られてしまったり、サボりがちになってしまうのが悩みでした。

趣味なのでマイペースにやるのも大事ですが、
ガッツリ集中せざるを得ない作業会
やってみたいな〜と昔から思っていたのでこの度開催してみました!

こちらの投稿は参加者みんなでもくもくと作業をする会
題して「もくもく作業会」の開催レポです。


もくもく作業会ってどんなの?

参加者全員で黙々とそれぞれの作業に取り組む会です。
作業タイム 40分+休憩 10分で1セット
作業タイムは私語禁止のルールで、休憩時間は会話OKです。

今回は全5名の参加者で、各自の作業内容は主に小説執筆でした。

作業会の流れ

  1. 集合
    会場として借りたスペースの近くの駅で集合してから向かいました。
    わかりやすいよう、会場にアクセスしやすい出口を集合場所の目印に設定。

  2. 入室&準備
    集合してから会場入室!最初は対面式に机がセットされていましたが、移動OKなスペースだったので、各デスクを壁側にくっつけて作業用に配置換えをしました。
    一人あたり長机1台、コンセント1枠を作業環境として準備しました。

  3. 作業タイム
    準備完了後、作業タイムスタートです。
    ホワイトボードに予め時間割を書いて、時間割に則って進行しました。
    今回は作業時間40分+休憩10分で1セットとして、5セット実施しました。
    休憩時間は会話OKなので、現況の進捗を報告しあったり、作業内容を共有したり。会話が盛り上がって作業になかなか入れない…というのを回避するために、途中からは休憩時間終了を知らせるアラームをセットしてタイムキーパーをするようにしました。
    ただ、時間割を共有していたこともあってか「そろそろかな」となった頃に皆さん自然と作業デスクに向かってくださり、とても進行しやすかったです。

  4. 後片付け
    退室時間厳守のため、15分前からお片付け開始です。
    机や椅子の位置を戻したり、ゴミが落ちてないかを確認したり、使用前の状態に回復して作業会終了です。

    机の配置のビフォー/アフター イメージ図を載せておきます。

外枠が部屋。四角が机、丸が椅子。
真ん中に向き合う形にして机が並べられていた。
机を壁沿いに移動させて、壁を向いて作業できるように配置。
延長タップは中央に通して、近くのタップから給電できるようにした。

作業会開催までの準備

「作業会企画したいな」と思ってる方向けに、準備と色々考えていたことを共有します。

準備段階一覧
1:開催日程と受け入れ可能人数を決める
2:開催会場(の候補)を決める
3:作業会の詳細やルールを決める
4:参加者を募る
5:参加者への周知

1:開催日程について

  • なるべく人が集まりそうな日時に設定
    →今回は「作業会やろう!」と背中を押してくれた方と都合のいい日
     かつ、参加者が集まりそうな土日の中で日程を設定

  • 受け入れ可能人数を考える
    →この時点では仮ですが、自分が会を企画するときにこのくらいの人数なら連絡等含め進行できるかな〜という人数の目安を決めます。ここで仮としたのは、会場の都合で最終的な受け入れ可能人数が変動するからです。

2:開催会場について

いくつかのことを条件として考慮しながら会場を選びました。
使用日時(開催日時)、人数、エリアが決まっていると後述のレンタルスペース検索サービスで絞り込み検索ができます。

  • アクセスの良さ
    →東京での開催だったので電車移動の人が多いと予想し、電車でアクセスしやすいエリアで会場を探しました。
    エリア設定としては、複数路線乗り入れの主要駅を第一希望で探していました。でも、主要駅(東京駅とか)の周辺は会場使用料金が高いことが多い…!
    なので、第二希望として主要駅から数駅の範囲で会場を探しました。
    複数路線乗り入れの駅は「東京都鉄道路線図」が調べやすかったです。

  • 料金
    →参加者がどれだけ集まってくれるかわからなかったので、参加が確定していた人と相談して、他に参加者が来なかった場合でも無理なく支払える額の会場を選定しました。
    また参加される方にもなるべく負担が少なくなるよう、他の条件とレンタル料のバランスを見ながら部屋を決定しました。

  • 会場の設備
    →会場設備と備品の条件で重視したのは以下の項目
    ①机を分割して動かせる
    ……隣の人とある程度距離があった方が各自の執筆に集中できるかなと思い、なるべく机を一人一台にできそうな部屋を写真で探しました。あとは壁側に各机をくっつける配置にしたかったので、くっつけられそうな部屋の作りになっているかもチェックしました。

    ②コンセントが一人一口以上は確保できる
    ……PCやタブレットなど電子端末で作業する人が多いので、給電できるように延長タップ等を用いて一人一口はコンセントが確保できるようにしました。会議室タイプの貸会場だと、延長タップが標準貸出物として準備されていることが多かったです。ありがたい!

    ③お手洗い、部屋の綺麗さなど
    ……個人的、会場内やお手洗いが汚いところはなるべく避けたかったので、レビューなどを確認しながら、古くても清掃がちゃんとされているかどうかなどを気にしていました。

会場選びで使用したのは
スペースマーケットさん・インスタベースさん・スペイシーさん

条件にぴったり!と思っても実情と違っていることがあるので、レビューも要チェックです。(とはいえ、使用するまでは会場として大丈夫なのか結構ドキドキします……)

3:作業会の詳細やルールを決める

募集を出す前に作業会の詳細の整理とルールを設定します。
基本的なルールの内容は、「マナーを守って作業しましょう」という内容です。
主に小説や絵(漫画)をかく人向けの作業会だったこともあって、上記の内容に加えて、「作業会で知り得た未公開の作品情報について勝手に公表しない」ということも付け加えました。
あんまりガチガチにしても制限が増えてしまうし、かといってルール0も無法地帯になりそうで怖いので、このバランスが難しいなと思います。
作業内容自体は特に縛りはなく、参加者の皆さんにお任せしました。
ただし、貸し会場の規約もあり、大きな音や匂いが発生するような作業などは控えていただいています。
また、今回は作業時間に二つの条件を課しました。(この条件のベースは企画者の個人のこれまでの体験や感覚に基づくものです)

  • 一回あたり作業タイムは40分
    →自身の感覚で、「ある程度まとまった作文時間は取れるけれど、全てを書ききるにはちょっと物足りない」くらいの時間で設定しました。
    個人の考え方になってしまいますが、作業時間があまり細切れすぎても筆が乗りきらず、一方で1セットが長すぎると疲れを感じたり、「だいぶ書いたから次のセットは手を抜いてもいいかな」と手を抜きそうだったのでこの時間にしています。休憩タイムと作業タイムの切り替わりには、進行役(企画者)が声を出して区切るようにしていました。「あ、もうちょっと書きたかったかも!」となりながら作業タイムが終わるくらいが、次ターンへのモチベにも繋がっていいんじゃないかな〜と思っています。
    真面目に文献とか漁れば、もっとベストなタイムがあるかも。

  • 作業中は私語NG
    →「せっかく作業会に来たのに、つい喋ってしまって、気づけば作業が進んでいない…」という結果を回避するためです。
    それぞれの作業に黙々と集中して取り組んでもらうため、作業タイムの40分は私語NGとしました。
    一方で、休憩時間は会話OKとしたので、休憩時間中は和気藹々と喋っていました。休憩↔︎作業のメリハリがついたかなと思います。

4:参加者を募る

今回はSNSで募集をかけました!
最初に告知したのは、日時/開催エリア/参加費と、ざっくりした作業会の概要です。
リポストで拡散協力してくださったみなさんもありがとうこざいました。
開催会場はこの時点で決まっていましたが、一般公表はしていません。気になると反応くださった方に個別にご案内していました。
参加費については、貸し会議室使用量÷参加人数となるので、「○○○円」以下という形で記載しました。変動する旨も最初に告知しています。

ただ、おそらく最初は「興味はある…けど、声はかけづらい」状態だったのか、募集投稿にいいね(ハート)はくるものの、リプライは来ず…。
今回は初開催だったこともあって、いいねくださった方の中から、面識のある方で開催会場の付近にお住まいの方を中心にDMにて順番に声掛けをさせていただきました。(イベントでの立ち話とかで東京あたりに住んでる、と話していた人を思い出しながらの作業だったんですが、反応してくださった方の中で見落としている方がいたらすみません)
「行く気はないけど、とりあえず面白そうだからいいねしただけ」パターンも考えられるので、「よかったらどう?」という感じで。
その中で何人か参加するよ!と言ってくださったのでその方の分の参加枠を確保しつつ、追加で空き枠の参加者募集を告知していました。(前述の机配置にする都合でMAXで6名まで参加できる会場だった)
今回は私含めて最終5名での開催となりました。
あとは、遠方からで参加できないけど「参加したかった」と仰ってくださった方もいて、とっても嬉しかったです!
どこでもドアがあれば気軽に呼べるのにな〜。

5:参加者への周知

参加が決まった方から、開催会場や、より詳しいルールをまとめた案内をDMで共有しました。今回は居ませんでしたが、より詳細な情報を聞いた上で、参加辞退しますというのも勿論OKです。
貸し会場ごとに規約があるので、そちらにも目を通していただきました。みなさんのご協力のおかげで、問題なく貸し会場を使用することができました。
予約の都合で、この日以降はキャンセル料が発生するというラインがあったので、あるタイミング以降(◎日前とか)の参加キャンセルは参加費のご負担をいただく旨でご了解を得ました。
最終的な参加人数が確定したら、当日の正式な参加費をご連絡しました。
今回は最終的に1000円くらい/4.5時間となりました。

今後の課題?

今後も不定期で開催するか、まだ先のことは分かりませんが、ありがたいことに継続で参加したいというお声をいただきまして第2回目の開催もできそうです。
ここからは「次回以降の課題になるかもな」とぼんやり考えていることを書き連ねます。

  • 作業会を運営しやすい条件
    今回はMAX6人想定で動きましたが、もしも参加したいという方が増えた場合に果たして何人まできっちり対応できるのだろうか、と考えています。
    幸い東京は貸し会場のバリエーションが多いので、会場的な問題は比較的クリアしやすい課題ですが、企画者として参加者各位にちゃんと対応できるかがネックになってくる気がします。
    あと、今回は完全初対面の人がいなかったので安心していましたが、人数増えた時にドタキャンで飛ぶ人が出てきたらお金の負担などが心配だな〜と思います。
    (基本、貸し会場は大きくなるのに比例してレンタル代高くなるので)

  • 机の配置
    「対面に人がいると、ふとした瞬間目があったりして気が散らないかな?」という個人的な理由で、今回は机を壁に向ける配置で実施しましたが、会場によっては机が動かしづらいレイアウトになっている場合もあります。また、なるべく一人一台の机にしたいのですが、大きめの机一つをみんなで囲む貸し会場も多く、机の数が多い+配置変え用意な会場を選ぶのがかなり大変でした。
    また、机の数が多く確保できても、今度は壁側に向けられないことも想定できるのでそうした際の配置も考えなくてはなりません。
    対面を避けるのであればスクール型とか。(みんなで同じ方向に向いて作業:学校の授業でよくやる配置)
    いろんな机配置があるので、より良い配置があるのであれば取り入れたいです。

  • 参加者のマナー
    はじめに書きますが、今回の参加者の皆さんはめちゃくちゃマナーよかったです!!!!!!ありがとうございました!!!!!!

    その上で、今回恵まれていたので心配だなぁとなっているところです。
    いろんな人に参加してほしい、そして会の趣旨の範囲で自由に作業してほしいとは思っているのですが、いろんな人が来るということはそれぞれ違う常識を持つ人が集まるということでもあるんですよね。
    少なからず、一人一人常識だと思っているレベルは違うわけで、この常識の差がトラブルの元になることは日常生活でもよくあることです。
    せっかくなら、参加者の皆さんに「作業会参加してよかった〜!」とプラスな感情を抱いてもらった状態で閉会したいので、トラブル回避は大事にしたいところ。
    「会を成立させるために最低限これは共通で守ってね」という内容は事前に共有する参加ルールで周知していますが、これも何度か開催するのであれば状況を見つつ更新していく必要があるなぁと感じています。
    あとは、やっぱり最後に頼りになるのは参加者各位。どれだけルールを制定していても、例えば「作業タイムに私語します!」「声かけたり、ちょっかい出したり、他の人の作業の邪魔します!」という方がいたら一気に崩れてしまうので、会の開催にあたり参加者の協力は必須だと思います。

  • コンセント問題
    意外な課題。やってみて気づいた課題です。
    各参加者にコンセントの枠を確保しましたが、盲点だったのが大きい充電アダプタ!私はマックユーザーなんですが、マックの標準の電源アダプタってコンセントに挿す部分が大きいんですよね…。(取り外して他の8の字ケーブル組み合わせるのもありだけど、基本はそのまま持ち運んでいる)
    今回は参加人数に対してコンセント枠がいっぱいあったので、サイズの干渉なく使えましたが、マックユーザーが多い+延長コンセントの挿し口が少ないと給電に苦戦しそうです。

もし有識者がいたらぜひお知恵をお貸しください!

上の課題に関連するところですが、何かいい情報やアイデアを持っている方がいたらぜひ教えてほしいことを列挙します。

  • 会場情報
    →都内で、安くて大人数で使える(机が多いとなお良い)会場を探しております。おすすめの場所があればご紹介ください。

  • 人間の作業効率上げる机の配置や環境
    →「こうすると作業効率上がるらしいで!」という情報が知りたいです。
    参加者の一人が、「余計な情報を排除する(=視界に入るものが少ない)と集中しやすいらしい」という情報をくれたんですが、会場選びの指針や机の配置の参考になるのでぜひ良い情報あれば教えてください。

あとはこんなことやってみたいな〜

今回、念願だった作業会が開催できたのは、紛れもなく「やろう!」と背中を押してくれた相互のおかげです。ありがとうございます。

やってみたいことは口に出しておくといい、と誰かが言っていた気がするのでついでに作業会からは少しはみ出る範囲も含め「今後こんなことやってみたいな」と思ってること書いておきます。出来るかはさておき、言葉にしてみたら興味持ってくれる人もいるかもしれない。

・ゆるっともくもく作業会
→カフェ利用に近い感じです。開始時間〜終了時間をぴっちり決めるのではなく、自分の好きなタイミングで参加できる作業会を提供するイメージです。
休憩時間中に入室/退室を行なって、短時間しか参加できない人も、朝から夕方までがっつり作業したい人も、どちらのタイプでも利用できる形式。

・創作勉強会
→勉強会と書くと肩肘張った感じがしますが、要は一緒にスキル上げしたいという話です。表現が決まったものに偏ってしまうのが私の悩みで、いろんな本や公開講座などで勉強してスキル上げできるように日々試行錯誤しているのですが、他の創作者さんと同じ課題に取り組んで結果を共有し合うことで「そういう表現もあるのか!」と勉強になるのではないかと思っています。
去年やっていた「もじかき練習帳」のオフ版みたいな感じですね。
「ある課題に対して文章を書く→各参加者の描写を比較して、自分が書けなかった要素を見つけてみる」
課題は情景描写練習用に写真とか、ストーリー構成練習用に簡易条件プロットとか。
※比較と書いているけれど、あくまで優劣をつけるためのものではないです。

割と昔からやりたい企画なんだけど、果たして人集まるのか?というところで結構躊躇している。発言しやすい環境作るのが対面よりも課題になりそうだけど、初回はオンラインとかでもいいかもなぁ。

もくもく作業会(オンライン版)
→より住んでいる場所に縛られず、参加しやすさをあげた作業会。
作業環境は自宅なので、サボらないようにするのはオフライン開催よりもなかなか難しい人もいるかもしれませんが、みんなで時間割決めてきっちりやるので多少は進むかも。

最後に

長々と書いてきましたがこの章で終わりです。
まずは第一回目の参加者の皆様、そしてここまで読んでくださった皆様、お疲れ様でした。
初の開催でしたが無事に終了し、実際に腰が重かった作業時の進捗度も上がり、やってよかったなぁと思っております。企画に興味を持ってくださった方もありがとうございました。嬉しかったです。
また、準備のことも書きましたが、「もし作業会したいな〜」という方がいらっしゃっれば、ぜひやってみてください!
企画者によって多種多様な作業会になることが想定できますし、選択の幅が多い方がいろんな人がよりマッチした作業会に参加できると思います。(記事に書いてないことで何か気になることがあれば、ぜひ質問してください。答えられる範囲で答えます)

さて、私の周りでは6月のイベントに向けて原稿を書いている方も多いですね。私も絶賛作業中です。(ゴールはまだまだ遠いですが)
一緒に頑張りましょう〜!