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キャリアの悩める永遠の課題

「得意なこと」と「好きなこと」、どちらを優先することが結果的に成功するキャリアなのか?

これは40代半ばになっても、なかなか悩ましい問題だ。もちろん一番いいのは「得意なこと」でかつ「好きなこと」だ。ただそんなに人生は甘くは出来ていない。どちらから優先的に手をつけるかで、大きくキャリア設計が変わってくる。ましてやふた回り目のリカレントだと尚更である。

「好きなこと」であれば結果が出るまで夢中でやり続けることが出来る。「量が質に転換する」法則に従えば、苦しい時にも耐えられる「好きなこと」を選ぶべきだろう。ただ問題は、「やり続ければ必ず芽が出るのか?」ということ。いやいや、芽が出ないことも多々あるだろう。どこで見切りをつけるのかがとっても難しい。

一方で「得意なこと」を選ぶ場合。「得意なこと」とは、他の人にはなかなか上手くできないのに、自分は苦もなくするっと出来てしまうようなこと。結果を出すには最短距離だが、そもそもやっててあんまり面白くないのが最大の問題。うーむ。

林修先生がニートに授業をするという番組を観た。その時の林先生の話がとても印象に残っている。結論を先に言うと、林先生は全く興味がなくても「得意なこと」を最優先でやりきる派。林先生はこの結論を説明するのに、こんなエピソードを話してくれた。

予備校ですでに超人気講師だった林先生は、皆さんご存知の「今でしょ!」のCMで一躍テレビのスターに。沢山のレギュラー番組も持つようになった頃、ある出版会社の編集者から自己啓発書を出すようにオファーがあったそう。その時、林先生はビックリして「俺は自己啓発書が書けるような人間に見えるんだ」と心底思ったそう。自己啓発書には1ミリも興味が無かったが、「周りから見て書けそうに見えるなら、言われた通り出してみよう」と思って出版した。結果、シリーズ累計数百万部の大ベストセラーに。

人気実力ともに最高潮になった頃、「そろそろ本当に好きなことをしよう」と林先生は思った。本当にやりたかったこととは、学生時代から小説家になるのが夢でエッセイを書きたかった。その時の夢を叶えるために、自分の好きな内容を自由に好きなように書いて一冊のエッセイが出来上がった。満を持して世に送り出したその本は・・・全く売れなかった。

自分は全く興味がないけど人から出来ると認められて大ヒットした自己啓発書と、自分が心底やりたくて好きなように書いて全く売れなかったエッセイ。

林先生は、「好きなこと」は偶然だけど「得意なこと」は必然だと言う。「好きなこと」なんて周りの環境や付き合う人、時代の変化で簡単に変わってしまう。だから偶然。「得意なこと」は持って生まれた部分が大きく、自分の気持ちではどうにもならない能力。だから必然。それを活かすことは人より能力を授かった者の責任でもある。だから林先生は「得意なこと」派なのだ。

この話に正解はないけど、自分の人生キャリアを考える上で大事な視点。まずは「自分は周りから何が得意だと思われているか」はもっとリサーチしないとなと思った訳です。

#キャリア #仕事 #人生

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