部室にて

部長「邦キチ、お前ひとりで何やってるんだ？」
邦キチ「なにって？麻雀の勉強がてら、1人打ちでありまするよ～」
部長「そんな趣味があったか？」

邦キチ「麻雀は奥が深いでありまするね～、ところで部長、最近わたしバトルワロイアルを見たんですよ」

部長「お！バトルワロイアル！あの名作を！心理戦からゴアシーンまで手に汗握るデスゲーム！出演陣は今でこそ有名になった俳優たちの若いころが揃い踏みで、監督はあのVシネ界の大御所『深作 欣二』だからな！面白かっただろ！？」

邦キチ「何をいってるでありまするか～部長～！違いますよ～！『マック・P・フォーエバー監督』のバトルワイアルに決まってるじゃないですか～！」

部長「マック…？ピー…？フォーエバー？…誰だ！？」
邦キチ「脱衣麻雀バトルロワイアルの監督ですよ～！」
部長「脱衣麻雀…バトルロワイアル…？何を言っているんだ」
邦キチ「そのままでありまするよ～！脱衣麻雀でバトルロワイアルをするであります～！」
部長「また意味の分からない事を…」

邦キチ「借金500万を抱えたフリーター、女弁護士、セレブ妻、女子高生アイドルが突如、闇の組織【ザ・脱衣麻雀】に拉致され雀卓に座らされるのです！」
部長「なぜ雀卓と…闇の組織…」

邦キチ「そこで織りなされるは、全世界生中継の脱衣麻雀のコロシアイです！」
部長「バトロワ生中継していいのか…？」
邦キチ「参加者にはオッズがかけられていて、わる～い大人達がお金をかけて遊んでいるのです」
部長「どこかのカイジで見た話だな」

邦キチ「ですが、参加者たちも悪い事だらけじゃないんです！なんと勝てば賞金1000万円！借金も返せるどころか儲かっちゃう夢のような話でありまする～」
部長「負ければ？」
邦キチ「負ければ、もちろんお仕置きが待ってるであります！司会のMc（マック）加藤がやってきて、服を脱がされます！」
部長「意味が分からないな…全部脱いだらどうなるんだ？」

邦キチ「脱ぐ服が無くなった場合は」
部長「場合は？」
邦キチ「首についた装置から高圧電流が流れて即死です！」
部長「…」。

邦キチ「ハラハラドキドキの麻雀バトルに手に汗握りますな～！また、このMc加藤が独特でしてね。ブラを外す時には『釣ってやる、マグロ！』や、衣類の匂いを嗅ぎながら『キンモクセイの香りだ～！』と大はしゃぎしてるんです」
部長「ただの変態じゃないか」

邦キチ「そんなMc加藤の手によって、次々と脱落者が殺されて行き、最後は主人公フリーターと相手のサシでの一騎打ちになるのですが、なんとそこで大事実が発覚するのです！」
部長「事実？」
邦キチ「対戦相手が、前回バトルロワイアル優勝者だったのでありまする！」
部長「事実より今じゃよく有り触れたデスゲームあるあるだな…」

邦キチ「ですが、そんな実力者にも、引きを取らず主人公が勝ったのです！」
部長「いったいどんな手で勝ったんだ？」
邦キチ「イカサマです」
部長「イカサマ！いいのかそれは」
邦キチ「人が死んでるくらいなので、それくらい寛容であります」

邦キチ「そのまま主人公は優勝し、Mc加藤の『さようなら！また来週！』で締めくくられるのです。いや～次回作も楽しみですな～」
部長「次回作？…何本あるんだ。いや、そもそもどこにそんな需要が…」
邦キチ「全5本で、刑務所編や警察署編もありますです！」

邦キチ「ところで、部長！私、話してたら麻雀やりたくなってきたでありまする！もちろん脱衣で！」
部長「脱衣で！？何を言っているんだおまえは！」
邦キチ「はいでありまする！負けた方が全裸になるでありまする！」
部長「（…これは…イカサマしてもいいのか？…いい…いいに決まっている。見てろ…アカギで覚えた、この技を…）やってやろうじゃないか！」

邦キチ「あっ！」

部長「どうした、邦キチ」
邦キチ「私、これ初めて見たであります～！部長みてください！」
部長「…っ！」
邦キチ「天和です！」
部長「クソ～～～～～～！」

全裸で部室から逃げよう走り去る部長