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ホラー映画のジャンル分布図を作った

ホラー映画が好きなので、皆さんに見てほしい傑作を集めてジャンル分布図を作った。見てください。

※言わずもがなですが、完全なる私の独断と偏見で、個人の好みに圧倒的に左右されます。この表が気に食わない人も「感じ方はそれぞれだよね」という温かい目で見てください。「○○が無い、やり直し」という言葉が「○○ですね、わかります」を超えて一番キライなワードなので、私の目に入れないでください。


※クリックで拡大するか?

「人間怖い」と「怪現象怖い」の横軸と「グロテスク」と「シリアス」の縦軸で色々と配置してみました。


「怪現象怖い」+「グロテスク」のTOP

リメイク版「死霊のはらわた」は気持ち悪さもさることながら笑っちゃうぐらい血の量も吹き出すのでこのジャンルではトップクラスですかね。その他不幸の手紙的に死が迫ってくる「イット・フォローズ」や、殺し方がスーパーファンタスティックな「道化死てるぜ!」など。


「グロテスク」のTOP

あんまり知られてないですが「ザ・スリープ・カース」というのが近年見た中では一番グロかったかも。不眠症の研究をするラム博士が不眠に悩む元フィアンセを臨床実験していくうちにとんでもないことが起こる…という話。終盤のモザイク必須の超絶グロシーンのせいで日本での公開も危ぶまれていたそうです。何とか劇場で見れましたが「こりゃ確かに危うい、よく公開にこぎつけた!」というレベルでした。今はどこにも配信してなくてツタヤにも無く、DVDを買うしか見る手段がないというハードル激高案件です。あとは「屋敷女」「ヘルケバブ」辺りも倫理観が欠落していて良いです。


「人間怖い」+「グロテスク」のTOP

ここは「ムカデ人間2」ですね…。1でも3でもない、2です。「ムカデ人間」に憧れたやべ〜男が完全オリジナルな手法で12人を荒っぽくつなげるというメタ構造で、スプラッター、グロテスク、バイオレンス、サイコ、スリラーなど全てのジャンルに当てはまり、狂気もフルマックスに振り切っていて本当に最高です。全編モノクロですが、排泄物だけしっかり色がついてるという謎の仕様もやばい。


「怪現象怖い」のTOP

韓国のホラーPOV「コンジアム」はやばい怪奇現象が目白押しで最高でした。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」などのレジェンドPOVホラーへのリスペクトしつつブラッシュアップした恐怖演出に、後半に本気で恐怖に叩き込むお化けラッシュがなかなか素晴らしい構成。序盤に主人公である若者達がキャピキャピ遊ぶシーンが入っていて「こいつら、みんな死ね!」という気分を最初に高められるところも良いんだよな〜。あとは最先端のホラーの教科書のような「ポラロイド」、台湾の「屍憶」もなかなか良いですよ。


「人間怖い」のTOP

最近見た中で「お〜怖っ」と震えた「ザ・バニシング-消失-」はなかなかトップクラスな人間こわこわ映画かと思います。1988年に公開されたけどなぜか30年経ってようやく日本で公開されたという代物で、残虐描写が一切無いのにここまで震え上がらせる狂った人間を描けるもんなのかね、と言いたくなる傑作です。並の人間はこんなストーリー作れない…。犯人も完璧ではなく何度も失敗を重ねて成功に近づけていく努力型の狂人ってところも「何がそんなにこいつを突き動かすんだ…」みたいなやばさがあって最高。あとは「キリング・グラウンド」「ファウンド」辺りも胸糞が高まって「見るんじゃなかった」という気分にさせてくれます。


「怪現象怖い」+「シリアス」のTOP

ぶっちぎりで「へレディタリー/継承」ですよね。というか現時点でのホラー絶対王者です。ビックリ描写なし、ほぼオリジナルの恐怖シーンのみで展開する家族崩壊物語で多くの人々にトラウマを植え付けたのは記憶に新しいところです。で、「へレディタリー」ほどではないけれどこのジャンルでは「オキュラス/怨霊鏡」をオススメしたいです。「呪われた鏡」と対峙する姉弟を主役に据え、現在と過去の二つの時間軸が交錯していきながら謎を解いていくストーリー。この交錯の見せ方がとんでもなく斬新な映像マジックで展開していくんですよね。現在かと思ったら過去、過去かと思ったら現在、現実と思ったら幻覚、幻覚と思ったら現実…と目まぐるしく変わりながらもごちゃごちゃしない構成はものすごく鮮烈で記憶に残ってます。


「シリアス」のTOP

「ババドック 暗闇の魔物」がシリアス一本でけっこうポイントが高いなと思ったのでこの位置に。魔物自体をほぼ登場させずに主人公アメリアの心をズタズタにすり減らせていき、見てるこっちまでボロボロになっちゃう見せ方はお見事の一言。あとはギレルモ・デル・トロ監督の「MAMA」もなかなか良いですよね。お化けのママがいきなりダッシュしてくるあのシーンが有名になりすぎてGIF画像が蔓延してるアレです。


「人間怖い」+「シリアス」のTOP

1973年の「ウィッカーマン」はめちゃめちゃ気持ち悪かったのでこの位置に入れさせていただきました。孤島全体を支配するカルト教団の狂った信仰に厳格なクリスチャンの警官が調査に乗り出すというもので、今見てもその不気味さは色褪せません。ニコラス・ケイジ主演のリメイクは良くないらしいです。あとは「ファニーゲーム」は胸糞映画として有名ですね。個人的には「こんなもん作るんじゃない」と言いたくなるほどに二度と見たくはないやつです。未見の方は心して見てください。


以上です。参考になれば幸いです。

ちなみに、この分布図の真ん中は「キャビン」となりました。ちょっとコメディ的な要素もあったりするみんな大好き安定案件です。

敬具




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