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今回の出展お休みにつきまして―青天の霹靂、今後の展望

9月14日に予定しておりました、アート&てづくりバザールの出展をお休みさせていただくことになりました。

その経緯についてお伝えしようと思います。


わたくしごとでもあり、どこまでご説明するべきかは、正直なところとても悩みました。

しかし、書くことで気持ちの整理が付くこともあります。


8月の末ごろから制作が滞り、ご心配をおかけしております。

また、今後の活動にもかかわる(かもしれない)ことですので、やはり詳しくお話しさせていただこうと思いました。


―― ※ ※ ※ ――


出展予定だった14日の前日、13日に手術を受けることになりました。

胞状奇胎の疑いがある…ということでした。


―― ※ ※ ※ ――


8月の終わりごろ、わたしはてづバに向けた作品を制作していたのですが、どうも根を詰めた作業がつらく、気分転換に染めものをするにも、立ち仕事がまたつらい。

作業場の模様替えに敷いたクッションフロアの微妙なにおいが気に障り、長時間籠っていられなくなりました。

妙に鼻が敏感になっていろんなにおいが気に障ります。胃の調子も悪くなり、食欲が落ちました。

何をするのもおっくうで、しばらく休んでいたのですが、いっこうに良くなりません。

そういえば、夏バテと思い気にしていませんでしたが、今月は生理が来なかった…。

すわ! と思い、市販の検査薬を使ってみたところ、みごとに陽性が出たのでした。


なにしろ、連れ添って10年近くものあいだ、まるでそんな気配がなかったのです。

完璧に避けることはできないはずなので、ひょっとするとどちらかに原因があるのかも…とさえ考えていました。

まったく、青天の霹靂でした。


わたしにも、連れ合いにも、事情があり都合があり、それらを覆してまで望むことではない…と考えていました。ようは自分ごとで精いっぱいだったのです。

しかしこうして授かってみると、戸惑いや不安よりも、やはり嬉しい気持ちが大きいのでした。

こうなれば生活を一変させないといけない…。困ったなぁ、困ったねぇと言い合いつつも、お互いの顔を見ると、にこにこしているのでした。


検査薬で判明してから、病院を受診するまで、土日をはさんだのでしばらく間がありました。

ふわふわと浮ついた気持ちで過ごし、住みたいところだの呼びかただの、実のない計画を語り合ったりもしたことでした。

すべての妊娠のうち、流産に至る可能性はおよそ15%。けして少なくない数だということは、分かっていたのですが。


週が明けて月曜日、我々は産婦人科を訪れました。

なにしろ、病院が苦手なもので…。特に産婦人科という場所に足を踏み入れたのは、これが初めてです。

とても緊張しましたが、気さくな助産師さんに優しい女性の先生、少しも嫌な思いをすることはありませんでした。

けれども、診察台に上がり、画像が映し出されると、先生の声が曇りました。

「心拍が…確認できませんね…」

ふわふわした気持ちがすっと沈み込みました。

確定ではないが、難しいと思う…と言われ、信じられないというよりは、充分に予想できたこと。確率の問題であり、受け入れざるを得ない事実なのでした。


1週間後にもういちど来るように言われ、ぽろぽろと涙をこぼしながら帰り道、我々は自分たちがじつはどれほど期待していたかに気付いたのでした。

そうして、望んでもいいのかもしれないな…と思いました。

これまで自分ごとで精いっぱいだった我々ですが、こうして授かってみるとその責任を引き受ける覚悟はできていたのです。

今回は、こうして残念なことになってしまったけれど…。次に向かってもいいのかもしれない。きちんと籍を入れて、万全の態勢で求めてもいいかもしれない、と話し合ったのでした。

そのときはまだ、ふつうの流産だと思っていたのです。


ともあれ、我々には日常の生活があります。

てづバが10日後に迫っていたこともあり、わたしは作業場として借りている部屋に戻ったのでした。

経過にもよるだろうし、1週間後に受診してみるまではっきりしませんが、出展できないこともないだろう…と考えたのです。

ところが翌日、病院から電話がかかってきました。今日か明日、受診するように…と言うのです。

1週間後と言っていたのに…。いったい何ごとでしょう。

とりあえず明日、と返事したものの、何も手に付かなくなり、けっきょくふたたび京都へ向かったのでした。

ひょっとしたら何かの手違いが判明して、流産の診断は間違いだということが分かったのかもしれない!…と虫の良いことを考えたりもしました。

しかしもっと悪い話だという可能性もあります。どっちにしても行ってみないとわかりません。

受付時間にはなんとか間に合うだろう…と思ったのですが、折悪しく、電車の運行が乱れており、降りる予定の手前の駅で停まってしまったのです。

駅から電話をかけてみると、遅れても診てくれるということだったので、大回りして向かったのでした。

雨も降っていたため、バスはたいへん混み合っていました。

受付時間を大幅に過ぎての到着でしたが、前の患者さんがまだ残っていて、先生をお待たせすることにはならなかったので、少し安堵しました。

前に診ていただいた先生とは別のかたでしたが、こんどの先生も優しく、不安にさせるような物言いをしない、それでいて説明のていねいなとても良いかたでした。

そうして、胞状奇胎の疑いがある…と告げられたのでした。


後で調べてみたのですが、胞状奇胎の確率は、0,2%ほどだそうです。それほどありふれたことではないのですね。だから何だということもないですが。

初期のころは見分けが難しく、手術の後で病理診断をして確定、ということになるのだそうです。

主な特徴であるつぶつぶはまだ見られないものの、hCGの数値が異常に高いので可能性はあり、いずれにせよ早めに処置をしたほうが良い…ということで、手術の日取りが決まったのでした。


まだ診断が確定したわけではなく、覆るかもしれないのですが。胞状奇胎はふつうの流産と異なり、病状が進む可能性もあるので、hCGの数値が下がるまで半年間は間を置かないといけないそうです。

ほんの十日ほど前までは、そんなこと考えてもいなかったのに、今のわたしにはその半年がとても長く感じられるのでした。


―― ※ ※ ※ ――


そんなわけで、今回のてづバはお休みさせていただくことになったのでした。

手術が前日、ということもありますが、ここ数日何も手に付かず、充分な数の作品を用意できない…というのも理由です。

楽しみにしてくださったかたには申し訳ないことですm(_ _)m

すでに出来上がっているものについては、落ち着いたころにネットショップで販売しようと思います。

しかし、落ち着いたころといっても、場合によっては2回めの手術もある…ということなので、しばらくかかるかもしれません(。-_-。)


たぶん、1ヵ月ほどすれば、ふつうの生活に戻って、制作の再開もできるでしょう。

11月にはデザインフェスタも控えています。

しかしもし、今回の妊娠がふつうのものであったなら、11月の出展は難しかったかもしれません。制作の時間も、今後は思うように取れなくなってしまうでしょう。

わたしは、自分のしごとを大切に思っていますし、楽しみにしてくださったかたに対して無責任だとも思います。

けれども、もし、そうだったらなぁ、とも思ってしまうのです。


いろんな生きかたがあり、いろんな喜びがあります。

ものを作る喜びを、手放すつもりはないけれど…。それがわたしの生きかただと思っていたけれど。

ほかの喜びを求めてもいいのかもしれないな、と思ったのです。

望んで授かるものでもないけれど。

そうなれば、数年は思うように制作できなくなってしまうかもしれないけれど…。それでも。


Chi・Chiがものを作らなくなることは、たぶんないけれど、ひょっとすると今後数年、遠ざかることがあるかもしれません。

そのときは、暖かい目で見守ってやって下さいませm(_ _)m

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