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親を許す事がゴールじゃない ②

セラピストの先生に今までの事を話した。
誰にも言えなかった家族の事を口に出した。
口に出すのも嫌だった事を言葉にした。

涙が止まらなかった。

今まで、誰かに話した時、勝手に判決を下される事の方が多かった。「良かったね」「ダメだね」「もっとこうした方が良いよ」「考えすぎ」って言われる度、私の気持ちは誰にも分かってもらえない。私は普通じゃないんだ。という気持ちが確信に変わっていった。

話を聞いてもらう事は、こんなにも優しい事だったのか。増やしもせず、減らしもせず、そっくりそのまま受け取ってくれた事が嬉しかった。あたたかかった。

先生は「話す事は、放す事でもあるの」と言ってくれた。

あぁ、私はようやく手放す事が出来るのか。今までずっと自分で握りしめて離せなかった、苦しかったコレをやっと。
それは、嬉しいことなんだけど、なんだか悲しくて、怖くて。
変わりたいってずっと思ってたのに、やっぱり変わるのは怖くて。
幸せになりたいってずっと思ってた。でも辛くて苦しい状況が普通だったから、幸せになる事は怖いことで。
でも、もぉ辞めたい。幸せになりたいのに、幸せな状況になるとやっぱり怖くなって、また苦しい状況に自分で戻ってしまう事は、もぉおしまいにしよう。

私は、そう決心した。

親を許せなくて苦しんでいる全ての人の幸せを願って。

つづく。

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