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セルフ解説10.闇照 - 引きこもりの祈り

AIRPORTのアルバム「Voyagers」10曲目「闇照」の解説です。

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コロナ禍で世界中が閉塞感に支配されていた2021年の2月ごろ、keiがこの曲のデモ(弾き語り)を送ってくれたことが、Voyagersというアルバム制作のきっかけだった。

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高校時代、2000〜2001年頃の私には、引きこもっていた時期があった。
歌詞はその頃にしたためていた。

外に出たいけど出られない。
祈るような気持ちで書くことしかできなかった。心の中の闇を照らしたい…闇照という造語は、当時のグチャグチャな感情をどうにかしたくて産み出した。

そんな経験があるものだから、パンデミックとはいえ国から外出自粛要請が出されるなんて思ってもみなかった。

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2021年、感染は拡がる一方だった。闇を照らしてくれる何かに縋りたかった。太陽は曻るが、闇は闇のままだった。ただ空を睨むことしかできなかった。

あの頃の自分と似ている気がした。

これを書いている今もまだ、収束を祈るばかりだ。

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2001年時点でに作らていたデモは、アルバム・ヴァージョンよりもドラマチックだった。

今にして思えば、高校時代のkeiから贈られていた応援歌だったかもしれない。

20年越しのアレンジは、昔のデモにあった静謐さを活かしつつ、ゆったりとしたドラムとやわらかいフレットレスベースで下支えをし、比較的シンプルなアレンジに落ち着いた。


相方keiによる解説はこちら↓

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