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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#301)。

あまりに僕がマイナーなため、僕がどれだけ警鐘を鳴らしても、届かない人には届かず、非常にもどかしい気持ちでいっぱいですが、今、この瞬間にも立花孝志に投資して、100万円単位でお金を溶かしそうな人が続出しているので、またしても記事を書かなければならなくなりました。いい歳こいた大人が情弱をこじらせて投資しているので、正直、助けてあげる義理はほとんどないのかもしれませんが、少しでも被害が少なくなるように、誰も見ていなかったとしても、警鐘を鳴らしておくことは大切です。


■ おかわり借金には「出資法違反」の疑いがある

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11月12日の定例記者会見で、立花孝志は「おかわり借金」の申し出について、希望者ベースで約8億円、入金ベースで5億7000万円ほどになっていると話していました。「NHKから国民を守る党」が国政政党になってから2年以上の間、僕はずっと「NHKから国民を守る党」の反社会的カルト政党ぶりを広く伝えてきましたが、今回の衆院選をキッカケに新しくN国信者になるような周回遅れの情弱が続出し、「年利5%」だと聞かされ、あっさりと振り込む人もいたと思います。しかし、このお金は非常に高い確率で戻ってくるかどうかがわかりません。この投資には仮に「年利30%」だと言われても、割に合わないくらいのリスクが隠されています。

リスク①:政党助成金で借金の返済はできない。

どうして立花孝志にお金を貸すと、利回り5%で返ってくるのか。立花孝志の説明では、来年の参院選で議席を獲得したり、それなりの票を得られた場合、もらえる政党助成金の額は大きくなり、政党助成金が増えるということは党の収入が増えるということなので、皆さんに5%の金利をつけて返せるぐらいにお金が儲かるというのが、立花孝志の説明です。しかし、政党助成金でお金を返すことは「政党助成法第14条」で禁止されています。立花孝志は、もらった政党助成金を一度、「ホリエモン新党」という政治資金管理団体に寄付をして、そのお金を再びN国党に寄付をすることで、マネーロンダリングが成立し、お金を返せるようになるとYouTubeで語りましたが、これは脱税の手口を自らネットに公開しているようなものなので、もしその方法で借金を返した場合、やっぱり「政党助成法第14条違反」に問われる可能性が高く、もし違反が認められた時には、そのお金を国に返還しなければならなくなります。もし返還を拒んだり、お金がなくて返還できなかった場合は、その次に支給される政党助成金が凍結されます。そうすると、立花孝志の返済計画に大きな狂いが生じるようになり、借金が返ってこない可能性が出てしまうのです。

リスク②:来年の参院選、立花孝志がシャバにいないかもしれない。

立花孝志の計画では、来年の夏の参院選で、各都道府県の選挙区に75人の候補者を擁立すれば、目標である2%の票を得られると自信満々に話しています。しかし、本当に75人の候補者を擁立できるかどうかは、正直、わからないのではないかと、僕は考えています。それは、そもそも「立花孝志がシャバにいるのかどうかが分からない」ことが大きな原因です。ご存知の方はご存知のように、立花孝志は不正競争防止法違反、威力業務妨害、脅迫罪という3つの罪で刑事裁判を受けています。先日、検察による論告求刑があり、「懲役2年6ヶ月、罰金30万円」を求めました。判決が出るのは来年1月20日。多くの人はこの求刑を聞いて、「それなら執行猶予がつく可能性が高い」と感じました。しかし、まだ正式に「執行猶予がつく」と決まったわけではありません。立花孝志は無罪を主張していますので、確率としてはそれほど高くありませんが、ワンチャンのチャンぐらいで、実刑判決になってしまう可能性がゼロではありません。また、仮に執行猶予がついたとしても、立花孝志は日頃から法の一線を越えがちな人間です。新たな犯罪が発覚した時には、執行猶予が取り消されてしまう可能性だってゼロではありません。他にもさまざまなトラブルを抱えていますので、ある日突然、刑事さんがインターホンを押してA4の紙を見せてくる可能性だってあります。そもそも立花孝志というのは、そのような人物なので、普通の人よりリスクはかなり高いと考えた方がいいでしょう。

リスク③:今回の「おかわり借金」には出資法違反の疑いがある。

今回、立花孝志が募集した「おかわり借金」には、出資法違反の疑いがあります。この疑いについては、立花孝志自身が11月12日の定例記者会見の冒頭で認めていますので、ここで指摘されていることを裁判で訴えようと言っても無駄です。立花孝志は、記者会見でこのように述べています。

「これに関して、ちょっとその、出資法違反ではないかっていうような疑いもあるんですけども、複数の弁護士さんに調査をしてもらいましたが、いわゆる金融庁も総務省も『個別具体的な案件については答えられない』というようなことで、これが出資法に抵触するのかどうかについては、回答がもらえないというままですね、来てます。ただ、あくまでも我々の党の目的で使うと、党内の利益のために使う分については、出資法第2条の目的っていうか、もうそこには抵触しないと思っているので、このままお金をお借りして政治活動・選挙運動、NHKの被害者を救うっていう、そういうね、我々のために使っていくということで行きます」

今回の「おかわり借金」には、出資法違反の疑いがあります。出資法というのは、簡単に言うと、「不特定多数の人に利益を約束してお金を預かってはならない」という法律です。厳密に言うと、もう少し細かい条件があるのですが、自称「法律の専門家」でいらっしゃる大先生に、僕ごときのザコキャラが「どこが出資法違反のポイントだったのか」という話を教えてあげるなんて「釈迦に説法」「孔子に論語」「尊師にウンコ」です。なので、今回の出資法違反の疑惑には「これをやっているから出資法違反の構成要件を満たしているよね」とか「こうやって言っているから出資法違反の構成要件を満たしているよね」とか、いろいろツボがあるんですけれども、全部の秘孔を押して、パーフェクトにヒデブーしているのが、大尊師・立花孝志大先生なのであります。

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例えば、こちらのグーグルフォームをご覧ください。これは立花孝志尊師がおかわり借金の募集をした時に、お金を貸したいという人が書き込むために用意されたものなのですが、注意書きのところに「支払利息については年利5%」と書かれています。そして、「返金依頼につきましては迅速に対応致します」とも書かれています。パーフェクトヒデブーです。ちなみに、素朴な疑問なんですが、立花孝志尊師はこの「おかわり借金」で、参院選のポスターを作り、貼る人にギャラを与え、2億円以上の供託金を払って大勝負に出ようとしていますが、もし参院選の途中で「これはあまりにN国党が劣勢すぎて元金が返ってくるか分からないぞ!」ってなことで、全員が返金を求めてきたら、既にお金を使っちゃっているのに、どうやって速やかに返金するのでしょうか。あくまで極端な例だということで、実際にそんなことは起こらないので大丈夫大丈夫ということなのでしょうか。それでも、ロジック的には既に崩壊しているということだけでも、明確に示しておきましょう。

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もしかしたら、不正競争防止法違反や威力業務妨害、脅迫罪の3つの罪で問われている刑事事件で執行猶予がつくかもしれないと言われている中で、新たに出資法違反を加えていこうというスタイル。ちなみに、もし借金を返せなくなっても「自己破産をすれば大丈夫」だと思っていたとすれば、そのシナリオも完全に潰れてしまったと言わざるを得ません。なにしろ、犯罪によって生じた損害金には自己破産が適用されないのが一般的なので、出資法違反をやらかした時点で、8億円の借金はきっちり返し終わるまで背負い続けなければなりません。さらに、刑事事件で問われてしまった場合には最大で懲役3年が加えられるため、高い塀の向こう側にいる期間がどんどん長くなってしまいます。立花孝志にその自覚がないから困ってしまうのですが、国政政党が出資法違反をやらかすなんて前代未聞で、これはとてつもない大スキャンダルに発展する可能性を秘めています。


■ 国政政党が出資法違反という大スキャンダル

この8億円の借金が「出資法違反」だと認められてしまった場合、これは歴史的な大スキャンダルに発展します。令和初期の政治を振り返った時に必ず出てくるであろう事件であり、まさか僕がその最前線に立ってしまうことになるとは思いもしませんでした。オウム真理教の事件で江川紹子さんが有名になったように、僕も「NHKから国民を守る党」というカルト政党で一躍有名になってしまう可能性が出てきてしまいました。一応言っておくと、僕はこうなることを予期して「NHKから国民を守る党」にカラんでいたわけではありません。立花孝志が「ちだい君を破産させる」と宣言して、僕の財産を奪い、生活を困窮させる目的でスラップ裁判を仕掛けてきたものですから、僕はただそれに対応していただけです。

立花孝志には「炎上系のパフォーマンス」で悪いイメージがあるかもしれませんが、一番悪い部分は「お金」です。既に令和元年度分の時点でメチャクチャでしたが、おそらく11月下旬に公表される令和2年度の政治資金収支報告書は、かなり大きな騒ぎになるのではないかと予想しています。立花孝志と立花孝志ひとり放送局株式会社には、党から既に1億円以上の貸付金がありますが、立花孝志個人のお金と、立花孝志の会社のお金と、立花孝志の政党のお金がグチャグチャになっており、本人も何がどうなっているのかが全然わかっていないのではないかと思います。立花孝志や立花孝志ひとり放送局株式会社に返済能力があるとは思えません。立花孝志ひとり放送局株式会社の前期の売上は、約283万円です。いくら無利子だと言っても、どうやってお金を返すつもりなのでしょうか。


■ つばさの党にも約968万円が集まる

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ある意味、立花孝志が確立したと言ってもいい、政治で金儲けをするというスキームは、「国民主権党」「つばさの党」に引き継がれ、先日、「つばさの党」が集めたお金は、968万2000円に及ぶことが明らかになりました。「つばさの党」の黒川敦彦は、NHKから国民を守る党の幹部になったそうで、陰謀論ばっかり語るYouTubeでは収入が先細るばかりだということで、立花孝志と同じようにお金を集め、目標の1000万円に到達したということです。「つばさの党」の公約は、「ワクチン危険」「ユダヤマネーをぶっ壊す」なのですが、「コロナはただの風邪」「国民主権党」にすら数百万円ぐらいは余裕で集まるご時世なので、「つばさの党」「NHKから国民を守る党」にも、それなりのお金が集まるのでしょう。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

今日、かつて立花孝志がコラボ講演した鴨頭嘉人と堀江貴文がオープンした池袋の焼肉店「ヤキニクマフィア」に、立花孝志がご来店したというツイートがありました。オープン日は10月29日の「肉の日」でしたが、立花孝志が訪れたのはオープンから2週間後。立花孝志が「おかわり借金」を募集する動画をアップしたのが11月4日。それから10日ぐらいで、入金ベースで5億7000万円。ようやく行きたかった「ヤキニクマフィア」に行くことができました。前日には「衆院選で黒字になりました」という動画をアップし、僕から「黒字になってないだろ、バーカ!」という記事を出されたため、「訴えてやる!」と言った翌日に「おかわり借金」の動画を出し、たくさんお金が入ってからの焼肉です。立花孝志がどんな高級な焼肉に舌鼓を打っていても、そりゃ人間生きていれば焼肉だって食うだろうという話ですし、べつに食いたきゃ食えばいいんですけれども、これから立花孝志や立花孝志の周りにいる人間たちが、いつの間にかセレブな生活をご自慢するSNSを発信してくると思いますので、そんなのをニヤニヤしながら見守り、今日もカップヌードルのカレー味をすすろうかなと思っております。

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