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【選挙ウォッチャー】 品川区議補選2018・分析レポート。

羽田空港の新飛行ルートをめぐる激戦が繰り広げられた品川区長選ですが、同日、品川区議補選も行われ、こちらはすごく地味なのですが、マニアックで興味深い選挙になりましたので、完全に玄人ウケするレポートとなっております。そもそも羽田空港の新飛行ルートの話もあまり理解せず、なんとなく現職に投票している人が多いことを考えると、もっと誰に投票したらいいのか分からない区議補選では、完全にイメージと組織票で決着してしまうのかもしれません。

芹沢 裕次郎 28 新 自民党
奥野 晋治  62 新 共産党
西村 柳一郎 40 新 無所属
高野 洋介  27 新 無所属
吉田 あつみ 60 元 自由党

この中で2015年のリベンジマッチとなっているのは芹沢裕次郎さんと吉田あつみさんの2名です。選挙としては珍しいことに20代の候補が2人も立候補しています。さっそく、それぞれの公約を見比べるとともに、このレポートでは品川区という街がどのような街なのかについても解説してまいります。


■ 戸越銀座は公明党支持者の多いエリア

戸越銀座商店街は、日本で最も有名な商店街の一つです。全長1300mと言われる一本筋の商店街で、美味しそうなコーヒー屋さんから目を引くラーメン屋さんなど、魅力的な店舗が軒を連ねます。しかし、この商店街を政治的な目線で見ると、商店街の至る所に公明党のポスターが貼られていて、この街に創価学会の信者、もしくは公明党の支持者がたくさんいるということを思い知らされます。共産党の奥野晋治さんが戸越銀座商店街の中に選挙事務所を構えていましたが、その向かいには当たり前のように公明党のポスターが貼られていて、しかも、この公明党のポスターはどうやら品川限定で貼られているもののようです。つまり、品川の公明党は積極果敢に街の人たちに自分たちの存在をアピールしているということになります。

立憲民主党や都民ファーストの会の選挙ポスターがないこともないのですが、圧倒的に多いのが公明党、その次に多いのが自民党のポスターで、実は、品川の戸越銀座商店街は「保守王国」と呼ぶべき場所だと言えます。オフィスビルがたくさん建ち並ぶエリアはともかく、品川の下町周辺は昔から自民党や公明党を支持する人が多い土地であると言えるかもしれません。


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