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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#106)。

とうとう「NHKから国民を守る党」の立花孝志代表が、中央区議の二瓶文徳さんに対する脅迫容疑で書類送検されました。立花孝志代表のことを熱烈に支持している「N信(N国信者)」の皆さんは、「書類送検されたぐらいで鬼の首を取ったように言うな!」と言っていますが、実は、鬼の首を取ったように言っているというのは被害妄想です。なにしろ、二瓶文徳さんを脅迫したことより、ジェノサイド(虐殺)を容認するような発言の方がよっぽどヤバいわけで、こちらは世界に配信されているニュースです。軽々とそんな発言をできる人が国会議員になっていること自体、日本の国民性が疑われるという話です。だから、立花孝志代表が書類送検されたというのは、およそ国会議員としての倫理観に欠けた人間性であることを示す「ごく一部」に過ぎません。そもそもN信たちは「書類送検ぐらいがどうした!」という論調ですが、こっちもそれくらいの気分です。「NHKから国民を守る党」の酷さは、こんなものではないのですから。

■ 堀江貴文さんをN国が公認する

ホリエモンこと堀江貴文さんが、次期衆院選の「NHKから国民を守る党」の公認候補になることが発表されました。堀江貴文さんはニッポン放送の買収計画に失敗した2005年の衆院選で、自民党や民主党からも誘いがあったとされていますが、すったもんだあって、国民新党の亀井静香さんが立候補する広島6区から無所属で立候補。当時は創価学会の組織票を取り込むために「比例は公明党」とまで言って当選を狙いましたが、落選しています。その後も政治との関わりはあり、今年の統一地方選では堀江貴文さんのサロンに参加しているメンバーらで構成される「旧ホリエモン新党」こと「ゼロの会」から立候補している人がいました。「ゼロの会」については国分寺市議選のレポートの無料部分でも解説していますので、詳しくはそちらをご覧いただきつつ、僕は9月21日時点で「堀江貴文さんがNHKから国民を守る党から立候補する可能性が高い」ということをツイートしていました。

僕の予想は全然当たらないことでお馴染みなのですが、今回は珍しく的中してしまい、久保田学議員との記者会見で知名度が上がった後だったこともあり、有名人にも「9月の時点で予言されていた!」と驚かれ、ちょっとしたノストラダムス状態になってしまいました。ただ、これは僕がスゴいのではありません。堀江貴文さんの政治思想、立花孝志代表の過去の発言、上杉隆幹事長の動きなどから察するに、おそらく堀江貴文さんにアプローチしていることは確実であり、丁寧にウォッチングしていれば容易に推測できることでした。ただ、僕は堀江貴文さんの公認を発表するタイミングは、当初の予定よりも早くなってしまったのではないかと見ています。というのも、堀江貴文さんの公認を発表するなら、解散ムードが高まり、NHKから国民を守る党の動きが注目されている頃に出すのが最も効果的であり、タイミングが来るまで持っておくべき有効なカードだったと思います。ところが、二瓶文徳区議に対する脅迫事件で書類送検をされたり、虐殺の発言で世の中からバッシングされているタイミングで、下がり続ける支持率を回復させるため、最も悪いタイミングで堀江貴文さん公認のカードを切ってしまいました。立花孝志代表が高く評価されていたところは「ギャンブラー」としての才能だと思いますが、僕は世の中のバッシングが判断を狂わせているのではないかと見ています。なので、このタイミングで堀江貴文さんを公認しても、マスザワ内閣さんのように、どこかのタイミングで「N国からは立候補しない」と宣言する可能性が出てしまったと思っています。もし、ホリエモンというカードを持っているのなら、パチンコのリーチのように、いつまでもビガビガさせて「出るかも出るかも」と引っ張っておきながら、出ないと見せかけて最終的に出るのが最も高い効果を発揮すると思います。しかし、しょうもない支持率回復のためにカードを切り、しかも、堀江貴文さんの狙いが「斉藤」というドライバー兼秘書を議員にすることであることまでオープンにしています。この時点で、週刊文春先生や週刊新潮先生に「ホリエモンのドライバーけんちゃん」が何者なのかを掘ってキープしておくための時間を与えています。これから「NHKから国民を守る党」は国会でも追及される立場になると思いますし、NHKから国民を守る党から立候補するということが堀江貴文さんにもマイナスの影響を及ぼすことになるのではないかと思うため、N国党が嫌われれば嫌われるほど堀江貴文さんにとって、うるさいことを言われる機会が増えるはずです。なので、いよいよ面倒臭くなった時には「出ない」と宣言する可能性があると見ています。

■ 堀江貴文さんによる「替え玉選挙宣言」

日本の選挙制度の穴を突いていると言えば突いているのですが、これはあまりに悪用しすぎです。先日、NHKから国民を守る党の立花孝志代表が、堀江貴文さんを公認すると発表しました。これは立花孝志代表が動画で述べていることですが、堀江貴文さんとしては秘書をしている38歳の「斉藤」という人を国会議員にしたいので、一度、比例・東京ブロックで堀江貴文さんが立候補し、ホリエモン人気で票を獲得して当選を果たしたら、あとは堀江貴文さんが辞任をして、どこの馬の骨かもわからない「斉藤」という人が議員を引き継ぐというのです。こんなことがまかり通るなら、新垣結衣ちゃんに立候補してもらい、新垣結衣ちゃんはドラマやCMがあるから忙しいということで国会議員を辞任し、裸に首からネクタイを巻いただけの奴が「こんにちは、今日から新垣結衣議員の業務を引き継ぐことになった『全裸議員』です」と出てきてもOKということになります。投票によって当選した人と、実際に国会議員として働く人が違う。とても好感度の高い新垣結衣ちゃんが議員になるかと思いきや、明日にも犯罪をしそうな変態が議員になるかもしれないという話です。こんなことになったら、もう選挙をする意味はなくなってしまいます。

「選挙に立候補する人と実際に政治家になる人が違う」ということを堂々とやってのけようとする立花孝志代表は、NHKをぶっ壊そうとしているのではなく、民主主義をぶっ壊そうとしている以外のナニモノでもありません。こんなことを堂々と認めて良いはずがありません。「れいわ新選組」で山本太郎さんが同じことをしているじゃないかと言っていますが、全然違います。確かに、山本太郎さんは人気者ですが、山本太郎さんに投票しても、1議席目と2議席目は舩後靖彦さんと木村英子さんであることがわかっていて、多くの有権者がそれを理解した上で投票をしていました。最初から舩後靖彦さんと木村英子さんが前に出ていて、「この人たちが当選しますよ」と示されていたのです。一方、NHKから国民を守る党で立花孝志代表や堀江貴文さんがやろうとしていることは、投票されたのに無責任に辞職し、次の人に譲ってしまおうというものです。そもそも議員なんてやるつもりのない人間が立候補して票を集め、議員になりたいけど実力の足りない人間に任せることになる。これでは民主主義がなくなってしまいます。

■ 議員会館で小西洋之議員を襲撃する

二瓶文徳区議に対する脅迫容疑で書類送検され、ライトなN国信者が離れてしまいかねない状況になったため、ネトウヨから嫌われている小西洋之議員を襲撃する計画を思いつきました。理由は「Twitterで批判されたので対談を申し込んだのに断られたから」です。国会議員は日頃からいろいろな仕事をしているので、いちいち立花孝志代表と対談するほど暇ではありません。ましてや、「今から対応しろ」と言われても、この世に立花孝志以上に暇な議員は存在しません。小西洋之さんの秘書からは「公務中なので失礼します」と言われて電話を切られたのですが、「公務のため失礼しますとかヌカしてるわ」と言い、議員会館内の小西洋之議員の部屋をカメラを持って突撃したのです。この頭のイカれた行動に対し、立花孝志議員の部屋では笑い声が響いており、立花孝志議員のスタッフまで同等にイカれている様子が垣間見えます。

立花孝志代表は一体、何様のつもりなのでしょうか。これだけ素行の悪いことを続けていれば、他の議員から批判されるのは当然で、そんな批判すら許容できないなら議員なんか辞めちまえという話です。どの口で直接民主主義だと語っているのでしょうか。立花孝志代表は、議員のセキュリティーのために撮影禁止となっている議員会館の中を堂々と撮影し、議員会館の構造を公開し、議員に対するテロの計画を準備しようという過激な団体やテロリストたちに情報を与えました。こうした動画を公開することは、今、このタイミングでテロを計画している者に対してだけでなく、10年後、20年後、30年後、テロを計画する「未来の組織」に対しても情報を与えることになります。つまり、立花孝志は計り知れないほどの国益を損なう行動をしていると言えるのです。「エレベーターや廊下しか映していないから問題ない」と言っていますが、エレベーターや廊下を映していることが既に問題であることに気付かないレベルの低知能ぶり。つまり、立花孝志代表がやっていることもまた「テロ」であると言っても過言ではないのです。

立花孝志代表は、小西洋之議員の秘書に「あなたの事務所は公務中だと言って電話を切るのか」と言っていますが、「テメエの事務所は電話を切ったらカメラを持って突撃してくるのか」という話です。自分の悪質さを棚に上げて、よく他の議員の秘書のことを詰められたものだと思いますけど、廊下で「議論しましょうよ、小西さーん!」などと騒ぎ出す立花孝志代表。完全にイッちゃってるモンスタークレーマーです。立花孝志代表はまた大きな声を出すことでディベートで勝っているような雰囲気を出していますが、小西洋之議員の言っていることの方が圧倒的に「まとも」です。書き起こしましたので、ぜひ読んでみてください。

小西:「小西ですけども。今、千葉の被災対応で千葉県知事に対して、私、連絡している最中です。先程お電話いただいた時に公務中なので対応できないと、きちんと秘書からご連絡させていただきました」

立花:「いつ対応してくれるんですか?」

小西:「あの、お引き取りいただけますか?」

立花:「いつ対応してくれるんですか?」

小西:「何に?」

立花:「対応しないんですか?」

小西:「何? 何についてですか?」

立花:「あなたはTwitterで私に対してね、国連憲章違反だとか憲法を無視して、ってツイートしてるじゃないですか」

小西:「だから何ですか?

立花:「だから議論しませんかって、あなた、じゃあこれからどうするんですか?」

小西:「ちょっと待って。議論しないか私に呼び掛けているんですか?」

立花:「べつに議論はしなくていいですよ。じゃあ、あなたは」

小西:「私はあなたから今日この瞬間以外、何の連絡もいただいていないんです、この間

立花:「Twitterで出してますよ、あなたに」

小西:「私にですか? あの、立花さんが私の」

立花:「あの、今、お忙しいの、じゃあ、わかりましたよ」

小西:「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。事実関係確認させてください」

立花:「どうぞ」

小西:「立花さんが私に対して、Twitterか何かで議論を呼び掛けているんですか?」

立花:「はい」

小西:「あ、申し訳ありません。もう千葉の被災対応で、朝から夜まで必死に私、今、やってますので、まったく存じ上げませんでした。今、今申し上げたように、千葉県知事に連絡取っているんで、今はお引き取りいただけますか?」

立花:「んじゃあ、この後の」

小西:「お引き取りいただけますか?」

立花:「じゃあ、いいですよ。この後もお話しする気はない?」

小西:「今はできません!

立花:「じゃあ、ご連絡お待ちしてますね

この会話を見れば、立花孝志代表の言っていることがメチャクチャであることは一目瞭然です。立花孝志は一方的にTwitterで「議論しろ!」と呼び掛けていたけれど、小西洋之議員はまったく見ていなかった。そりゃそうです。何が悲しくていちいち立花孝志代表のTwitterを積極的にチェックしに行かなければならないのでしょうか。僕だって仕事だと思って仕方なくチェックしているぐらいなのに、毎日、いろんな情報をチェックしなければならない国会議員が、いちいちテメエのツイートなんぞチェックしているはずがございません。ましてや、これまで何度も秘書などを通じて対談の日程を調整していたわけではなく、いきなり電話をかけてきて、いきなり突撃してきているのです。どれだけ非常識な人間なのかが分かると思います。N国信者は「常識の概念にとらわれない立花孝志先生、カッコイイ!」と思っているのかもしれませんが、社会人としての基本中の基本みたいな超初歩的な社会常識を身につけていないので、こんな人間がよくNHKで働けていたと思うレベルです。NHKではさぞかし仕事ができなかったことでしょう。立花孝志代表の「あなた、私に憲法違反だとツイートしているじゃないですか」に、「だから何ですか?」と返しているド正論の小西洋之議員が面白いです。

■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

こうしている間にも、また我孫子駅前で、柏市議の大橋昌信議員がトラブルを起こし、おじいちゃんを私人逮捕したようです。もう「NHKから国民を守る党」は公安に監視されるべき危険なカルト政党であると思います。早く普通の選挙レポートをお届けしていきたいのですが、伝えるべき話がたくさんありすぎて、また無料記事を連発することになりそうです。

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