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【選挙ウォッチャー】 江東区長選2019・分析レポート。

そもそも日本という国が高齢化しているため、区長も「おじいちゃん」になりがちです。北区長選の84歳もなかなかですが、江東区は現職が75歳。新人は71歳と39歳ですが、若い人に期待しようという声は少なく、現職が圧勝する選挙になりました。これだけ圧勝するということは、それだけ区民から愛されているということなのかもしれませんが、現職を脅かすような素晴らしいライバル候補が現れないというのは、これはこれで日本の闇かもしれません。

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山崎 孝明 75 現 元自民党
吉田 年男 71 新 元共産党
遠藤 洋平 39 新 社会保険労務士

今回の区長選の争点は、2020年の東京五輪を控え、国際観光都市を実現するためにどうしたらいいのか。さらには東京五輪以降のさまざまな問題点と解決策。どのようなビジョンを持って区政に当たるのかがポイントとなっております。あまりに暑すぎる8月にオリンピックを開催することがおかしいわけで、このままでは高いチケットを買って熱中症になる人もいるし、アスリートが熱中症で倒れることもあるでしょう。本当はハコモノを作りたいだけで、スポーツのことなどどうでもいい東京五輪。こんなに頭の悪いオリンピックは即刻中止した方がいいと思いますが、多くの日本人は何も考えておらず、東京五輪の開催を楽しみにしています。


■ ウンコ臭い海で泳ぐ五輪アスリートたち

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お台場のあるエリアは、港区品川区、江東区にまたがっています。厳密に言えば、問題になっている会場は「港区」ですが、お隣の江東区も無視できる立場ではありません。8月11日、水泳オープンウォーターの東京五輪テスト大会が開催され、参加選手から「トイレの臭いがする」「水温も気温も高いし、泳ぎながら熱中症になるんじゃないかと不安だった」などの不満の声が漏れたとニュースになりました。「トイレの臭い」というのが、これまたオブラートに包まれた表現なんですが、ぶっちゃけた話、「ウンコ臭い」ということなのです。

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かねてから指摘されていたことなのですが、実は、港区では大雨が降ったりして下水の処理ができなくなると、汚水に塩素を混ぜてそのまま放流しており、ウンコの水がそのまま海に流されているのです。なので、雨や風によって海の底にある汚泥が攪拌されたりすると、ますますウンコ全開。2年前の検査では国際競技団体が定める基準値の21倍の大腸菌が検出されたことが問題になり、水質を改善するためにポリエステル製の水中スクリーンなるものを導入。これで川からウンコが流れ込むのを防ぐ計画なのですが、海にスクリーンというのは「暖簾に腕押し」みたいな感じで、どこまで効果を発揮できるのかは未知数。今でも大雨が降ったりすると大腸菌が基準値を超えてしまうことがあるそうで、大会関係者は「大雨が降らないことを祈る」としています。出ました、日本の必殺技「祈る」です。祈れば雨が降らず、ウンコがマシになると思っているあたりが、いかにもジャパンクオリティー。どうせサーフィンは千葉県でやるんだし、野球やソフトボールに至っては福島県でやるんだし、いっそのこと、お台場でやらなければいいのではないかと思うのですが、世界のトップアスリートたちとウンコ祭り。こんな国であることが恥ずかしくてなりません。

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こうなったら選手たちは、どこの馬の骨かも分からないハゲたオッサンのウンコに浸かっていると思うから気持ち悪いわけで、目の前にはフジテレビもあるんだし、あの可愛いアイドルのウンコかもしれないと思ったら、少しだけ気分が楽にな・・・はぅ! アイドルはウンコをしませんでした! ということは、ここに垂れ流されているウンコは100%キモいオッサンのウンコです。救いようがありません。

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アスリートはウンコの海で泳ぎ、観客は熱中症の危険のある屋根のない会場で観戦する。夏のお台場はあまりに暑すぎるので、どうにか涼しく観戦できないかということで、先日、この会場で壮大な実験が行われたのですが、それは「降雪機」を使って雪を降らせるというものでした。結果は背中に氷が入ったりして冷たいものの、暑さはまったく変わらないことが判明し、さらにはカメラマンが氷に足を滑らせてコケるというアクシデントもあったそうです。物理的に考えれば、こんなので涼しくなるはずがなく、むしろ湿度が上がって息苦しくなり、不快感が増すだけ。思いっきり逆効果です。別のところでは「東京五輪に向けてサウナで高温に慣れておくことは有効だ」と言い出す始末だし、この国のバカさ加減は止まることを知りません。

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僕たちは韓国で開催された平昌五輪のグダグダ加減を笑ってきましたが、よく考えたら、日本で開催される東京五輪の方が圧倒的にヤバいです。お台場の海はウンコだらけで、およそ先進国とは思えない下水処理が行われていました。ウンコを垂れ流しているのは港区だけでなく、ほぼすべての区で下水処理が完璧に行われていません。なのに、日本は「大丈夫大丈夫作戦」だけが超一流です。基準値を超える大腸菌の数が見つかっているのに、トライアスロンの大会に合わせて、お台場の海では子どもたちが楽しめるイベントが開催されていました。何も知らない親子が大腸菌だらけの海で泳ぎ、ちょっとした海水浴気分を味わうのです。日本は世界に誇れる技術大国のはずですから、お台場の一角だけでも大腸菌を処理できる技術を開発し、こういうところで日本の技術力を改めてアピールし、東京五輪後のビジネスにつなげるのが筋だろうと思いますが、こうした大胆な解決策は見出されません。やっていることは「雨が降らないことを祈る」なので、卑弥呼か安倍昭恵夫人の世界です。「祈ります」で解決できると思ったら大間違いなのです。


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