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【選挙ウォッチャー】 那珂市議選2020・分析レポート。

今年の元日はカルト満載の杉並区議選をお届けしたのですが、去年の元日は「那珂市議補選」という超マニアックなレポートから始まっていました。理由は那珂市議補選に日本第一党の原田陽子さんが立候補し、欠員4のところを6人が立候補する選挙だったのですが、見事、ヘイトBBAの原田陽子さんを落選させることに成功したからです。あの時は当選してしまうのではないかとドキドキしたのですが、那珂市民のリテラシーの高さに助けられ、無事に落選させることができました。ところが、今年の那珂市議選は定数18に対して19人しか立候補者がおらず、落選する人がたったの1人という選挙になってしまい、選挙に弱そうな人も立候補しているので、日本第一党が地方議会に初めての議席を獲得してしまう可能性が出てきてしまいました。日本第一党は、今年の統一地方選では10人くらい擁立していたのですが、見事なほどに全滅してしまい、政治団体を名乗りながら、どこの議会にも議席がない「ただの趣味サークル」状態だったのですが、ここで初めての議席を獲得してしまうと、いよいよ「カルト政治団体」の仲間入りを果たすことになります。

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僕はカルトが政治に入り込んでしまうのを阻止するべきだと考えておりますが、阻止できないのは自分の知名度の無さが原因だと考えています。もう少し僕に知名度があって、皆さんに危険を伝えられるような存在になっていたら、きっとこうなる前に止めることができたのだろうと思うのです。ですから、自分への戒めの気持ちも込めて、日本第一党の原田陽子さんが当選してしまった時には、1ヶ月にわたってジュース、ラーメン、アルコールを禁止し、修行僧のような毎日を過ごそうと思っております。


■ 日本第一党が初議席を獲得した

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ご覧いただいたら分かるのですが、原田陽子さんの選挙ポスターには「日本第一党」とはまったく書かれていません。所属政党も「無所属」となっていて、ポスターのデザインが日の丸バックではあるものの、これだけで「日本第一党」であるとは判断できないため、あえて日本第一党であることを隠して立候補している「ステルス候補」であると言えます。選挙公報にも「日本第一党」であるとは1文字も書いておらず、「外国人に頼らない日本人による介護を目指す」とは書いているものの、あくまで介護業界の話をしているようにも見て取ることができ、事情を知らなければ、その奥に外国人差別があることに気づくことはできません。

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原田陽子さんの選挙公約は、出産・子育て支援、通学路の整備、防犯カメラの増設、ドライブレコーダーの購入補助、女性の声を届ける、そして、外国人に頼らない日本人による介護です。原田陽子さんはゴリゴリの日本第一党の候補であり、水戸駅でガンガンにヘイトスピーチをかましていたぐらいなので、ここには書いていないけれど、本当は「外国人の生活保護受給者から受給資格を剥奪する」「教科書は育鵬社のものを採用する」などを訴えたいはずですが、選挙公報には一言も書いていません。なんなら、かわいいイラストまで添えられているほどで、よほど原田陽子さんのことを調べない限り、彼女が日本第一党の候補であることは窺えないのです。よって、今回の選挙では658票を獲得し、当選を果たしてしまいました。

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なぜ日本第一党の原田陽子さんが当選してしまったのか。それは日本第一党の主張が通ったわけではありません。ご覧の通り、原田陽子さんは日本第一党であることをまったく伝えることなく、ステルスで当選しているわけですから、事情を知らない人が見たら、ただの無所属の候補なのです。ネット上では「中国から新型コロナウイルスが入ったことで、中国を嫌った人が投票してしまったのではないか」という声もありましたが、その可能性はほとんどないと見ています。


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