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【選挙ウォッチャー】 葛飾区議選2021・葛飾区議会が腐敗している件。

もし、自分たちのまわりに頭のおかしい人間がいた場合に、多くの人は「関わらない」ことを選択すると思うのですが、それが議会で起こってしまうと最悪だという話が、先日、葛飾区議会でありました。みんなが冷たい視線で見ている中、議会の一般質問で「NHKから国民を守る党」の立花孝志が、議会に設置されたカメラに向かって拳を握り、「NHKをぶっ壊す」というキャッチコピーを言うパフォーマンスをした後、壇上で「NHK以外のことはやらない」と宣言した上で、小学校の教室にあるテレビの契約が未締結であり、NHKに遡って受信料を支払う必要があるという内容の質問をしていたのです。NHKの受信料は小学校などの公的教育施設の場合には免除される仕組みになっており、契約したところで受信料は0円なのですが、免除の契約ができていないのであれば、遡ってお金を払う必要があると言い出し、「契約状況を確認の上、適宜対応する」という旨の回答を得ていました。この様子を見ていた葛飾区議の高木信明議員が「葛飾区民をバカにしている」とブログで不満を漏らしたのですが、このブログの存在を立川区議の久保田学に教えてもらった立花孝志は、同僚議員から受けた至極まっとうな批判に発狂。深夜に狂ったように高木信明議員に電話をかけ、一方的に激昂しながら「ブログを消すな」と迫ったのでした。自分は何度も動画を消しているくせに、深夜に狂ったように電話をかけて、発言を撤回させる。こういうマウントが通用してしまうと、立花孝志がますます調子こいてしまうのですが、数々の問題発言を繰り広げていながら辞職勧告すら出ていない葛飾区議会を見ていると、もう終わっているのかなと思います。


■ 立花孝志の「市議会議員」の解説動画

立花孝志は「市議会議員の仕事はなに?」という動画を今年1月13日にアップしており、市議会議員や区議会議員の仕事について、このように語っています。

「よくね、あの、僕、あの、よく、生放送のね、ニコニコ生放送とか、ふわっちとかでね、可愛らしいとか美人の女の子の放送に行ってはね、可愛いですねとか、コメントするわけですよ。僕のこれ趣味なんで。で、そうするとね、そういうちょっと何だろう、こう浮ついたコメントをしているとね、政治家の仕事をしろとか、仕事をしろとか、区議会議員としての仕事をしろって、よくまあ他の人が書いてくるんですが、逆に、じゃあ政治家の仕事って何? 区議会議員の仕事って何っていうのを逆に聞きたいんですよ

政治家になったけれど、政治家の仕事がわかっていない。むしろ有権者に区議会議員の仕事って何かを逆に聞きたい男、これが「NHKから国民を守る党」の代表・立花孝志です。立花孝志は「僕が考える本来の仕事」ということで、動画でこんなことを言っています。

「これは僕が考える本来の仕事ですよ。市議会議員っていうのは、市長のやろうとしていることに対して、YESかNOかを意思表示するのが、市議会議員の仕事。これが本業だと私は思ってます。どこにも市議会議員の仕事って書いてないんですよ」

市議会議員の仕事は、日頃から市民の声を聞き、どのような行政サービスをしてほしいかを確認した上で、街の発展のためにどうすればいいかを考え、実行するために、市長や同僚の市議たちに働きかけ、それを実現することです。市長のやりたいことにYESとNOでジャッジするだけが仕事ではありません。こんな基本的なことすら理解できない知性の男が議員をやっているのですから、葛飾区民の皆さんは一体、何を考えているんだと桜田義孝先生を生み出した柏市民の僕が言ってみます。

「僕は船橋の市議会議員をさせていただいて、今、葛飾区の区議会議員をさせていただいているんですが、船橋市は50人の議員がいて、葛飾区は40人の議員がいるんですね。で、50分の1とか、40分の1で、さあ、何ができるんですかって言われたら、はっきりと言います。何もできません!

こんなに堂々と自分が無能であると宣言する議員をいまだかつて見たことがありません。1人の議員が他の議員と話し合って新しい仕組みを作っていくことだってたくさんあるし、そういう時のために他の会派の議員とコミュニケーションを取って、実現に向けて動き出すのが「議員」のはずです。ところが、立花孝志は他の議員とのコミュニケーションをほとんどないのでしょう。「何もできない」と断言する能力の無さ。それなら、オマエがいてもいなくても変わらないんだから単なる税金の無駄でしかなく、今すぐ議員を辞めろって話です。

「区長のやることがおかしいなと思って反対をしたって、残りの39人が賛成をしたりとか、まああの、いわゆる自民党と公明党って、基本的には、葛飾区も船橋市もほとんどの市議会は自民党系の人と公明党の人で過半数を占めているので、その、それ以外の人が反対をしても全部市長のやりたいように、仕事ができるようになっているんですよ。特に、地方の場合は自民党と公明党だけじゃなくて、民主党の人たちもだいたい与党に入ってるんですよ」

議会でおかしなことがあった時に市民に知らせるのも議員の役割です。ところが、立花孝志はこれまで議員のおかしなことを指摘するどころか、葛飾区が出している育児家庭向けの助成金を「転売してお金を稼げばいい」と悪用する方法を指南するなど、むしろ葛飾区にご迷惑をおかけするばかり。本当に議員を辞めた方がよろしいのです。

「ということで、市議会議員の仕事っていうのは何だろうかって言った時に、多くの市議会議員は、例えば、道路がヘコんでるとか、雨降った時に水はけが悪いとか、夜、街灯が暗いとか、道が狭いとか、道路のその「止まれ」とか書いてるペイントが薄いとかね、もうね(笑)、こんなことを日頃やってるんですよ、市議会議員って。これは自民党、公明党だけじゃなくて、その他の無所属の人もね、これね、地元のそういう住民の声を聞いて、それを市役所に届けることをしてるのが市議会議員。多くの人がそんなことをやってます。でも、これ、本来の市議会議員の仕事じゃないっすよ。でも、票が欲しいから、自分の地域っていうのを固めて、その地域の中で、例えば盆踊りがあるから、じゃあ盆踊りに対して市役所からいくらか町内会にね、支援金が補助金が下りるように申請をしたりとかするのが市議会議員の仕事だと思っている人がいっぱいいるんです。実際、そういう市議会議員が多いんですね。で、あの市議会議員の仕事、これをしてはいけませんって言っていることじゃないんですよ。ね、あの、するなって言っているわけじゃないんですけども、基本的にね、市議会議員って何もすることがないんですよ。やっている人は自己満足の世界

日頃からこんなことを言っている議員は「区民をバカにしている」と言われて当然だと思います。ましてや議会で自己中心的なパフォーマンスをして、それをネットに流してドヤをしているのです。やっていることはコンビニのおでんを直食いしてインスタグラムに載せているバイトと変わりません。一種の「こんなことやってやったで!」をアピールしたいのです。本来の議員の仕事は、住民の要望を聞いて市や区に届けること。多くの議員がやっていることはそれが市議会議員や区議会議員の仕事なので、それを「自己満足」だと言い切り、自らの仕事は「集金人を追い払うこと」だと言って、わざわざ議員にならなくてもできることを堂々と言ってのける。葛飾区民の一部の皆さんは、こんな人間に間違って投票してしまったのです。


■ 高木信明議員と立花孝志の騒動

先日、葛飾区の高木信明議員が、あまりにもふざけているようにしか見えない立花孝志の一般質問を受け、愚痴に似た感想をブログに綴り、それが原因で立花孝志から激昂して深夜に電話がかかってきた末に、その音声を勝手に公開され、高木信明議員がブログを削除するという一幕がありました。高木信明議員は記事を消してしまったので、今は立花孝志が公開されているコピペの文章しか残っていないのですが、高木信明議員がこのような内容を書いています。

「ごめんなさい。区民をバカにされ、それを我慢するのは私にはもう無理…。これまでの様々な場で、私、高木信明は、あえて敵は作らず、仲良く助け合いながら区政に励みます!とお伝えしておりました。ですが、ごめんなさい。私には『この方』だけは無理です。同僚と言ってよいのかわかりませんが、この前の選挙で当選した方々は、会派が違っても(つまり考え方の方向が全く違ったとしても)きちんと話し合えば、どこかでわかり合える、一緒に葛飾区制を考えられる、と思っておりますが。この方に投票した2954票、3000人近くの方は、きっと某放送局に嫌な思いをしていらしたのでしょう。そうでなければ、ここまでふざけきった態度を、まがりなりにも区議会の第1回定例会で、行うこの方に、投票はしないのではないでしょうか。33位でご当選なされているので、38位の高木より高い評価ということになります。まあ「どうせ誰がやったって、区政なんか変わらないんだよ!!!!!」というご意見を駅前で結構伺ってましたから、仕方がない素地ではあったと思います。ですが、それにしても、私にはこの方がきちんと区政と向かい合っているとは思えない。したがって、協力して仕事をしろと言われても、きっとうまくできないと思う、つまりこの方に私は信頼関係を築くことができない、ということを今回のこの動画の状態から感じたわけです。きっとたくさんの彼のファンからお叱りを受けるのでしょうから、私の、この愚痴にも近い記事は後日削除いたします。どこからこんな自信が生まれるのか、解らないし、ただただ驚くばかりですが、この方と同じことを私がやったら「税金ドロボウ!」と後ろ指どころか街中から批判されて、政治家生命は終わると思います。皆様はこの動画をみてどんな感想を持たれますか? 私は、区民をバカにしていると思います。我慢できません。(一般質問は、重要で神聖なものに近い感覚があったので。)youtubeの動画の下部にある感想を書いている方々も、きっと私とは意見が合わないのだろうと思いました。」

何一つ間違えたことは言っていないし、先程の立花孝志の発言を読んでいただいたら、どう考えても立花孝志の発言は葛飾区民をバカにしているとしか思えません。立花孝志は高木信明議員に「命懸けでやっている」と主張していましたが、NHKの集金人を追い払うことなんて議員にならなくてもできるし、日頃から「議員はやることがなくて暇だ」と言っている人間が、どの口で命懸けだと言っているのでしょう。言っていることとやっていることが全然違う時点で議員としての資質に欠けています。議会はYouTubeのスタジオじゃないんですから、カメラ目線でナメたことをやっている議員に対して憤りを感じるのは当然ですし、それなりの一般常識を持っていたら我慢ならないのは当然でしょう。議会でパフォーマンスをしている時の後ろにいる議員たちの冷ややかな視線を見てください。他の議員たちも、きっと高木信明議員と同じ気持ちに違いありません。しかし、こうした議会を愚弄するような動きをしても辞職勧告の一つも出さないのであれば、葛飾区議会には自浄作用がないということになります。電車でマナーの悪い客を見ているんじゃなく、ここは葛飾区民のために仕事をする場なのだから、こんなバカなことをやっている議員がいたら、厳しく叱りつけて当然なのです。何もしないから迷惑行為が悪化してしまうわけで、この問題に毅然とした態度で臨む議員がいないというのは、葛飾区議会が丸ごと終わっているとしか言いようがありません。


■ 高木信明議員はブログを削除

こんなにガッカリする結末はありません。深夜に狂ったように電話をかけてきた立花孝志は「葛飾区がどれだけNHKの集金人の被害を受けていると思っているんだ」と激昂していましたが、そもそもNHKの受信料というのはテレビがある時点で支払わなければならないもので、集金人は不当に支払っていない人たちに催促をするものです。テレビがない人に金を払えと言っているのではなく、テレビがあるのにお金を払っていない人にお金を払えと言っているのですから、放送法に基づいて、適切な対応をしているに過ぎません。それを立花孝志は「被害」と呼んでいるわけなので、そもそも「被害」ではありません。もちろん、僕が見たことがありませんが、少々強引に契約することを求める集金人もいないことはないのでしょう。しかし、もし本当にNHKの受信料問題に取り組むのであれば、集金人を撃退することではないし、政党でなくても日本会議のように国を動かしていくことの方が効果が高いはずです。議会で「NHK以外の仕事はしない」と宣言し、カメラに向かってパフォーマンスをするだけ。こんな議員は必要ないし、大学受験を目指しているのにエロDVDを見ながら保健体育の間違った知識ばっかり入れているのと同じです。およそ結果に結びつく行動とは言えないわけです。だから、高木信明議員の言っていることは何一つ間違いではなく、いくら怒ったからといって深夜遅くにアホみたいに電話をかけてきて、それをYouTubeにアップするような社会常識の欠片もない人間を議員にしておくこと自体がおかしいのです。なのに、高木信明議員は何も間違えていないブログを削除してしまいました。これでは間違っていないことを間違ったと認めることになってしまい、今度は立花孝志の主張が正しいことになってしまいます。おかしいものにおかしいと言えない議員は、これまた価値がありません。一度は区民のために正しい指摘をしたのですから、高木信明議員には他の議員とも連携して、ダメなものにはダメだと言ってもらいたいと思います。頑張ってください、高木議員!


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

ダメなものにダメだと言ったら、スラップ裁判を仕掛けられ、10万人ほどの登録者数がいるYouTubeのチャンネルで「やーい、被告!被告!」と言われているわけですが、こんなお粗末な人間が議員をやっているというのは、本当にこの国の闇です。おそらくNHKから国民を守る党が最底辺で、これ以上ヤバいカルト政党は他にないと思っているのですが、ダメなものにダメだと言わず、放置しておくのが一番良いんだということで、どんどん悪化の一途を辿っています。病気と政治家は早期発見、見つけた瞬間に対処しなければ手遅れになってしまうこともある。だから、けっして無視してはいけないのです。僕がレポートを書いたぐらいではNHKから国民を守る党がなくなることはないのですが、NHKの受信料問題を深刻だと思っている人ほど、NHKから国民を守る党では解決できないので、よりまともな選択を心掛けなければなりません。さて、この裁判の動画の検証は明日の「N国マガジン」にてお届けします。[了]

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