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【選挙ウォッチャー】 参院選2022・片山さつき大臣のスキャンダルまとめ。

現在、ゴリゴリに「口利き」「不正経理」の疑いが噴出している片山さつきさんは、2022年に全国比例区から立候補する予定の参議院議員です。2年前に参議院議員に再選を果たしたばかりなので、次のチャンスは2022年ということになり、あと4年間は落選させるチャンスがありません。「朝まで生テレビ」「TVタックル」など、政治を扱うテレビ番組に出演することが多いため、お茶の間の知名度の高い政治家ですが、その裏では謎のお金が動いていたり、申告しなければならないお金が申告されていなかったり、財務省で働いていたくせに「お金の管理ができない」という真っ黒な国会議員であることが発覚しつつあります。こんなに透明性に欠けた議員がテレビ番組に出演して偉そうに喋っていること自体がおかしいという話なので、このレポートは4年後のためにとっておきたいと思います。

皆さんも忙しいと思うので、いちいち片山さつきさんのスキャンダルばかりを追っているほど暇ではないと思いますので、ここまで週刊誌や国会質疑で問われている疑惑の数々をまとめていくことにしましょう。こんな議員が何の責任も取らずに国会議員を続けていること自体が、とっても不思議な話です。不正があっても全然辞めないので、これが当たり前になりつつあるかもしれませんが、本当は国会議員を辞職しなければならない話だと思います。


■ 事の発端は「週刊文春」が報じた口利き疑惑

事の発端は、沖縄1区比例復活の国場幸之助先生が人妻に「パイズリしたい」というLINEを送っていたことが報じられた号の「週刊文春」です。2015年、税務調査を受けた企業の経営者から相談を受け、国税庁に働きかけるための着手金として100万円を請求。企業経営者と片山さつき大臣の音声データが存在し、片山さつきさんが国税局長に電話をしていたという事務所関係者の証言まで存在する状態です。誰がどう見ても完全に証拠が揃っているため、普通に考えれば「真っ黒」なのですが、なんと、片山さつきさんは「口利きをしたこともなければ、100万円を受け取ったこともない」としていて、音声データについては「似ている気はするが、自分の声かは判断できない」と言い出しました。安倍政権はこれまで甘利明さんの賄賂疑惑をはじめ、これまであらゆる疑惑に、どれだけ証拠を突きつけられても「どうでしょうね?」と言うだけで、まったく認めることはないし、まったく責任を取ることもありません。誰がどう見ても完全にアウトな案件でも徹底的に否定すれば乗り切れるというのが現在の安倍政権のスタンスです。片山さつきさんは早々に「週刊文春を訴える」と逆ギレを見せたわけですが、これは裁判に勝つか負けるかという話はあまり関係ありません。それより国会で質問された時に「訴訟案件なので」と答えられれば、それ以上は答える必要がなくなる大作戦なのです。自分が訴えられているのではなく、自分が訴えている裁判なのに、それでも「訴訟案件なので」で乗り切ろうとすることにビックリですが、このような乗り切り方が編み出されたことによって、現在、国会では大臣や議員がどれだけ悪いことをしても、責任を取ることもないし、まったく辞めないということが起こっています。聞かれた質問にはまったく答えず、ただ他人事のようにやり過ごすだけ。こんな酷い政治家は次回の選挙で絶対に落とすべきだと思いますが、全国比例で参議院議員に立候補しているので、「自民党」と書く人が多ければ自動的に当選してしまうスタイル。実は、杉田水脈さんが議員になってしまう構図と似ています。


■ 片山さつき大臣の収支報告書がグダグダである

自分のお金すら管理できない人に、果たして、地方創生のためのお金の流れを管理できるのでしょうか。片山さつき大臣は、自身が代表を務める政治団体「山桜会」「自民党東京都参院比例区第25支部」の2016年分の政治資金収支報告書に記載漏れがあったとして、31日付けで報告書を訂正しました。どうしてこうなったのかについて片山さつきさんは「秘書が間違えた」としていますが、傍から見ていると、ただバレちゃったから仕方なく記載漏れということで報告したようにしか見えません。山桜会が50万円、第25支部が275万円の記載漏れがあったということで、合計で325万円のミスがあったということになりますが、実は、この話にはさらに続きがありました。「自民党東京都参院比例区第25支部」は2014年と2016年にそれぞれ最低でも20万円ずつの政治資金の出入りが未記載だったことが発覚し、11月2日付で修正。さらに、片山さつきさんの選挙費用として488万円が計上されていましたが、実際には288万円だったということで修正。つまり、なんだかんだで500万円以上の政治資金が未記載だったということなります。500万円といったら、けっこういろいろなことができる金額ですが、指摘された分だけでこの値段なので、本当はどれくらいの未記載があるのかがわかりません。テレビでよく見かけるので知名度は高いのですが、実際には黒いお金を動かしているヤバめのオバサンだということがよくわかりました。これからは「テレビでお馴染みの」ではなく、「お金の流れが不透明でお馴染みの」ということで、ちゃんと悪いことをしていないかをチェックしていきましょう。


■ 次々と報じられる公職選挙法違反の疑惑

片山さつき大臣が報じられているのは、政治資金や口利きだけではありません。公職選挙法にも違反しているのではないかという疑いがかけられているのです。その代表的なのは、浦和駅から徒歩5分の場所にある片山さつき大臣の巨大な看板です。

表向きは「著書を宣伝するため」ということになっていますが、実際のところは「選挙でアピールするため」ではないかと指摘されていて、実際、その看板を見てみると、ただ著書を宣伝するというより、ここが片山さつきさんの故郷であることを宣伝しているようにも見えるのです。著書の宣伝であれば、わざわざ卒業した小学校を書く必要がないし、わざわざ「地元感」を演出する必要がないのではないかと思いますが、この疑惑が指摘された国会答弁では、日本語が通じないのかと思うくらい質問された内容にはほとんど答えないポンコツぶり。「東京大学から財務省に入ったエリート」という肩書きが泣きます。

実際に、噂の看板を見てきましたが、そんなに宣伝効果が高いようには見えません。幹線道路に面しているのですが、幹線道路に対して平行に立っているため、広告を見るためには横を向かなければなりません。なので、わざわざこの広告を見る人は少ないと思うのですが、片山さつき大臣いわく、この広告を出したことで「大変本が売れた」そうなので、この界隈に本を大量購入する人がいるのでしょうか。また、この広告は浦和にしかないとされていましたが、どうやら静岡県浜松市にも同様の看板があったそうで、片山さつき大臣は国会で嘘をついていたことになります。

片山さつき大臣の公選法違反疑惑は、それだけではありません。なんと、片山さつき先生のカレンダーなるものを配布していたそうです。乃木坂46のカレンダーならともかく、「片山さつきカレンダー」を欲しい奇特な人がいるのかと思いますが、政治資金もザルだし、選挙のルールも守られていないし、何よりも国税庁に口利きをして脱税が指摘されそうな会社を助けてあげる代わりに着手金として100万円もらうという、法のルールさえ守らない大臣が誕生してしまっているのです。こんな大臣を普通にテレビ番組に出演させ、お茶の間の知名度を高めようというのですから、この国のメディアも完全にどうかしています。徹底的に追及される必要があるでしょう。


■ 国会で追及されても「辞めない」という地獄のような話

片山さつき大臣は、とても著名な政治家の一人です。国会議員は衆議院が465人、参議院が242人なので、合計707人です。いくら政治や選挙に興味がある人だって、さすがに707人もの顔と名前を覚えていられないし、知らない国会議員の方が数は多いと思います。そんな中で、片山さつきさんのことを知っている人はとても多いはずで、どうして多いのかと言ったら、さまざまなテレビ番組で見かける機会があり、いろいろな地方選挙で応援演説に駆けつけることが多いからです。しかし、いくらテレビで何度も見かけるからって、その人が良い政治家であるとは限りません。実際、安倍晋三総理を見ても、奥さんはアレだし、モリカケ問題に公文書改竄問題、口では責任を取ると言いながら実際に責任を取ったことは一度もないクソみたいな人間性などを踏まえ、まったく良い政治家だとは言えません。知名度と実際の中身はまったく比例しないのです。むしろ、知名度を上げることで「裏での仕事」をセコセコやっている可能性があり、僕たちは選挙の時に「テレビに出ているあの人に」ということで投票するのではなく、本当に仕事をしてくれそうな人に投票しなければならないのです。こっそり国税庁に口利きしてくれる国会議員は、脱税している経営者にとってはありがたい存在かもしれませんが、本来払うべき税金が払われなくなってしまうわけですから、国益という意味では損なわれています。国益を損なうことを平気でできる人間を「テレビに出ているから」という理由で選んでしまっていいのでしょうか。いくら証拠が揃っていても、どこまでもすっとぼけて辞めないし、責任を取らない。本来であれば、野党議員たちの追及で辞めさせなければならないのだと思いますが、野党も野党で頼りなく、週刊誌の報道をベースに「どうなっているんですか?」と聞くだけで、疑惑の大臣に「どうなっているんでしょうね」と他人事のように返されて「ぐぬぬ」とか言っているのです。こうなったら僕たち有権者が自分たちの手で落選させなければならないのですが、僕たちは4年後の2022年まで、片山さつき大臣が裏家業に勤しみ、国民のために働いてくれるタイプの国会議員ではないことを覚えていられるでしょうか。また、片山さつき大臣は参議院議員の全国比例ということもあり、そもそも自民党を選ぶ人が多ければ、ほぼ自動的に当選してしまうような仕組みになっています。「片山さつきさんはクソだと思っているけれど、自民党に投票したい」という人は、きっと自民党に投票することになるため、結局、自分たちの意志とは裏腹に片山さつきさんが当選してしまうというのが、今の日本の選挙システムです。有権者の9割ぐらいの人が「片山さつきさんには投票したくない」と思わなければ片山さつきさんが落選することはないので、今のままだと、片山さつきさんは2022年も議員に当選し、それから6年間は議員として仕事をしてしまい、2028年まで影響力を持ち続けることになります。チャンスはたったの1回なので、この疑惑の数々はなるべく多くの人が共有しなければならないのです。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

片山さつき大臣の不正疑惑については、週刊誌でも、テレビでも、ネットニュースでも報じられています。誰も気付かないような地方議員の不正ではなく、有名な国会議員の不正なのですから、本当はもっと話題になっていいし、多くの国民が「次の選挙では投票しない」と心に決めるレベルだと思うのです。ところが、一度くらい悪事がニュースになっても、知名度の方が勝ってしまうのは、人々が政治や選挙に無関心を極めているからです。「次の選挙では投票しない」と心に決める人よりも「この人のことを知っているから投票する」という人の方が多いために、本当は落選すべき人が当選してしまうという現象が起こっているのです。そして、昨今の若者の投票率が低いのは「よくわからない人に投票して変な人が議員になってしまうのであれば、よくわからないのに投票しない方がいい」と考えている人が多いからです。「自分のせいでポンコツが議員になってしまうのを防ぐため」だったりするのです。僕はそれを乗り越えて、ちゃんとした人に議員になってもらいたいと考えているので、「選挙ウォッチャー」という仕事を始めたわけなのですが、まだまだ片山さつき大臣より知名度が低いので、この世界を変えることができません。コツコツ頑張りましょう。[了]

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