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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#277)。

 久しぶりにビッグニュースが飛び込んできた。
 黒川敦彦率いる「つばさの党(旧・オリーブの木)」が、立花孝志の「諸派党構想」に乗っかり、今年10月に行われる衆院選に「古い政党から国民を守る党」の一員として立候補することを前向きに検討しているという。
 これまで『チダイズム』では、幸福実現党や日本第一党、日本国民党などと同じ位置付けで「つばさの党」のことを見てきたが、いよいよN国党とほぼ同じ思想の団体として取り扱うことになり、正式にウンコの仲間入りとなった。

 現在、「東京都議選2021・全42選挙区の事前分析レポート」が大好評発売中だが、正式なウンコの仲間入りを果たすと、もれなく「糞」のマークを頂戴することになる。実はこのマーク、ちょっとやそっとで付くものではない。例えば、音喜多駿はクソみたいな政治家であるが、仮に音喜多駿が立候補するとしても、音喜多駿の前に「糞」というマークは付かない。あるいは、日本第一党の桜井誠が立候補することになっても、外国人に対するヘイトをかましている点では大変なクソであるが、それでも「糞」のマークが付くことはない。もちろん、幸福実現党や日本国民党のような政治団体から立候補があっても「糞」は付かない。それくらいに「糞」のマークを付けるのは大変なことである。が、今日から「つばさの党」から出てくる候補者には、正々堂々と「糞」のマークを付けることになる。なぜなら、「つばさの党」は、立花孝志の政党とガッチリとタッグを組むからである。もはや最終的に手を組まない決断をしたとしても、これを発表した段階で「糞」マークは確定している。「つばさの党」の消滅は免れないだろう。


■ 「つばさの党」が諸派党構想に参加する理由

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 黒川敦彦率いる「つばさの党(旧・オリーブの木)」が、諸派党構想に参加する理由は、「⑤今のまま手を打たなければ、つばさの党は10ヶ月で資金ショート」である。要するに、今度の衆院選に参加しようにも、これまでと同じだったら供託金が没収されて終わるだけだけど、立花孝志の「諸派党構想」に乗っかれば、得票数に応じて政党助成金を分配してもらえるのだから、どうせこのままでは資金がショートするんだし、乗っからない手はないという話だ。
 しかし、これほど身の丈に合わない話はない。そもそも地方議会に2人ほどのアホを送り込むことに成功した程度の弱小政治団体が、よりによって衆院選に立候補しようと考えていること自体が無謀である。もはや黒川敦彦がジャニーズのオーディションに挑戦するぐらいには身の丈をわきまえていない。そりゃあ、そんなことをしていれば資金もショートする。そもそも陰謀論垂れ流しYouTubeで稼いだ金は、どこに消えているのだろうか。


■ 黒川敦彦の「諸派党構想」参加の言い訳が面白い

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 陰謀論者の黒川敦彦いわく、自民党も労働連合(既存野党)もバックにはCIA・米国・国際金融資本があるので、一民間人で政党要件を満たすことができたのは、唯一、立花孝志だけだという。「えっ? 山本太郎は?」と思うかもしれないが、黒川敦彦の中では「芸能人」だといい、純粋な民間人とは言えないという話のようである。

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 今回、初めて「つばさの党(旧・オリーブの木)」の主張に触れる人もいると思うが、黒川敦彦は「労働組合はコミンテルンに支配されている」といい、コミンテルンを作ったのはユダヤ人であり、ロスチャイルドグループだと主張している。Wikipedia先生によると、「コミンテルン」とは1919年から1943年まで存在した国際共産主義運動のこと。黒川敦彦の頭の中では2021年まで脈々と続いていることになっているようである。
 ちなみに、黒川敦彦の主張では、このコミンテルンのマッチポンプから外れているのは、「れいわ新選組」「旧N国」だけだといい、だから自分たちは立花孝志の「諸派党構想」に参加するんだというロジックである。聞けば聞くほど、こいつはN国党に入ってもおかしくない奴である。そして、どこまで情弱だったらこうなるのか知らないが、とうとう黒川敦彦は立花孝志のことを「天才」だと言い切った。何の前触れもなく「天才」だと言い出したので、面白過ぎてコーヒーを噴いてしまった。きょうび、この時代にN国信者になる周回遅れは、相当にレベルが高い。なお、黒川敦彦は立花孝志と何度も酒を飲み交わし、「これは一緒にできる」と確信したそうである。黒川敦彦なら楽勝で壺を売れるだろう。
 これも面白いので書いておきたいが、相手はCIAやコミンテルンが作ったロスチャイルドグループなどに支配されている人たちなので、敵はあまりに強すぎる。だから、立花孝志と一緒になって勝とうという戦略らしい。メジャーリーグのオールスタードリームチームに、草野球チームの立花孝志がみんなで戦おうとしているので、スタジアムで野球を見たことがある黒川敦彦が加わろうとしているという話なのだが、こいつらは一体、何を言っているのだろうか。そもそも陰謀論に立てば、このロスチャイルドグループとやらは世界を支配しつつあるのに、選挙で32連敗、NHK相手の裁判でも負けまくっている立花孝志とタッグを組んで、何をどう勝つつもりなのだろうか。バカって、すごい。

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 簡単に壺を買わされるタイプの男、黒川敦彦。日本の政治は政党助成金で守られているので、選挙に立候補しようと思ったら、自民党や立憲民主党のケツを舐めなければいけない。自分はそんなケツナメ野郎になりたくないので立花孝志とタッグを組むことにしたと言うのだが、それはもう立花孝志の汚いケツをパックリ広げて舐めている。ただの「超スカトロ野郎」である。
 600万円の供託金を用意すれば、小選挙区と各比例ブロックの合計得票数に応じて1票あたり80円(別の動画では55円だという)の政党助成金が分配される。だから儲かるんだというのが立花孝志のロジックである。ところが、それをすると立花孝志にとっての「うまみ」はゼロになる。立花孝志は5億円の借金を返済しなければならない上に、年間で1億円かかるとされるNHKとの裁判費用、コールセンターの人件費や顧問契約している司法書士などの報酬を払わなければならない。当初の計画では、今度の衆院選や参院選で票を獲得すれば、今より多くの政党助成金が入ってくるので、これでお金を返せるという話だったはずだ。ところが、「増える分」がすべて諸派党構想に参加してくれた政治団体に支払われるというのだから、立花孝志がいただく分はない。つまり、これは「ポンジスキーム」である。黒川敦彦は「円天」に群がって買い物をしていたババァと同じなのだ。もちろん、彼らはそのことに気づかない。あるいは、自分たちは逃げ切れると思っているのだろう。 

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 この「つばさの党」がN国党と同じ周波数であることは、役員も、つばさ2期生と呼ばれる地方議会に立候補しようとしている人たちも、N国党と手を組むことを「反対していない」ことで証明されている。そして、6月5日に最終決定をしたら、何があっても前に進むとしている。ここで「つばさの党」が自分たちの足で泥船に乗ることを、私としては歓迎したい。黒川敦彦に「やめた方がいいよ!」なんて言うつもりは、さらさらない。ただニヤニヤしながら見守るだけである。

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 そんなわけで、何にそんなにお金を使っているのかは知らないが、「つばさの党」は、とにかくこのままだと10ヶ月で資金がショートしてしまうといい、自分たちは「ゲリラ」なので、ゲリラが守りに入っていては勝てないため、立花孝志と組んで、選挙で勝つことを目指しているそうだ。
 晴れてこのたび、ゆたぼんパパと並び、「諸派党構想」に参加することを表明した黒川敦彦率いる「つばさの党」。N国党の動きはチェックしてきたつもりだが、黒川敦彦の動きまでは追い切れていないという人も多いかもしれない。しかし、世の中のウンコを嗅ぎ分ける能力だけがどんどん磨かれてしまっている私は、これまでもたびたび黒川敦彦が「ポストN国」であることを訴え続けてきた。また一つ、私の目利きが確かだったことが証明されてしまった形だ。

 2019年の参院選でも「オリーブの木」が立候補しているが、この時点で私は「ポストN国」と表現している。レポートが690円もするので、買っていただかなくても構わない。大事なところは無料で書かれている。

 黒川敦彦がどんな人間なのかは、2018年4月7日のレポートを読んでいただきたい。立花孝志に目をつけられたキッカケとなるレポートを書いたのが同年4月2日。その次に書いていたレポートが黒川敦彦についてであった。この時から話がつながっているのである。

  そして、「つばさの党」は朝霞市と座間市に各1議席を有しているが、どうして選挙で勝ってしまったのかは、既にレポートにしている。このあたりをご覧いただければ、「つばさの党」がどんな政党なのかを理解いただけることだろう。
 6月5日に新宿西口の小田急百貨店の前で街頭集会を開くといい、ここで正式にタッグを組むことが発表される模様だが、既に「つばさの党」の党員たちとの間ではコンセンサスが図られ、黒川敦彦のYouTubeを見ている視聴者たちも賛成傾向にあることから、このまま進みそうだ。しかも、一度決めたら少々のことでは引かずに前に進むと言っているので、自らの足で泥船に乗り込むつもりらしい。大歓迎である。


■ 伸び悩んでいた黒川敦彦のYouTube

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 これは「チャンネルつばさ」という黒川敦彦のYouTubeを人気順(再生回数順)に並べたものである。アクセスの良い動画順に24本の動画が並んでいるが、このうち22本が1年以上前。唯一、最近の動画で36万再生されているのが4ヶ月前にアップした「ロスチャイルド急逝、世界中が混乱」という動画である。ご覧の通り、ゴリゴリの陰謀論とどこかの会社の経営がヤバいという話だけで人気を保っていたが、最近はめっきりアクセスしてもらえなくなってしまったというわけだ。
 1年ほど前は10万回以上再生される動画を連発し、立花孝志よりも多くのアクセス数を叩き出していた。ところが、基本的に話がつまらないこともあり、ここ最近は1万回~3万回ほどの再生に留まっている。更新頻度も鈍くなり、メガヒットを生み出すこともできず、YouTubeの収益が苦しくなってきていることは想像に難くない。そこで、黒川敦彦がリスペクトを始めるようになったのが立花孝志だというわけだ。きょうび、今頃になって迷惑系YouTuberを尊敬し始めるなんて、どんだけ情弱なのかという話だ。
 その立花孝志本人も、最近は黒川敦彦とほとんど変わらない再生回数となっており、おまけに広告収入を止められ、会社は大赤字である。YouTubeを収益の柱に据えている政治団体は、だんだんアクセス数を稼げなくなっていて、その寿命はせいぜい2~3年というところである。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

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 今回、立花孝志と手を組んだことで、黒川敦彦の政治生命は正式に終わったと言っても過言ではない。もともと政治家として期待していたわけではないし、痛い陰謀論者が地方に議席を持つことは、結果的に世の中に悪影響を及ぼすと考えていたので「願ってもいない展開」ではあるのだが、自らの足で肥溜めに入っていく姿は圧巻の一言である。ぜひとも敬礼しながら見送りたい。

 今、私が一番気になっているのは、供託金の600万円をどのタイミングで立花孝志に預けることになっているのかという話である。おそらく自転車操業になっている「古い政党から国民を守る党」、略称「古い党」は、4月に約4000万円の政党交付金を受け取ったものの、次は7月までもらえないため、しばらく収入がない。この急場をしのぐには、バカから600万円の供託金を預かり、それが全部で11ブロックあるので、6600万円を預かることだと考えている。どうせ立花孝志のことだから、良いブロックを割り当ててもらおうと思ったら手付金を払わなければならないというシステムになっているのではないかと推測している。
 この点は、ぜひとも6月5日に黒川敦彦本人に確かめてみたいと思っている。もしかしたら、預けた供託金を返してもらえないだとか何とかで、すったもんだあるかもしれない。カルトは崩壊する時が一番面白いのだ。

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