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【選挙ウォッチャー】 袖ケ浦市長選2019・分析レポート。

11月3日告示、11月10日投開票の袖ケ浦市議選は、とっても白熱した三つ巴の戦いとなりました。昨年の君津市長選がなかなか面白い結果になったので、袖ケ浦市でも番狂わせが起こるのか、上総地方のメイクドラマに期待したいところなのですが、千葉県内の選挙ということもあり、ほぼ一日かけて取材をしてまいりました。台風15号や台風19号の被災地でもある袖ケ浦市で、次なるリーダーになるのは誰なのか。同じ日に開催されている海老名市とは、ずいぶんと様子が違います。

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塚本 幸子 57 新 無所属
福原 孝彦 63 新 無所属
粕谷 智浩 43 新 自民・公明推薦

実はこの選挙、保守分裂&女性リベラル系候補という「面白い三つ巴」の選挙であり、正直、誰が勝ってもおかしくないというような選挙でした。近隣の君津市長選では民主党系の女性市長が誕生していますし、ほとんど同じような構図だっただけに、地味に注目度の高い選挙だったのです。そして、この選挙はしっかり取材ができており、僕が選挙ウォッチャーとしてお届けしたい「理想的なレポート」に近いものに仕上がっています。なので、選挙の面白さを知っていただく上でも、とても良いレポートだと思います。


■ まるで昼ドラのようなドロドロした選挙

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この選挙はまるで「昼ドラ」を見ているかのようです。前市長の出口清さんは旧民主党系の候補であり、塚本幸子さんは市民ネット系の候補でした。市民ネットには2期までしかできないというルールがありますが、塚本幸子さんは無所属に切り替え、今日まで5期にわたって市議をやり、このたび出口清市長の後継指名を受けて立候補しました。袖ケ浦市に初めての女性市長が誕生するかどうか。福原孝彦さんは4年前に自民・公明の推薦を受け、市長選に立候補した人物です。現職を崩すのは難しく、4年前は敗れてしまったのですが、その1年後の市議選で市議に復帰。前市長の出口清さんがいなくなるということで、4年越しに市長の椅子を目指して挑戦することになりました。そこに市議としてはまだ新人の部類に入る粕谷智浩さんが立候補することになったのですが、こちらは自民・公明推薦で、さらには浜田靖一さんの推薦も受け、かなり盤石の状態で選挙を挑んでいました。4年前は福原孝彦さんを推薦したのに、今年は粕谷智浩さんを推薦した自民・公明党。なぜこんなことが起こっているのか。この後、詳しく解説してまいります。


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