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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#324)。

 参院選が近いこともあり、ここ最近、やたらN国党(NHK党)のことを取り上げておりますが、ぜひ皆さんには正確な情報を知っていただき、騙されることのないように気を付けていただきたいので、こうして無料で記事を書いています。

 僕は「NHK党」について本を書いており、この政党は「反社会的カルト集団」であることをお伝えしています。尊師・立花孝志が話していることはだいたいデタラメで、検証すればすぐにバレるような嘘です。先日、中国から日本に帰化した人が「中国のスパイ」だと言われ、実名などを晒されて大変な被害に遭っていましたが、実際に検証してみると、ちっとも「中国のスパイ」とは呼べない話だったことがわかりました。


■ 中国帰化人からの10億円話はウソだった

ネトウヨを中心に大きな話題となった尊師・立花孝志のツイート(引用元リンク

 事の発端は、尊師・立花孝志による、このツイートです。
 ここでは確かに、立花孝志が「参議院比例の特定枠で、その帰化人が当選したら10億円支払うと言われました」と書いています。しかも、その後には「私は汚いお金を受け取らないので、こちらはお断り致しました」と書いて、ネトウヨから称賛されています。
 しかし、いろいろな所から取材を受け、さらには紹介したという自民党の藤末健三議員からの反論を受け、嘘をつき通せなくなったのか、あとで話の内容は大きく変わりました。

中国帰化人から10億円を提示されたことはないと語る動画(引用元リンク

 ツイートの翌日、6月2日に公開された「中国がNHK党を利用して政界進出?でもテレビは報道しない!ガーシーの立候補もテレビは報道しない!国民よ目を覚ませ!」というタイトルの動画では、若干誤解が広がっていると前置きをした後、衝撃の事実が語られます。
 なんと、立花孝志やNHK党自身は、中国から帰化された方から10億円で買わせてほしいという提示を受けたことはないというのです。まるで中国から帰化された方が、「10億円払うから比例区の特定枠から立候補させてほしい」とお願いしてきたように語りながら、一方で、「そんな話はなかった」と言い出しているのです。もうこの時点で話はグチャグチャですが、どういうことなのかを整理しましょう。

「10億円で議席を買いたいって言ったことはないんですよ。10億円が出てきたのは、れいわ新選組さんが10億ってことをゲンリンさんに言ったということで、あの、最初にこのゲンリンさんにお会いした時に、お金っていうのは、いくらっていうのは出てないんですよ。ただ、えー、NHK党の特定枠をお金で買うことはできるんですかというような話し合いがあって、それはできませんと私の方はお断りとしましたので、金額は出ていないんですね」

 実はこの話、中国から帰化された方が自民党から立候補したいと交渉したものの、自民党からは立候補させてもらえず、れいわ新選組に交渉したところ、「比例区の特定枠からお金で立候補させてもらうのだとしたら、いくらなんだ?」と質問し、れいわ新選組が「年間で10億円だ」と答えたというのです。それはあまりにも高すぎるというので、それならとNHK党を紹介してもらったというのが、事の顛末のようです。
 要するに、れいわ新選組からは「おととい来やがれ!」と言われてしまっただけに過ぎないのですが、それを「NHK党」の立花孝志が自分たちの出来事のように盛って話した結果、アホのネトウヨたちが騙され、立花孝志の名前がTwitterのトレンドに上がるほどバズってしまったというわけです。

そうなってくると幹事長・黒川敦彦のツイートとの整合性が取れない(引用元リンク

 登場人物が全員ホラッチョなので、そうなってくると、目の前で「お金を出す」と言っていたという黒川敦彦のツイートは何なのだという話になってくるのですが、そもそも中国から帰化された方と立花孝志の話し合いの席に黒川敦彦は同席していなかったようで、尊師も幹事長も揃って嘘をついていたことになります。
 立花孝志のホラッチョ話に、横から黒川敦彦もホラッチョ話を仕掛けているので、嘘に嘘が重なり、もうわけがわかりません。
 実はこの話、自民党の藤末健三さんと超党派の会合でお世話になっているという浜田聡は、尊師・立花孝志らが展開する「中国が送り込んだスパイである」という話を否定し、火消しに一生懸命です。


■ 勝手に身の危険が迫る中二病の黒川敦彦

ホラッチョ話を語ったあげく、身の危険を感じるアホの尊師と幹事長(引用元リンク

 中国から帰化された方から10億円で議席を売ってほしいと言われたことはなかった。そうなってくると、尊師や黒川敦彦に命の危険が迫っているという話は、ただの「中二病」に過ぎません。もう言っていることのレベルとしては、「くそぅ、こんなに厳しく国政政党を追い詰める姿を見せてしまうと、長澤まさみちゃんにコクられるかもしれない!」と同じです。「何も起こらねぇから心配するな!」

中二病の幹事長にも身の危険は迫るらしい(引用元リンク

 一体、何に対して身が危なくなっているのか、さっぱりわかりませんけれども、43歳のオッサンが「身の危険が迫る俺、カッコイイ!」をやっているのですから、マジで救いようがありません。もう痛さで対抗するんだったら、僕も長澤まさみちゃんに言ってやらなければなりません。「まあ、来るなら来いよ!」と。(いや、来ねぇんだよ!)

43歳で中二病なので、身の危険キャラになってしまった(引用元リンク

 黒川敦彦みたいな者が駅のホームでキョロキョロしていたら、痴漢の獲物を探しているとしか思われないと思いますし、どちらかと言えば、人を後ろに立たせないことよりも、女性の後ろに立たないことを心がけていただきたいですが、43歳で中二病をこじらせた黒川敦彦は、すっかり身の危険に晒されているキャラになってしまいました。
 こうなったら僕も、交差点の角を曲がる時には、茶色い紙袋の中にオレンジやらレモンやらをいっぱい入れた長澤まさみちゃんにぶつかるところから恋が始まらないように気を付けなければなりません。柑橘類が坂道をコロコロ転がってしまいますぞ、しかし!

中二病をこじらせにこじらせた結果、ユダヤ陰謀論を展開する黒川敦彦(引用元リンク

 いつの時代も、「陰謀論」というのは面白いものです。
 オバケや幽霊をはっきり見たことがある人はいないけれど、「怪談話」を聞くのが面白いのと同じです。ある日、いきなり宇宙人が攻めてくるかもしれないし、ある日、いきなり長澤まさみちゃんにコクられる日が来るかもしれません。しかし、その手の話を政治に持ち込み、同じくらいのアホを釣る手法は、けっして評価できるものではありません。陰謀論は、まったく事実無根の罪を作り出し、差別を生み出すからです。まさに、日本に帰化した中国出身の方が「中国のスパイだ!」と扱われてしまったように。


■ 「れいわ新選組」への罪のすり替えを狙う

N国党の「れいわ票を奪い取る作戦」は、失敗に終わりつつある

 N国党の幹事長・黒川敦彦が「死神」みたいな男であることは、かねてから指摘している通りですが、今回の「中国のスパイに狙われ、10億円で議席を買われそうになった」というホラッチョ話は、N国党の寿命はますます短くした可能性があります。
 せっかくネトウヨを中心に燃え上がり、「国会の議席を10億円で買うとは何事だ!」と大騒ぎしたのに、結局、そんな話は全然なく、ただ立花孝志と黒川敦彦のホラッチョに乗っかってしまっただけでした。大騒ぎをした末に赤っ恥をかかされただけのネトウヨたちは散り散りにどこかへ行き、「それでも中国は、けしからん!」なんて言いながら、何事もなかったかのように振る舞っています。今でも「中国のスパイがー!」と言っているのは、周回遅れのネトウヨ数人だけ。

山本太郎さんを「闇落ち」と表現しているウンコ本体の黒川敦彦(引用元リンク

 とうとうホラッチョ話の落としどころをつけなければならなくなった黒川敦彦は、れいわ新選組の大島九州男さんや山本太郎さんを名指しし、「中国人スパイと取り引きしようとしているのは、れいわ新選組だ!」と言い出すようになってしまったのですが、こんなブーメランはありません。
 今さら「ちょっとでもウンコの混ざったカレーは、もうウンコです」とツイートしていますが、それをツイートしているのが「ウンコ本体」であるというブーメラン。「太郎さん、あんたどうしたんだよ!」なんて言っていますが、一番どうかしているのは中二病の黒川敦彦です。「れいわドンドン闇落ちしてるよ」なんて言っていますが、N国党の幹事長という漆黒の闇の中から語り掛けるのは勘弁してもらいたいです。


■ 参院選に向けて仕込まれるウンコ爆弾

参院選に向け、中東の国で仕込まれている「ガーシー砲」という名のウンコ爆弾(引用元リンク

 こうしている間にも、尊師・立花孝志は、ガーシーに会うために2度目の中東訪問をして、当選に向けて撃ち込む「ガーシー砲」を仕込み始めているようです。最近は、脂ぎったオッサンが夢の中でエッチした話や、ご当地グルメ情報が飛び出してしまうぐらい、出し渋りが目立つ「ガーシー砲」なので、豆鉄砲みたいなスクープを出されても困るということで、わざわざ中東の国まで打ち合わせに行きました。
 しかし、この「ガーシー砲」でNHK党の票をどこまで増やせるのかといえば、かなり怪しいと言わざるを得ません。どれだけ世間がビックリする暴露話が飛び出したところで、「よし、NHK党に1票入れよう」とはならないからです。むしろ、自分たちの1票を稼ぎ出すために、いろんな芸能人の暴露話を展開するゲスっぷりにドン引きし、票が増えるどころか、票が減る効果しかない可能性もあるほどです。
 現在、ガーシーという50歳のオッサンは、女優・浜辺美波さんに関する暴露を予告し、これを喰らった浜辺美波さんは「精神的にもたないようになって、ドラマの撮影を続けられなくなる」と宣言しています。全国の浜辺美波ファンの皆さんが「もし万が一の時には、ただじゃおかねぇ!」と戦闘態勢に入っていると思いますが、この暴露話を出す条件は、ガーシーのチャンネル登録者数が150万人になるか、ガーシーのメンバー登録が5万人になった時だとしています。いい歳こいたアブラギッシュなオジサンが、21歳の若手女優である浜辺美波さんの暴露話を利用してアホの客を釣り、お金を稼ごうと必死です。
 週刊誌の報道によれば、ガーシーとやらの暴露のせいで、綾野剛さんが痩せてしまい、せっかくの主演ドラマにスポンサーがつかなくなってしまっていると言いますが、どうしてこんなことになっているのかと言えば、「ガーシーに謝らないから」だそうです。まさに「私刑」が繰り広げられているわけですが、どうしてこんなオッサンに、せっかく頑張ってきた役者としてのキャリアを奪われなければならないのでしょうか。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

暴露はイジメではなく、内部告発や報道だと主張する尊師・立花孝志(引用元リンク

 ガーシーという脂ぎったオッサンがやっていることと、テレビや週刊誌がやっている芸能人のスキャンダル報道は、まったく異なります。もしかしたら、個人で「暴露系YouTuber」として活動しているのであれば、それはテレビや週刊誌と一緒だと言えたのかもしれません。しかし、ガーシーという脂ぎったオッサンが出馬表明をしたその日から、これは「政治活動」で、「選挙運動」です。「暴露」「1票」が直接的につながっています。
 テレビや週刊誌がどれだけ芸能人のスキャンダルを報じても、それで政治が変わることはありません。しかし、ガーシーという脂ぎったオッサンが暴露をすれば暴露をするほど、「NHK党」に投票行動へとつながります。暴露した内容が面白いからという理由で投票する人も現れるからです。
 つまり、ガーシーという脂ぎったオッサンの暴露は、NHK党が票や議席を得るために行われているもので、暴露される芸能人たちは、NHK党の票のために犠牲になっていると言えます。綾野剛さんも、トライストーンに所属する芸能人たちも、暴露されたアーティストも、すべて「NHK党への1票」のために巻き込まれているのです。こんなにクズい話はありません。

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