見出し画像

【選挙ウォッチャー】 日本の外務大臣が「次の質問どうぞ」しか言わない九官鳥になった日。

僕が小学生の頃、親戚の叔父さんが九官鳥を飼っていて、僕は叔父さんの家に遊びに行くたび、九官鳥に面白い言葉を言わせようと必死になっていました。その九官鳥は、めちゃくちゃベタなことに「キューちゃん」と名付けられていて、キューちゃんは喋ってほしい時にはあんまり喋らないけれど、気が向いた時には「おはよう」とか「キューちゃん」を狂ったように何度も連呼し、時には叔母さんの口癖である「なーにしてんのー!」を連呼していました。一度話し始めると同じ言葉を何度も何度も連呼するので、僕はそんなキューちゃんに「おっぱい」と言わせようと、ゲージに向かって言い方のレパートリーを変えながら何度も「おっぱーい!」と連呼していたのですが、「おっぱい」を連呼する九官鳥より、九官鳥に向かって「おっぱい」を連呼している奴の方がよっぽどヤバいことに気付いたのは、大人になってからです。さて、皆さんは日本の外務大臣が狂ったように同じ言葉を繰り返す九官鳥になってしまったのをご存知でしょうか。九官鳥とコミュニケーションを取り、会話を成立させるのは非常に難しいのですが、日本の外務大臣が九官鳥なので、もう会話が成立しません。こんな人を外務大臣にしていて、日本は大丈夫なのでしょうか。


■ とうとう北方領土が日本の領土だと言えなくなった外務大臣

僕たちは子どもの頃から「北方四島は日本の領土だ」と教えられて育ちました。歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の北方四島は、戦後のどさくさに紛れてソ連(現・ロシア)が勝手に持って行ってしまったものであり、これは日本の領土なので返してもらうように交渉を続けている。僕の認識はこれまでの日本政府の公式見解であり、「北方領土のうち2島はロシアのものだけど、2島は日本のもの」なんて話は今まで一度も聞いたことがありません。しかし、最近になって「ヒゲの隊長」こと佐藤正久さんをはじめ、それまで「保守」を名乗ってきた人たちが突然、「北方四島すべてが日本のものだと主張するのは難しい。常識的に考えれば返還してもらえるのは2島だ」と言い出しました。おいおいおい、あなたたちが歴史の教科書を修正しているのは知っていたけれど、「日本が主張できるのは2島だけ」なんて初めて聞きました。まったく返してもらえないよりは2島でも返してもらった方がいい人もいるのかもしれないけれど、パンのカツアゲと領土問題は全然違うのです。食べようと思っていたパンをヤンキーにカツアゲされたって言う話なら「ぶん殴られるのは痛いし、4つのパンのうち2つを返してもらえたなら、全部取られて昼飯が何も食えなくなっちゃうよりマシだよね。あぁ、このカレーパン美味しいな。取られるのがカレーパンじゃなくてよかった!」という話でいいかもしれませんが、これは領土問題です。日本の領土をしっかり全部返してもらえるかどうかという話に妥協が許されるはずはありません。そりゃロシアだって、そう簡単に返してくれるはずはないでしょう。巷のヤンキーだってカツアゲしたパンを返してくれることはありませんでした。それがプーチン大統領ともなれば、ヤンキー以上に交渉は難しいでしょう。しかし、パンの場合は「食べちったよ!」と言われてしまえば終わりですが、北方領土は食べられません。ゆえに、なくなることはありません。安倍政権がダメでも次の政権が、次の政権がダメでも次の次の政権が交渉し、ロシアだってプーチン大統領がダメでも次の大統領が、次の大統領がダメでも次の次の大統領が応じてくれるかもしれません。そのためには「色丹島」のことを「しゃこたん」と読んでしまうような「車の改造でもするんか!」というアホアホ国会議員が交渉するのではいけませんが、しっかりと返してもらうんだという気概のある国会議員が粘り強く交渉するしかないのです。ところが、ネトウヨは脳味噌に初夏の北海道ぐらい広大なお花畑が広がっているので、安倍晋三総理のことを「愛国者」だと思っているようですが、僕たちの生命に関わる重要なインフラであるはずの水道をヴェオリア社をはじめとする海外の企業に売り渡す水道民営化法案を強行採決する集団が、安倍晋三先生が「総裁」を務める自民党です。これを表す的確な2文字は「売国」だと思いますが、こんなオジサンが総理大臣をやっているせいで、たびたびロシアに行っていることは知っていましたが、いつの間にか、僕たちの北方領土は「北方二島」だったことになり、しかも、どうやら島の主権が日本にあるとは限らないっぽい話になってきました。どんな交渉をしているのかが全然わからないので、ロシアのメディアが報じている話をチェックするしかないのですが、どうもロシアではそう言われているようなのです。もし北方領土が2島しか返ってこなくて、しかもその主権はロシア側にあり、日本人はパスポートを持って行けば入れてもらえる程度の話だったらどうでしょうか。それで「北方領土が返還されました!」と言われて、日本人は嬉しいのでしょうか。ぶっちゃけた話、水道代が5倍になるかもしれない水道民営化、僕たちの給料がさらに減るかもしれない入管法改正、さらに追い打ちをかけるように消費税を10%にされていながら、それでも政治に無関心を貫くスーパージャパニーズの皆さんが圧倒的多数なので、もしかしたら北方領土がそんな形で返ってきても、お花畑のネトウヨと一緒に「さすが安倍ちゃん、歴史を作った!」とか言っちゃうのかもしれませんけど、これで「日露平和条約」を結んだ瞬間、日本の領土は島2つだったということで確定をします。今、日本と韓国の間では徴用工問題が勃発しています。韓国の裁判所が戦時中に強制労働した人たちに賠償金を払うように命じる判決を出して、日本は「あの問題はとっくの昔に解決しただろ!」と言っているのですが、今度は「国後島と択捉島を返してください」と言ったら、まさしく徴用工問題と同じように、「その問題はとっくの昔に解決しただろ!」と言われるのです。ロシアは現段階からスタンスを明確にしており、「北方領土問題って2島の問題だったよな?」と言っています。これまで交渉してきた日本の政治家たちなら「バカを言ってくれちゃ困る、4島に決まってるだろ!」と言い続けてくれたわけですが、ここに来て安倍総理が「2島っすね!」と言い出しているのではないかという疑惑があるのです。いくら水道を海外の企業に売り渡すような売国野郎でも、さすがに北方領土をロシアに差し上げるようなことはしないだろうと思っていたのですが、めっちゃくちゃ可能性あるところまで来ています。安倍晋三総理がトランプ大統領に言われるがままに1兆円も払ってステルス戦闘機を100機もお買い上げしたことは知っていましたが、今度はプーチン大統領に言われるがまま、北方領土を差し上げる可能性が出てきている。これはさすがに売国のレベルが違います。「韓国に竹島をあげよう」なんて言ったら日本列島がひっくり返るほどの大ブーイングと大バッシングが晒されると思いますが、「ロシアに北方領土をあげよう」には「だよねー!」です。ネトウヨは一体、どんな脳味噌をしているのでしょうか。そして、いよいよ河野太郎外務大臣は11月22日の記者会見で、記者から「北方四島は我が国固有の領土とお考えか」と問われ、こんなふうに答えています。

「政府の考えを申し上げるのは一切差し控えたい」

おい、嘘だろ!? 北方領土が日本固有の領土であることは、秘密でも何でもない公然とした事実のはずです。政府の考えでも何でもない「公然とした事実」じゃありませんか。それとも、本当は違うんですか? こんなもの、記者に向かって「オマエは本当に日本人か? 本来は答えるまでもない愚問中の愚問だが、こんな質問をされたのでは黙っちゃいられないので、オマエが二度とこんなくだらない質問をしないように答えておこう。北方四島は日本固有の領土だ!」でしょう。なんで差し控えてんだよ! なんで、これから一切答えないスタンスなんだよ!


■ 日本の外務大臣が九官鳥になった日

安倍晋三総理とプーチン大統領は一体、どんな会談をしているのか。ロシアの報道では、どうやら北方領土の交渉がロシア主導で進んでいるようです。だけど、ロシアの人はロシア主導で進んでいるって言うに決まっているでしょうって話でもあります。本当のところはどうなのか。やはり日本側の話を聞きたいもの。この交渉の行方を知るのは外務大臣である河野太郎さんなのですから、記者たちは当然、質問をするわけです。「一体、どうなっているの?」って。ところが、河野太郎さんは急に、九官鳥になりました。

記者:「日ロ関係について伺います。先日、ラヴロフ外務大臣が日ロ平和条約の締結について、第二次世界大戦の結果を認めることを意味すると、日本が認めることが最初の一歩になるというような発言をされていますけれども、この発言に対する大臣の受け止めをお願いします」

河野:「次の質問どうぞ。」

記者:今のに関連して伺います。大臣、国会答弁等でも日ロ関係については交渉に資することはないので、発言は一切控えるというふうにおっしゃっていますけれども、今のように、ロシア側ではラヴロフ外相、ペスコフ報道官等々、いろいろな原則的立場の表明があります。これに対して反論を公の場でするおつもりもないということでよろしいんでしょうか?」

河野:「次の質問どうぞ。」

記者:「引き続き、関連の質問なんですけれども、大臣は良い環境を整備したいということで、発言をこれまで抑制的あるいは抑えてこられたと思うんですけれども、一方でロシア側からは、どんどんこれまで通りの発言が出てきます。こういった端から見たらアンバランスな状況が、実際の協議にも影響を与えるという懸念もあると思うんですが、その点に関してはどうお考えでしょうか?」

河野:「次の質問どうぞ。」

記者:「大臣、なんで質問に『次の質問どうぞ』と言うんですか?」

河野:「次の質問どうぞ。」

どちゃくそヤバい奴です。特に、「なんで質問に『次の質問どうぞ』と言うんですか?」という質問に対して「次の質問どうぞ」と言ってしまうのは、九官鳥か河野太郎外務大臣しかいません。「河野キュー太郎」でしょうか。こうなってくると日常会話すら成り立たないレベルなんですが、これで外務大臣をやっているそうなので、日本政府が海外の要人たちとハイレベルな交渉をできているのかどうかが大変不安です。しかも、この質問をしている記者はネトウヨが大嫌いな「朝日新聞」ではありません。読売新聞や共同通信の記者たちが質問に答えてもらえず、パスをされているのです。かわいこちゃんとの合コンじゃあるまいし、答えたくない質問に3回までパスできるみたいなルールはありません。しかも、「次の質問どうぞ」と言った後に、ちょこっとだけ水を飲むを繰り返す始末。完全に九官鳥です。僕たちは外務大臣を人間にやってほしいのですが、どうやら九官鳥がやっています。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

もし河野太郎さんが「河野キュー太郎」だとするならば、もしかすると小学生の頃の僕のように、キュー太郎に向かって「北方四島は我が国固有の領土です」というのを覚えるまで何時間も言い続けなければならないのかもしれません。ロシアがどんどん「2島だよね?」と言ってきている中で、さすがに「2島っすね」とは答えていないことを確認したいのですが、記者たちによる「大丈夫ですよね? 大丈夫って言ってくださいよ!」という願いにも似た質問に対し、堂々と「次の質問どうぞ」と言ってしまうメンタル。もしかしてコイツら、とんでもない売国をぶちかましている可能性があります。いよいよ北方領土は小さな2島だけが「主権はロシアだけど、日本人もパスポートがあれば入れる」ということで解決していいのでしょうか。安倍晋三総理にマルッと全部取られるよりはマシという発想でサインをされちゃうと、僕たちはとてつもない財産を失うことになるのですが、本当にそれでいいのでしょうか。そして、僕たちは九官鳥を外務大臣にしていていいのでしょうか。というか、九官鳥を国会議員にしていていいのでしょうか。河野太郎さんは神奈川15区なので、平塚市や茅ヶ崎市が生み出した議員、いや、九官鳥です。[了]

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。