【選挙ウォッチャー】 豪雨の最中に納涼ビアパーティをした自民党議員たち。

先日は、安倍晋三総理を中心に自民党の議員たちが「赤坂自民亭」なる親睦会を楽しみ、初動が遅れてしまったのではないかという記事を書き、竹下亘さんが「もう開いてしまっておりますので、どのような非難もお受けしようと思っております」と述べ、「正直言って、これだけ凄い災害になるという予想を私自身は持っていなかった」と釈明しました。きっとあの場にいた議員たちは、まさかこんなことになるとは思いもしなかったのだと思います。あれだけの人数がいたので1人ぐらいは気が付いてほしかったですが。そして、安倍晋三総理をはじめ、自民党の議員たちは日頃から「政治は結果だ」とおっしゃっていますので、この危機管理の無さは、今後大いに反省していただき、同じ失敗を繰り返さないため、何らかのルールを設けていただきたいと思います。


■ 危機管理のない自民党の議員たち

先日の記事が大反響だったため、一部のネトウヨの皆さんからは「自民党を落とし、野党を上げるための記事だ」と言われてしまったのですが、大切なことを忘れないでいただきたいです。日本の与党は「自民党」なのです。自民党の皆さんがやってくれなかったら、誰がやるのでしょうか。かつて民主党が支持されなくなったのは、東日本大震災の後の対応が評価できなかったため、失望したもあると思います。今回、安倍晋三総理の対応は「さすが安倍さんだ!」とは言い難いものだったのですから、国民が「ちゃんとやってくれよ!」と不満を抱くのは当然ではないでしょうか。なにしろ、直前まで危機感がなかったことは露呈されてしまったのですから。

自民党が「だらしない」というのは、日本国民にとっては危機的な話なのです。仮に野党がアホだったとしても、与党である自民党がしっかりしていれば、国民は安心して任せられます。しかし、自民党がアホの集団になってしまっては、野党が頼りないから自民党を支持している人たちはどうすればいいのでしょうか。今となっては自民党のベテラン議員の一人となっている石原伸晃さん(衆・東京8区)は、「今年の七夕の短冊に願い事を書くとしたら、まず何より『大雨の被害がこれ以上広がらないように』」とツイートしました。「#七夕」という絵文字付きのハッシュタグをつけて。被害が広がらないように動くべき職業に就いているオッサンが、短冊に願い事を込めているのです。祈る役目の人は「私人」の安倍昭恵夫人だけで結構です。国会議員なら神様にお願いする前に働いてくれというのが我々の願いです。


■ 災害の真っ最中にビアパーティーを楽しんでいた自民党の議員

安倍晋三総理をはじめ、自民党の議員たちが「赤坂自民亭」を楽しんでいたのは、災害がまだ本格化する前の話です。気象庁は予報を出していたので危機管理ができていないという話で、これはこれで問題ですが、先程も書いたように予想していなかったのです。先日の逢沢一郎さんの件も、ご本人は富山にいらっしゃったので、まさか地元がこれほど酷いことになっているとは思わなかったのかもしれません。石原伸晃さんも東京にいるので、あんまり実感できずにユルユルのツイートをしてしまったのかもしれません。でも、この方はどのように釈明するつもりなのでしょうか。

自民党の京都府選挙区の参議院議員・西田昌司さんです。7月8日12時45分のアップしたブログのタイトルが「納涼ビアパーティ2018」です。書き出しが「こんにちは。西田事務所の紅の豚です」から始まっているので、おそらく事務所のスタッフが書いたのでしょう。西田昌司さん本人だったら相当クレイジーなのですが、そうでなくても相当なパンチが効いています。言っておきますけど、京都府では4人の死亡が確認されているのです。京都も豪雨の影響を受けているエリアであり、けっして他人事ではないはずです。しかし、このブログでは「昨日は京都府内のホテルで毎年恒例の納涼ビアパーティが開催されました」と書いてあるので、このイベントがあったのは7月7日の夜ということになります。まさに豪雨が直撃しているド真ん中の時間帯です。そして、このイベントにご参加されたのは、以下のとおりです。

伊吹文明(衆・京都1区)
二ノ湯智(参・京都府選挙区)
田中英之(衆・京都4区)
繁本護(衆・京都2区比例復活)
門川大作(京都市長)
秋田公司(京都府議会議員)
椋田隆知(京都市議会議員)
島本京司(京都市議会議員)

こちらの方々が7月7日の夜に「納涼ビアパーティ」を開催していたのだそうです。ブログによれば、このパーティーで西田昌司さんはこのような立派なことを述べておられます。

国民の生命を守ることが国家の最大の使命であり、戦争、災害、貧困など個人の力や地方行政の力だけでどうにもならないことを食い止め、守り、復旧することが国家の仕事である。

おっしゃる通りだと思います。日本列島は地震、噴火、大雨、津波など、その歴史を振り返れば常に災害に見舞われてきました。そのたびに人が亡くなり、堤防を作ったり、ダムを造ったり、さまざまな知恵を絞って対抗してきたのですが、それでも被害を防ぐことはできませんでした。人間が自然に立ち向かうのは、かなり難しいのだと思います。だから、市議会議員、県議会議員はもちろん、市長や知事、国会議員の皆さんに頑張っていただき、県民の命を守っていただきたいのですが、この豪雨の中、西田昌司さんをはじめ、京都府の自民党議員の皆さんがやっていたこと。それが「納涼ビアパーティ」です。中止にしたらキャンセル代などが発生してしまうから困ったのかもしれませんが、まともな神経をしているとは思えません。百歩譲って決行されたとしても、ブログに書くこの神経、まともでしょうか。


■ なぜ災害よりパーティーが優先されてしまうのか

7月7日に京都のホテルでパーティーをやっていたということは、外は酷い雨だったということになります。東京のホテルでやっていたというなら、どれだけ雨が酷いのかを体感することができず、想像力が欠如していたと考えられますが、雨に濡れながらホテルに駆けつけ、パーティーをしているわけですから、これはもう想像力が欠如しているのではありません。災害対応よりパーティーが優先されたのです。常識で考えれば、こんなことになっているのにパーティーをやるなんて頭がおかしいんじゃないかと思うかもしれませんが、実は、パーティーが優先される理屈は分からないこともありません。なぜ、災害対応より「納涼ビアパーティ」が優先されるのか。それは「選挙に勝つための手段」だからです。本当は、災害が起こった時に誰よりも率先して被害を食い止めるための策を講じ、その活躍ぶりを人々に見せつけ、「やっぱり議員はあの人しかいない!」と思ってもらうのが理想なのですが、悲しいことに、こういう時にしっかり働いてくれる国会議員はそんなに多くないのです。

自民党の松川るい議員(参・大阪府選挙区)は、地元の七夕祭りに出かけ、大雨と地震からの復旧を七夕にお願いしました。石原伸晃さんの時にもツッコみましたが、被災地ですら「納涼ビアパーティ」なので、それ以外のエリアにいらっしゃる国会議員の皆さんは完全に「他人事」なのです。結局、国民のために必死に走り回るより、パーティーをしたり、お祭りに参加したり、宗教団体の講演会に参加して「勉強になった」と言っている方が票になるのです。だから、理屈の上では「災害対応を優先するべき」だということは分かっていても、それらを中止して災害対応に動き出すという議員はおらず、小手先の「復旧・復興に全力で頑張る発言」になってしまうのです。最近は選挙でしきりに「しがらみ無し」をアピールする候補者が現れるようになりましたが、しがらみがあった方が選挙に当選するのですから、議員にとってパーティーやお祭りが欠かせない行事になり、災害より優先されてしまうのです。これは自民党の議員はもちろんですが、立憲民主党や国民民主党の議員だって同じです。国会議員にちゃんと仕事をしてもらうためには「組織票」なんてものが効果を発揮しなくなるくらい、僕たちがちゃんと選挙に行かなければならないのです。結局、巡り巡って自分たち有権者のせいでもあるのです。


■ 本当に「先手先手」なのか

安倍晋三総理は「政府一丸となって、先手先手で、被災者の皆さんの生活支援を行ってまいります」とツイートしています。しかし、ここまでのところ、7月5日に気象庁が異例の会見を開いて災害が起こるかもしれないと言っていたのに、安倍晋三総理はそれを無視して「赤坂自民亭」を楽しんでしまいました。翌日の6日は昼に15分くらい災害対策の会議に出席したものの、午後はマルッと「お休み」になりました。つい先日、過労死遺族の反対を押し切って「高度プロフェッショナル制度」を強行採決し、能力の高い人たちがどれだけ残業しても残業代を出してもらえなくなる法律を作り、これを「働き方改革」だと言っていたのですが、最も改革が必要なのは安倍晋三総理の働き方かもしれません。結局、非常災害対策本部が設置されたのは7月8日の朝で、これを「先手」と呼ぶのだとしたら、あまりにスピードが遅いのではないでしょうか。もう少し早く対応していたら救える命もあったのではないかと思うと、この後手後手に回っている感じは反省材料でしかありませんが、終わってしまったことをグダグダ言っても仕方ありませんので、ここからは本当に先手先手で進めていただきたいのです。初動は失敗しているとしか思えませんので、これからも厳しい目で見守っていき、間違いがあったら指摘していきましょう。


■ あとで検証して責任の所在を明らかにする必要がある

とにかく今は、行方不明になっている方々の捜索が優先されるべきですし、避難所で困っている人たちの生活を一刻も早く安定させることが先決です。なので、「先手先手」と言いながら、実際のところはかなり「後手後手」に回ってしまった政府を糾弾するよりも、まずはやるべきことをやってもらえるように応援する方がいいのかもしれません。しかし、いずれ一段落がついた時に、この失敗の検証は絶対に必要です。なぜ気象庁の警告を無視してしまったのか、なぜ非常災害対策本部の設置が遅れてしまったのか、なぜ安倍晋三総理は私邸に帰って何もしなかったのか。もちろん、土手が決壊する前に避難するにはどうしたらよかったのか、もっと早く避難指示を出せなかったのかなどの検証も必要です。起きてしまった災害を過去にタイムスリップして未然に防ぐことはできませんが、僕たちが今、未来から過去にタイムスリップしてきているのだと考えれば、ここで起こってしまった失敗を反省し、検証し、次に生かしていかなければなりません。ネトウヨはアホなので、すぐに「安倍下ろしの記事だ!」と騒ぎますが、こんな記事1枚で安倍政権をひっくり返せるなら、もっと有能なライターがとっくにひっくり返していることでしょう。ここで反省をしなければ、同じ過ちを繰り返すことになり、未来の日本人が死ぬことになる。未来の日本人を殺さないために、僕たちは今、政府の動きをよく見て検証しなければならないのです。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

ネトウヨの皆さんには一生かかっても理解できない領域かもしれませんが、僕は自民党の皆さんにエールを送っているつもりです。被災地を復興するためには、日本の「与党」である自民党の皆さんに頑張ってもらわないと進むものも進まないのです。被災地の人たちが一刻も早く元通りの生活ができるように、そして、同じ悲劇を繰り返さないように、自民党には「保守」「愛国」を口にする議員も多いのですから、有言実行で頑張ってもらわないといけません。「ショボくれたライターの分際で偉そうなことを言うな! オマエは何をしたんだ?」と言う人もいるのですが、僕はみんなのために税金で仕事をしている人間ではありません。この災害をテレビで眺めながら鼻クソほじくってゴロゴロしていても、誰かに怒られる筋合いなんてありません。だけど、こうして5000文字ぐらいの記事を書いているのは、災害より納涼ビアパーティを優先するオッサンが議員としてデカい顔をして生きる日本になったら困るからです。そんなことでは国民の命を救うことはできません。皆さんには国民の命と向き合ってくれる政治家を選んでいただきたいと思うのです。それがどこの政党の誰なのかは、有権者の皆さんの判断です。[了]

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