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【チダイズム】 バカとは戦え(#1)。

僕は日頃、「選挙ウォッチャー」という仕事をしていて、全国各地の選挙を見ては、どんな選挙だったのかをまとめてレポートに書き、100円くらいで販売しては20人ぐらいの人が買ってくれて、あとはセレブからの投げ銭で生きるという大道芸人みたいな生活をしているのですが、今のところ、この仕事があんまりにも儲からないばかりか、「NHKから国民を守る党」の立花孝志というオッサンからNHKばりにスラップ裁判を仕掛けられてしまい、稼いでも稼いでも弁護士費用に消えていくため、こりゃあもう頑張って新しいことを始めるしかないということで、やがて書籍化するネタ本の原稿を書き溜めていくことにしました。そういえば僕は昔、ネタブログを書いて1ヶ月に300万PVぐらいあったのですが、あの頃の栄光はすっかり陰を潜め、今は単なる貧乏なオジサンになってしまったのでした。放送作家を辞めてから4年ぐらいサラリーマン生活を送ったのですが、再びサバイバルな生活を始めたことにより、かつての感性を取り戻し、今ならもう一度、ネタブログを書けるのではないかと思ったので、今日からゴリゴリに原稿を書き溜め、やがて書籍化を目指すことにしました。本のタイトルは「バカとは戦え」。世の中ではちょっと前から「バカとは戦うな」という本がベストセラーになっているようですが、バカとは戦った方がいい。ということで、のっぴきならない税金泥棒の議員たちとはゴリゴリに戦いながら、一方でクソほどどうでもいいネタを皆さんにお届けしてまいりたいと思います。すべては書籍化するため。少しくらいは大胆になれる気がします。


■ 乳房

この日は金町駅前で僕が経営する「一緒に面白いことをする株式会社」の初めての企画会議をして、松屋でカレギュウの大盛りを食べてから帰ろうとしていたのですが、バリッと髪型をキメているキャッチの兄ちゃんが僕のところに寄ってきて、右手をパッと広げてムギュッと縮めて一言、「乳房!」と叫びました。金町駅前におっぱいパブ的な店があるのかどうかは知らないのですが、その単語を聞いた瞬間、足は条件反射的にキャッチの兄ちゃんの方に向いていたのですが、生活のためには鬼のように原稿を書きまくらなければガチで生きていけなくなると思い、僕は遠い目で「あぁ、いい言葉の響きですね」と返したのでした。キャッチの兄ちゃんは、もう一度右手をパッと広げてムギュッと縮めて「乳房!」と繰り返したのですが、僕はますます遠い目をしながら「あぁ、いい言葉の響きだ」と返したのでした。まるでストラディヴァリウスの音を聞き分けられるオーケストラマイスターのような顔をしながら「いい響きだ」と言っているもので、キャッチの兄ちゃんも「なんだ、コイツ!」と思ったんでしょうね。背中越しに「またよろしくお願いしまーす!」と言われて、乳房の誘惑を終わらせました。この本が間違って売れた時には、キャッチの兄ちゃんに連れて行かれた店で、パッとしてギュッとして大きな声で「乳房!」と唱えたいと思います。


■ 順番ババァ

本当は、こんなこともあろうかと事前に「青春18きっぷ」を買っておきたかったのですが、NHKから国民を守る党のボケどもにスラップ裁判を仕掛けられているせいで、毎日がめちゃくちゃ忙しく、結局、前もって買っておくことができなかったのです。でも、明石市長選を追いかけるためには「青春18きっぷ」が必要とあって、柏駅で「青春18きっぷ」を買って、10時の電車に乗りたかったのですが、みどりの窓口は相変わらずクソほどどうでもいい旅行の切符を買い求めるジジィとババァが相変わらず大量に並んでいやがるわけです。だいたいからしてジジィとババァによる趣味の旅行なんぞ、僕の人生には何一つ影響しないわけで、今日の今日まで日本を良くしようと熱心に選挙に行ってきたわけでもないクソみたいな娯楽ジジィとババァの旅行なんざ、なくなっても誰も困りゃしません。僕が選挙ウォッチャーにならなければならなくなったのは、こうしたジジィやババァがホゲホゲと旅行を楽しみ、ろくすっぽ選挙に行かず、選挙に行ったとしても適当にアホの議員に入れているからです。だいたいからして柏の「みどりの窓口」で旅行の切符を買っているジジィやババァなんて何も考えずに桜田義孝センセイに入れているに決まっているのです。しかも、どいつもこいつも窓口で応対してもらってからが異常に長い。「事前に調べてこい、ボケ!」と言いたくなるわけなんですが、酷い時には窓口で「どの電車にしようかしら」とか悩んでやがる。出直してこいって話ですよ。結局、たかが「青春18きっぷ」を買うだけのことで15分くらいかかり、すぐさま電車に飛び乗ろうと思ったのですが、「青春18きっぷ」は自動改札が通れないのです。そろそろ自動改札を通れるようにしたらいいのに、わざわざ駅員のいる窓口まで行って切符を見せなければならないのです。一番端っこにある駅員のいる改札から入ろうとしたのですが、これがまたババァがずっと駅員を独り占めにしてやがる。物分かりの悪いババァがいつまでも駅員と話しているせいで、10時07分の品川行きの電車に乗らないと、次は10時20分まで待たなければならない上に上野止まりなので、微妙に乗り換えなければならなくて面倒臭いです。なんとしても10時07分の電車に乗りたい。ところが、ババァがあまりに話が通じないんで、1人しかいない駅員がずっとババァを対応しているうちに10時06分。あまりにババァが長いんで、駅員さんも僕の存在に気づいて、「どうぞ」と言ってくれたので切符を渡したのですが、すぐさま僕の目の前にいたババァが「私の方が先に並んでたんですけど!」と言い出し、コイツもコイツでいつまでも駅員にウダウダ言ってやがる。僕はスタンプを押すだけで一瞬にして終わるのに、「先に並んでた」と主張するババァがずっとウダウダ言ってやがる。僕がチラチラと時計を見ている時点で気付いてほしいですよ、まったく。まあ、なんだかんだ言ってギリギリのところで乗れたので今日はこのぐらいにしますが、もし乗り遅れていた時には、この10倍は文句が長かったと思います。


■ トランプを切る外人

明石市長選を追いかけるため、大阪駅から15分ぐらい歩いたところにある「ファーストキャビン」に泊まることにしたんですけど、ファーストキャビンは良質なカプセルホテルという感じで、扉がない上に隣の壁が薄いので、部屋の中でキーを叩くと迷惑になるということで、パソコンはロビーで使うことになるのですが、僕が原稿を書いていると、僕の隣にC・W・ニコルみたいな外国人がコーヒーを飲むでもなく、僕の隣にやってきて、いきなりトランプを切り始めたのです。最初はマジックの練習でもしているのかと思ったのですが、その外国人はただただトランプを切るだけ。シャカシャカといろんな切り方をしてはトランプを置き、またトランプを持ってシャカシャカといろんな切り方をしてはトランプを置く。「なんで?」と思いながらも原稿が完成したので、メシを食いに行くためにファーストキャビンを出て、おでんを食べて帰ってきたのですが、帰ってきたら、今度はダイヤモンド・ユカイを100倍ダサくしたようなキモロン毛のビジュアル系っぽい奴が大人なのにランドセルを背負っているタイプのイタい女と一緒にいたのですが、その女が「男運がない」という相談をしていたんです。そりゃ小学生でもないのに、大人になってランドセルを背負って喜んでいるイタい女を本気で好きになる男がいるとも思えないので、だいたい男運は悪いだろうと思ったのですが、キモロン毛のビジュアル系野郎は「じゃあ、俺と一緒に幸福の科学行かない?」と言い出しました。「そっち?」と思ったのですが、女は「そういうのじゃなくて男運を上げたいの!」と切り返し、男は「どうせ男と付き合っても遊ばれちゃうんだったら自分も遊んじゃえばいいじゃん。俺はどう?」とキモロン毛が言うと、女は「そんなことをしたら来世で幸せになれない!」だそうです。とうとう「オマエもそっち?」という展開に。最終的には女が何の脈略もなくランドセルからチョコレートを取り出し、「本当は違う人に渡そうと思ったんだけど、余ったからあげる」と言うと、なぜかキモロン毛は大喜び。なんだかんだでお二人はお似合いなんじゃないかと思いました。ただ、ここはファーストキャビンなので、どんなに仲良くなっても二人が同じベッドで寝ることはないのでした。


■ 写生するオジサン

電車に乗っている時って、ぶっちゃけ、めちゃくちゃ暇です。僕はポメラを使って鬼のように原稿を書いてしまうので、あんまり暇だということはないんですけど、普通の人はめちゃくちゃ暇なので、だいたいスマホでゲームをしていたり、LINEで会話をしていたりするものです。しかし、僕が奈良県知事選を追いかけていた時に電車に乗っていた人は全然違いました。目の前に座っている人をひたすら写生する。写生をして時間をつぶす。「写生する」という言葉も一歩間違えれば一気に犯罪臭が漂ってきますが、目の前に座っている人をデッサンしているオヤジがいたのです。何の巡り合わせなのか、たまたまデッサンオヤジの前に座ってしまった人も、まさか自分が被写体になっているとは思いもしないことでしょう。オヤジは細いボールペンでひたすら似顔絵を書き続けていたのですが、「どんな暇つぶしだよ!」と思わずにはいられません。知らぬ間に盗撮されているのも迷惑な話ですが、知らない間にデッサンされているのも迷惑な話です。綺麗なお姉さんがいたからといって盗撮するのは変態ですが、綺麗なお姉さんがいたからといってデッサンするのは「あり」なのでしょうか。そのあたりの線引きが難しいので何も言わなかったのですが、とんでもないオヤジがいるものです。


■ 福井の夜を散策した話

保守分裂の注目選挙になっている福井県知事選を追いかけることになったのですが、スケジュールが噛み合わないため、2日にわたって取材することになり、長らく福井市内に滞在することになってしまったのですが、せっかくなので福井の夜を散策してみることにしました。

繁華街のネオンを見るのが生き甲斐で生きているような僕なので、福井随一の繁華街だという「片町」と呼ばれるエリアを歩いてみることにしたのですが、さっそくありました。こういう看板を見るのが一番癒やされるのです。

「亜番忠瑠」と書いて、これは間違いなく「アバンチュール」と読みます。そのままカタカナで良いところをあえて漢字にしてしまうセンス。これが繁華街クオリティーです。

こんなお店もありました。その名も「X JAPAN」です。「エックス」みたいな名前はたくさんあるかもしれませんが、よりによって「ジャパン」をつけてしまったら、それはもう「紅だー!」「X JAPAN」しかありません。これがエロリーな店だったら、YOSHIKIのドラムのごとく髪を振り乱しながらバチを握るかのようにティヌティーヌを握られていることと思いますが、そのタイミングで「紅だー!」だとすると、ティヌティーヌが激しすぎて流血していると思います。しかし、どうやらエロリーな店ではなく、単なるパブっぽい感じなんですが、看板をよく見ると・・・。

「X JAPAN」という名前でありながら、看板の女性が全員外人。もはや日本人が1人もいません。それでよく「ジャパン」を名乗ったものだと思いますが、どうしてこんな名前になったのでしょうか。ただ店長が大ファンだっただけでしょうか。繁華街を歩くと、こういう微笑ましい写真をたくさん撮れるので、今度から繁華街を歩いてはネタを探したいと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

勝手な都合で申し訳ないのですが、これから全国11道府県の知事選を追いかけるにあたり、真面目な原稿を書いている時間が全然ありません。また、これまで取材してきたものでお伝えできるものは、台東区長選と台東区議選しかありません。この2つをお届けしてしまうと、あとは完全にネタ切れとなってしまい、書くものがなくなってしまうので、連日、すこぶるどうでもいいネタばかりお届けすることになるかもしれません。ご了承ください。[了]

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